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【人生Q&A】 夫の実家で20年同居。古い価値観にはもう付き合いきれません [mi-mollet]

2017年08月15日(火) 14時00分配信

akoueさんからの質問

Q. 夫の実家で暮らしてきましたが古い価値観に、どんどん抵抗が強くなってきます。

夫の実家(旧村で今でも村社会)に同居して20年。私は街中で生まれ育ちました。同居してからは、夕食は18時に義両親に作ってお出しする生活です。義母はまったく料理をしません。子供が小さいときは必死にやりくりしていましたが、子供も成長して、私は義両親のために食事を1日も休まず作り続けています。昨年実の父が亡くなり、実家では老いた母が一人で食事を作り頑張っています。父親が亡くなってから、なぜ私が義両親のために食事を作らなければならないのか、たしかに遠方ではありますがなぜ実母と会うのもままならないのか、理不尽を感じています。それに加え、田舎独特の狭い世間にまったく私の価値観が合わず、20年たっても馴染めません。夫はとてもできた人なのですが、地元愛がすごくあり、その点で私とは意見が合いません。将来不便な田舎で老後を過ごすのも不安がありますし、できれば便利な駅近マンションに移住したいのですが、実際はまわりの親戚もうるさく実現しそうにありません。私は 今後どう生きたら良いのでしょうか。(49歳)

特別ゲスト 掬池友絢さんの回答

A. 耐えることだけが良いわけではありません。もう少し自分を優先させても良いかもしれませんね。

結婚して都会から地方に行かれた方からは、akoueさんと同様に「馴染めない」という声をよく聞くことがあります。私の母も東京から静岡のお寺に嫁ぎましたから、同じような気持ちを味わっていたようです。一度、辛いときはどうしていたのか母に聞いたことがありますが、「同じような環境の人たちと愚痴を言い合ってスッキリしていた」とのことでした。

私はそのような経験がありませんから、経験に基づいた知恵をお伝えすることはできませんが、仏教の教えから、少しでもお役に立てそうなものをお伝えできたらと思います。

まず言えますのは、「諸行無常」。一切のことは永遠に同じ状態では続きませんから、そのことを胸に、小さな喜びを糧にして歩いて行かれるのが良いかもしれません。たとえば、没頭できる趣味を見つけられるのもお勧めです。趣味は想像以上に人を救ってくれるものですから。

ただ私は、その場から離れるのも一つの生き方だと思いますよ。日本女性はどうしても耐えることを美徳としがちですが、決して我慢することだけが良い結果を生むとは限りません。渦中にいると見えなくなってしまうことも多くありますから、一度その場を離れて冷静になって考える、というのも良いかもしれません。もちろん、長い期間ご実家に行かれるとなると、義父母をはじめ、多くの親戚が黙っていないでしょうから、簡単なことではないでしょう。けれど、そのような人たちは、居てもうるさいし、居なくてもうるさいものです(笑)。

それが必ずしも正しい行動ではない、と思えるときでも、人生には、自分を優先させてもいい瞬間というものがあるのではないでしょうか。そういう強さも、時には持っても良いかもしれませんね。
いかがですか?
掬池先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

掬池 友絢(きくち ゆうけん)
1975年生まれ。浄土宗僧侶。静岡県三島市にある蓮馨寺副住職。平日は都内の仏教機関に勤務しながら、一方で、仏教の良さを伝え広めるべく様々な活動に取り組んでいる。著書に『泣きたいときには泣いていい』(講談社)がある。蓮馨寺で「お念仏の会」や「お寺BBQ」といったコミュニティ活動をおこなう他、月に1回、寺子屋ブッダの「友絢さんとお茶を飲む会」で女性向けお話し会の講師も務めている。詳細は寺子屋ブッダのHPを参照。

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