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経験したからこそ伝えたい「更年期」産婦人科医5つの解決キーワード [おとなスタイル]

2017年04月03日(月) 09時00分配信

イラスト/村田善子

心やからだがパワーダウンしてくる更年期。この症状って更年期なの? 更年期ってどうなるの? 今回は自らも更年期の体調変化に悩み苦しんだ経験のある産婦人科医 対馬ルリ子さんに経験したからこそ、伝えたい5つの解決キーワードを教えていただきました。

対馬さんのやっていることリスト

□HRT
□いいオイルと信頼できるサプリ
□ストレッチ(筋肉・筋膜をほぐす、動けるからだに)
□検診とメンテナンス

01 更年期は人生の冬の時期ではなく、今までの頑張りが、からだに出る「夏バテ期」

「ネガティブなイメージで捉えられることが多い更年期ですが、“冬の時期”ではないのです」と対馬さん。「更年期を過ぎても、現代女性の人生はまだまだ長い。人生を四季に例えると、更年期は夏バテ期ぐらい。60歳を迎える頃にやっとこれまでの実りを収穫し、人生を謳歌する秋に入る。私はそう考えています。仕事や子育てに頑張ってきたけれど、ちょっとペースを落とそうかなと感じてくるのが40代半ば。このあと女性ホルモンが急降下していろいろな体の変化に直面します。心も不安定になる時期ですが、ホルモン補充療法などの治療法もあるので怖がる必要はありません。更年期は、自分らしく輝ける人生のために健康貯金をしておく時期と捉えましょう」(対馬さん)

02 今こそ、これからの助けになる「かかりつけ医」を見つけるべき

更年期には、眠れない、落ち込む、肩がこるなど、いくつもの不調が同時に起こることがあります。「困ったときにいつでも相談できる“かかりつけ医”がいると安心です。長らく病院を受診していない人は、まずは婦人科を訪ねて検診を受けたり、更年期症状の相談をしたりして相性のいい医師を見つけましょう。運動、食事、ボディケアなど、体の調整もこれまで以上に大切になりますから、それぞれに、頼れる専門家がいると心強いですね」(対馬さん)

03 検診ならなんでもいい、はやめる。年齢に合った「女性検診」を習慣に

「女性は、女性ホルモンの変動によってなりやすい病気が変わります。閉経後は高血圧、脂質異常症、骨粗鬆症などになりやすくなるほか、その人のもともと弱い部分が病気になって出てくると思って間違いありません。自分は平気、問題ないと感じても、実際は違うこともあるので、からだの状態を客観的に知ることができる検診はとても大事。年齢に合った女性検診をきちんと受けましょう。女性特有のがんの検診も必須です」(対馬さん)

 

更年期世代に必要な検診のポイント

全世代の必須項目

○一般的な健康診断
○子宮頸がん検診、乳がん検診(住民検診は40歳から)

 

更年期世代の必須項目

◎骨密度
◎甲状腺機能
◎リウマチ・膠原病
◎動脈硬化
◎更年期への準備
◎ホルモン補充療法(HRT)の検討
◎メタボ対策のスタート
◎子宮体がん・卵巣がん検診

04 さびつかないからだづくり。抗酸化対策は必須事項

閉経後は女性ホルモンの欠乏をいかにカバーしていくかが課題に。10年後も元気でいたいなら、抗酸化対策は必須。「野菜や果物など色鮮やかな食材に含まれる色素成分“ポリフェノール”は積極的に摂りたい成分。細胞を活性化し、老化のもとである活性酸素の働きを抑える効果があります。また、女性は脂質(コレステロール)を敬遠しがちですが、実は脳や細胞膜やホルモンの材料になる大切な栄養素。“いいオイル”を選んで賢く摂りましょう」(対馬さん)

05 鍛えるのではなく、“筋肉をゆるめる”が必要

運動面で、最近対馬さんが定期的に取り入れているのは、ヤムナボールを使ったプログラム。固まった筋肉・筋膜をゆるめてほぐし、骨や関節などのアライメントを本来あるべき正しい位置に戻す効果があるそう。「筋肉を鍛えて減らさないことも大切ですが、からだが硬いままだとこりや痛みにつながります。更年期以降の女性は、まずはゆるめることからはじめて、動けるからだをキープすることが大切です」(対馬さん)
■Profile
対馬ルリ子
女性ライフクリニック銀座 院長 産婦人科医師 医学博士
専門は周産期学、ウィメンズヘルス。診療のほか、女性の生涯にわたる健康のために全国の女性医師や医療従事者と連携し、情報提供や啓発活動を行う。

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