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沢尻エリカ「今は自分のカラダのすべてのパーツが好き」 [FRaU]

2018年10月14日(日) 16時40分配信

Photo:Akihito Igarashi(TRON)

出演最新作『食べる女』では、周囲から「本当に美味しそうな顔をして食べる」と褒められる書籍編集者・圭子を演じている沢尻エリカさん。「大好きなのはお肉。炭水化物も甘いものも食べます」と、自身も圭子同様の “食べる女” だ。

「美味しいものを食べることは、私にとってすごく大事なこと。お酒も好きですよ。外食はそれほど多くはありませんが、たまにいいお店に行けば、ゆっくりお酒を飲みながら食べたいなと思うし。だから体重を気にして、食事制限をするのは嫌なんですよね」

映画では多くの場面で、都会で働く現代女性らしいシャープなスーツ姿で登場している沢尻さん、その美しいカラダのラインが印象的だ。聞けば30歳を超えた頃から、本格的なトレーニングをしているのだという。
“私のカラダ” を好きになる方法

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“私のカラダ” を好きになる方法

「2年くらい前に、すごく太ってしまって。年末年始に旅行に行き、思い切り楽しんで帰ってきたら、思いがけず太っていたんです。肌も荒れてくるし、どうしようと。今までならちょっと食べる量をコントロールすればすぐ戻っていたんですが、その時はまったく落ちなかったですね。今思えば、30代に入って代謝が落ちはじめる、そういうカラダの変化の時期だったんじゃないかなと」

そうしてはじめた運動は、体幹を鍛えるパーソナルトレーニングとヨガ。食事を制限することはせず、心がけたのは「野菜を多めに食べることくらい」。10ヵ月をかけて元の体重に戻していった。

そのペースは1ヵ月に1㎏。無理のない理想的なダイエットに思えるが、実際はこうして文字で表現できるほど簡単なものではなかったらしい。どうやって続けたんですか? 秘訣はありますか? と聞けば、その答えは恐ろしく単純――「最初の3ヵ月を、とにかく我慢すること」だ。

「最初の3ヵ月はトレーニングに行くのが嫌で嫌で、苦痛しかありませんでした(笑)。私がついているトレーナーの先生は、本当にスパルタなんです。キツいし、行きたくない、どうしよう、休もうかなあと考えてばかり。でもそこは自分に鞭打って。一番最初はゴルフボールを踏んで足裏をゴロゴロやったり、筋肉をほぐしたりするんですが、これが “いたたたた!” と思わず声を上げてしまうくらい、本当に痛くて。この人私のこと嫌いなんじゃないかと思いました(笑)。周りに同じ先生についてトレーニングしている人が結構いたので聞いてみたら、みんな “痛いよね” と言っていて。よかった、私だけじゃなかったんだ、と(笑)。でも同時に、みんなが口を揃えて “だけど効果はあるよね” とも言っていて。それを自分が実感しはじめる頃には、カラダも軽く楽になってくるし、トレーニングが苦でなく楽しくなってきたんです。それが最初の3ヵ月。そこまでいけば、あとは効果が上がっていくしかありませんから」

楽しく続けられるトレーニングを選ぶこと

自身のトレーニングの成功の最大の理由を聞けば、「相性のいいパーソナルトレーナーについたこと」。自分なりの腹筋や筋トレをしていた頃と比べ、成果のレベルが格段に変わったという。トレーナーが人間的に明るく楽しい人だったことも幸いした。友人の紹介で出会ったそのトレーナーへの絶大な信頼は、“ダイエット” から “ボディメイク” が主眼となった今もずっと続いている。

「トレーニングは、重いウェイトを使うようなものではなく、軽い負荷の動きを何度もやるというようなものが多いです。でも、一見、楽勝に思える動作、これの何がどこに来るの? みたいな運動が、実はすごく筋肉に効くんですよ。地味にキツくて(笑)。先生は、“ここを動かしてこうすると、こことここがつながってるから、ここに効きます” みたいに理論的に分かりやすく説明してくれて、カラダのことなら何でも知っている感じ。もう2年も見ていただいているので、私のカラダも隅々まで分かっていると思います。メニューは “ここらへんにこうやってカットを入れよう”、“じゃあここらへんを集中的にやっていこう” みたいに話し合って決めていますが、ほとんどはお任せです」

とはいえ、人のカラダは千差万別。同じ運動をしても、必ずしも同じ効果が得られるとは限らない。大事なのはトレーニングを続けること、と沢尻さんは言う。

「私は走るのがすごく苦手ですが、走るのが性に合っているという人もいますよね。最近は、みんなでするバイクエクササイズとか、空中ヨガとか、ワークアウトにもいろんなスタイルがあるじゃないですか。“こうならなきゃいけない” という目標を目指すよりも、遊び感覚で楽しみながらカラダを動かせるもの、自分の習慣にできそうなものがいいんじゃないかな。続きさえすれば、結果はきっとついてくるから」
大事なのは体重よりもボディラインの美しさ

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大事なのは体重よりもボディラインの美しさ

「今はトレーニング以外では、ほとんど何も気を使っていません。体幹を中心にインナーマッスルを鍛えているので、具体的な数値は把握していませんが、筋肉量はかなり増えていると思います。代謝がすごくよくて、逆に意識して多めに食べるようにしないと痩せてしまうほど。ちょっと前までは連続ドラマで忙しくしていたのですが、そうなるとすぐに体重が落ちてしまうんです。だからケーキのような甘いものや炭水化物も食べているんですよ、食べすぎというくらいに(笑)。筋肉量を増やしていけば、太らないカラダは手に入るんです」

ちなみに数値としての体重は、20代の頃からほぼ変化なし。だが「痩せた」と言われてしまうことが多い最近は、0.5〜1㎏くらい増やすことを意識している。自身が理想とするボディラインを保つためだ。

