• > 人気FPが解説! 医療保険とがん保険の見極め術とは? [おとなスタイル]

人気FPが解説! 医療保険とがん保険の見極め術とは? [おとなスタイル]

2016年05月27日(金) 09時00分配信

これから入るならシンプルで安価な保険に

年齢を重ねると若いときより貯蓄額は増えますが、退職するとその貯蓄が減るスピードがだんぜん速くなります。

「例えば貯蓄が3000万円あったとしても、試算をしてみると90歳手前でゼロになるケースもあるんですね。しかもその計算に医療費は含まれていない。いざというときのために、やはり心のお守りという意味でも、医療保険は大切だと思います」と畠中さん。しかし保険料を高く設定すると、老後の生活を圧迫するので、割安な終身タイプがよいのだとか。
「私のおすすめは、医療保険は入院、手術、先進医療というシンプルな保険にし、あとは抗がん剤とホルモン剤治療などの保障がつくがん保険に入ることです。特約をつけずにシンプルにすると、保険料も安いし、保険内容も把握しやすいのです。支払額は、医療保険、がん保険を合わせて月額5~7000円を目安に。この程度なら、年金暮らしでも何とか払えるでしょう。健康保険も合わせれば、治療、手術、入院など医療に関する基本的な保障はほぼ大丈夫。そこまで保険でカバーしておいて、あとの雑費は貯金でまかなうのが安心だし、現実的ではないでしょうか。また、先進医療の保障は、医療保険につけたほうがいいでしょう。条件は厳しいものの、インプラントにしたり、眼球の手術など、100種類以上の先進医療技術に適用されます。がん保険につけると、がんの先進医療にしか適用されないのでご注意ください」
先進医療の内容は、厚生労働省のホームページにすべて掲載されています。どんな治療がどこの病院でできるかまで決まっていて、その病院で治療を受けないと、先進医療扱いにならず、先進医療の保険料も受け取れないことがあるので、こちらも確認しておきましょう。「医療保険で人気があるのは、オリックス生命の“新CURE(キュア)”や、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の“新・健康のお守り”、東京海上日動あんしん生命の“メディカルKit R”などです。
“キュア”や“新・健康のお守り”は掛け捨てで安価。“メディカルKit R”は使わなかった保険料は全額戻ってくるので安心です」
がん保険は?「チューリッヒ生命の“終身ガン治療保険プレミアム”。私も最近入ったのですが、放射線治療給付金、抗がん剤・ホルモン剤治療給付金が月額10万円保障される主契約のみなら、50代でも60代でも女性は月額700円台です。月々この程度の保険料で、これらの治療を受けた月は月額10万円が生涯受け取れるのは頼りになる保障だと思いませんか? また抗ガン剤は日々進歩しています。以前のがん保険は抗がん剤の種類が限定されていて、保険適応外のものも多かったのです。最近のがん保険では、保障の対象となる抗がん剤が増えていたりするので、保障内容の進化もチェックポイント。私のところに相談にみえる方で“医療保険は必要ない”という考えの方もいますが、そういう方に限って、実際に病気になると、“医療保険をもっと強く薦めてほしかった”とおっしゃるのです(笑)」

※すべて55歳女性で試算しています
<畠中雅子さん プロフィール>
ファイナンシャルプランナー。高齢者施設への住み替え資金アドバイスを行う「高齢期のお金を考える会」や教育資金アドバイスを行う「子どもにかけるお金を考える会」などを主宰。新聞や雑誌で数多くの連載を持つほか、セミナーなどでも活躍。

おとなスタイルVol.1 2015秋号より

【関連記事】

NEWS&TOPICS一覧に戻る

ミモレ
FRaU DWbDG
  • FRaU DWbDG
  • 成熟に向かう大人の女性へ
  • ワーママ
  • Aiプレミアムクラブ会員募集中!

このページのTOPへ戻る