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初めて語る!西尾維新「ルーツだったらよかったのに本」とは!?  [FRaU]

2016年12月20日(火) 19時00分配信

『化物語(バケモノガタリ)』から連なる〈物語〉シリーズを始め、大ヒット作品を量産し続ける小説家・西尾維新さん。そんな西尾さんならではの「読書」とはどのようなものなのか、ゆっくり聞かせてもらった。
真夜中に読んだ『塗仏の宴』

西尾さんならではの「読書」とは

真夜中に読んだ『塗仏の宴』

夜中に楽しんだ本ということでまず思い出すのは、高校生の頃に読んだ京極夏彦先生の作品ですね。あれは、確か『塗仏の宴』(講談社文庫/「宴の支度」と「宴の始末」の2部作)だったんじゃないかなと思います。楽しみにしていた小説を発売日当日に買って、読み進めますよね。当時の講談社ノベルスだから、凄く分厚い。でも、面白くてやめられない。明日も学校があるからそろそろ寝なきゃいけないのに、ぜんぜん読み終わらないんです。

「明日があるのになぁ。でも、もうちょっとだけ。あとほんの少し、キリのいいところまで読んだら眠ろう」

そう思っていたら朝が来てしまい、しかも、全然読み切れていないんです(笑)。続きを読みながら学校に行く。……そんな風に、その本のことを最優先にして一晩を過ごすような読書体験って、今でもあるんですよね。

本当に面白くて、時間がない時でも、ずっと読みふけってしまう。何回も読み直して味わってしまう。没入している時には独りだけで、本の中の世界をそれこそ文字通り独占しているようなものだけど、読み終えると、今度は「こんなに面白い小説があるんだよ」と誰かに伝えたくなる。それが、僕にとっての本なのかもしれません。


※フラウ2017年1月号より一部抜粋

PROFILE

西尾維新 Ishin Nishio
1981年生まれ。天才が集められた孤島で起きた密室殺人を描くミステリー『クビキリサイクル』(講談社)で第23回メフィスト賞を受賞、デビュー。同作に始まる『戯言シリーズ』、『〈物語〉シリーズ』『忘却探偵シリーズ』など、著作多数。

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