セクシーなカラダを目指すならちゃんと食べることが大事

「もともと外国の血が入っているせいか、純粋な日本人とは体形が少し違うのかもしれません。締めるところを締めれば、自然とカーヴィーなカラダになるというか。お腹を鍛えて、お尻を上げる、っていう感じ。私の理想は、細すぎるよりも、ちゃんと筋肉がついていて、肉づきもそれなりにあるしなやかなカラダ。女性はそのほうがずっとセクシーだと思うんです。そのためにはちゃんと食べることが大事なんです」

実際、沢尻さんのカラダは、いわゆる「ほっそり」とはまったく異なるものだ。ボリュームがほしいところにきちんとボリュームがありながら、引き締まってほしい部分は引き締まり、それを覆うハリのある肌が滑らかな曲線を描く。セクシーでありながら生き生きとした躍動感を失わず、性別を問わず「美しい」と思えるカラダ。「痩せたい」と体重を落とすことに躍起になる同世代の女性も多い中で、「もっと肉がついてもいいと思う」という彼女の言葉の正しさを、そのカラダは雄弁に物語るようだ。

「ヨガなんかに行くと時折、“ちょっと痩せすぎじゃないかな” と思うような人がいるんです。もしかしたら体重を落とすことにハマりすぎちゃって、それが目的になっちゃっているんじゃないかなと。日本の女性は線の細い人が多い気がします。私が大事にしているのは、体重より見た目。体重計が示す数字にとらわれるよりも、自分のボディラインをチェックして、それを美しく保っていくほうがいいんじゃないかなと思います」
心にも、カラダにも。運動は本当にいいことばかり

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心にも、カラダにも。運動は本当にいいことばかり

だがそう思えるようになるまでには、それなりの時間もかかった。10代から20代前半の自分を振り返れば、体形に対する「コンプレックスのかたまり」だったという。

「昔は代謝が悪くて、それほど食べていなくてもすぐ太ってしまう。本当にプニプニしたカラダでした。今思えばそれが10代の可愛さなのでしょうが、当時はすごくコンプレックスで。カラダの線を隠そうとロングスカートばかりはいていた時期もあります。“痩せたい” といつも思っていましたね」

けれど、たとえ食事制限や運動などで体重が落ちたとしても、腰やお尻、太ももなどは思うようにほっそりしなかった。

「ただ体重が落ちればいいということではない――そう思うようになってからですね、“締まるところが締まった、自分らしいカラダ” を目指すようになったのは。当時と今では、色んな意味で全く違うカラダになったなと思います。最近ではスタイリストさんに “洋服のラインがすごくきれいに出るようになったね” と言ってもらえることも多くて。ファッションも楽しくなりました」

ご自身のカラダで好きなところはありますか? と尋ねれば「今は自分のカラダが全部好き」と答える沢尻さん。自分らしさを堂々と肯定できるキラキラとしたポジティブさもまた、トレーニングで与えられたものかもしれない。理想のボディを手に入れた喜びと相まって、精神的な部分における絶大な効果も、実感しているという。

「トレーニング1回につき2時間みっちりですから、終わった後は疲れているはずなのに、精神的にはすごくすっきりしているんです。やっぱりカラダを使って運動し、汗をかくことでストレスが解消し、リフレッシュするんだと思います。特にヨガなんかは思考がポジティブになるので、忙しくて時間がない時こそ行こうと」

心に、カラダに。トレーニングは「本当にいいことしかない」と、沢尻さん。その習慣は現在ももちろん継続中だ。このところは映画や連続ドラマの撮影が引きも切らずの忙しさだが、そんな中でも週に1回から2回、オフに入れば “トレーニング月間” と称し、多い時で週に4回は通っている。トレーナーと相談しながらつくるメニューは少しずつハードになってはいるものの、「以前はまったくできなかったことが目に見えてできるようになっている。自分のカラダの進化を実感できるのが嬉しい」と語る。

「『食べる女』でご一緒した鈴木京香さんの脚が本当にきれいで、いつも見とれていたんです。たまたまお話ししていたら、同じトレーナーの先生についていたことがわかって(笑)。きれいな先輩がいらっしゃること、彼女たちの美しさに触れることは、すごく力になるし自信になります。30代40代ってまだまだキレイになれると思いますよ」

PROFILE 沢尻エリカ Erika Sawajiri

1986年、東京生まれ。女優。『パッチギ!』(2005年)で数々の新人賞を受賞し、同年のTVドラマ「1リットルの涙」での高い演技力が評価される。主な映画出演作に『手紙』(’06年)、日本アカデミー賞優秀賞を受賞した『ヘルタースケルター』(’12年)、『猫は抱くもの』(’18年)など。『食べる女』(’18年9月21日公開予定)、『億男』(同10月19日公開予定)といった映画の公開も控える。

INFORMATION 『食べる女』

東京のとある古びた一軒家、通称 “モチの家”。家主であり文筆業の敦子が振る舞う美味しい料理を目当てに、夜な夜な集まる女性たち。男をよせつけない編集者、大人の色気をふりまく小料理屋の女将、穏やかな恋に飽き足らないドラマ制作アシスタント、料理下手で夫に逃げられた主婦……人生に貪欲で食欲旺盛な大人の女性たちが、それぞれの幸せを追い求める姿を描く。心に刺さる本音トークと美味しそうな料理も見どころ。9月21日より全国ロードショー。

●情報は、FRaU2018年10月号発売時点のものです。
Photo:Akihito Igarashi(TRON) Fashion styling:Tetsuro Nagase(um) Hair:Dai Michishita Make-up:MICHIRU (3rd) Prop styling:Masayo Kooriyama Text:Shiho Atsumi

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