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第2の人生の見つけ方「タカラジェンヌ→声楽指導」の成功例 [おとなスタイル]

2017年11月27日(月) 10時00分配信

発声法から肉体作りまで 声楽指導の現場とは……

楊 淑美さん

発声法から肉体作りまで 声楽指導の現場とは……

ミュージカルの歌唱指導をする際は、まず演出家、音楽監督と打ち合わせをして、役がどんなキャラクターなのか、どのような声を出すのかなどを確認。その役作りのプランに沿って、ソロの歌がきちんと歌えるように、それも俳優本人の個性を殺さず役の声を出せるようにと訓練します。大体お稽古が1ヵ月半あり、公演は長いと4~5ヵ月間になるので、喉を潰さない肉体作り、声と体のケアの方法、筋肉をつける発声法やエクササイズなど、やることはさまざまです。

宝塚歌劇団団員から、楊先生へのお礼にと、全員分のサインとメッセージがページにびっしりと書かれた公演プログラム。団員との深い絆が垣間見える。「私へのサプライズで生徒たちが書いてくれたもの。一生の宝物です」

何より声は気持ちと直結しているところがあり、精神状態が乱れると声が出なくなることも。難しい歌だとプロでも心が萎えそうになるものです。そこでいかに気持ちを上げて、歌ってもらうか。それはダメよ、ではなく、まずはOKと認める。
ここまでできたから、次はさらにできる! と鼓舞します。このモチベーションの上げ方は、私がかつて出演したロンドンの『ミス・サイゴン』で学んだことです。
目指す声が出ると心が解放され、ポジティブに

左/植物エッセンスがブレンドされたAVEDAチャクラバランシングミスト2。レッスン前に部屋にひと吹きして、香りからリラックスできる空間に。右/腹式呼吸のために体幹を鍛える、バランスボールとヤムナボール。

目指す声が出ると心が解放され、ポジティブに

声楽指導を始めたのは32歳の時。小池修一郎先生から宝塚歌劇団『エリザベート~愛と死の輪舞(ロンド)~』初演の制作発表の司会を頼まれて、花總まりさんを一曲見てくれない? と。そこでちょっとだけアドバイスをしたらとても上手くなって、その流れで同作の歌唱指導を担当。その後、再びイギリスでミュージカル唱法を学び、この道に入りました。嬉しいのは、皆さんが舞台で歌う姿を見たり、歌が上手くなるのを見ること。そして、「声が出ることで心が解放されてポジティブになれた」と言われることです。この仕事をやっていて良かったと強く実感します。
■Profile
楊 淑美さん[ボイストレーナー]
よう・しゅくび/宝塚歌劇団で花組の男役、碧海蓮(あおみれん)として活躍。退団後ロンドンでミュージカル『ミス・サイゴン』の初演キャストに。’96年から宝塚歌劇団、宮本亜門作品などの声楽指導を担当。『モーツァルト!』『マイ・フェア・レディ』など多数。台湾でも活動中。

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