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実力派放送作家が注目! ニュースな“おとな”ご紹介 [おとなスタイル]

2016年05月20日(金) 09時00分配信

笹生八穂子さん

楽しいイベントには、楽しい“おとな”がつきもの。これからの3ヵ月、要注目な人とその魅力を、“素敵なひと発掘人”の笹生八穂子さんがご紹介します。

<笹生八穂子さん プロフィール>
1962年9月6日生まれ。テレビ、ラジオ、web新聞、雑誌などのメディアから、デザイン・アートイベント、国際プロジェクトまでさまざまなコンテンツを手がける。おとなスタイルHP内でブログも連載中。
産婦人科医 宇宙飛行士ファイナリスト 江澤佐知子さん

すべては医師として自分に何ができるか

産婦人科医 宇宙飛行士ファイナリスト 江澤佐知子さん

とあるシャンパン・パーティ、ひときわキラリと際立つ女性を発見。ほがらかで華やか、実に健康的な美人です。彼女こそが産婦人科医師・江澤佐知子さん( 41)。医師で、現役の法学部大学生、その上なんと宇宙飛行士ファイナリストという類(たぐい)まれなる経歴の持ち主。江澤さんは忙しい医師の生活の中でも、パイロットや船舶のライセンスなど、いつも何かに挑戦する人なのですが、その最たるものが十数年ぶりに行われた宇宙飛行士募集だったそうです。乗り物を操縦することが好き。それに医師として自分自身の仕事を活かすことができるのが宇宙飛行士だと応募。さまざまな試験と訓練を繰り返し、唯一の女性として10人のファイナリストのひとりになりました。数年にわたる宇宙飛行士の試験は彼女に「挑戦することの尊さ」を教えてくれたそうです。

sorrisoクリーム sorrisoはイタリア語で「笑顔」。

それから6年。近々、江澤さんは同期でいま宇宙飛行中の油井亀美也さんと交信する予定があり、宇宙とも関わり続けています。現在も医師、社会事業家として活躍し、昨年誕生した双子のママと目の回るような忙しい毎日を送る江澤さん。いつも新たなことにチャレンジしていますが、私がとくに嬉しいのは江澤さんが3年半の歳月をかけて開発した美容クリーム。「すべての女性に本当の笑顔が来るように」と論文を読みあさり、作り上げたそうです。一見、バラバラに見えるようでいて、法学部も美容クリーム開発もそして宇宙飛行士への挑戦も、すべて医師として何ができるか? が根底に流れているのです。これからもまだまだ活躍する江澤さん、その笑顔づくりから目が離せません。
瀬戸本業窯七代目 水野半次郎さん

毎日の暮らしを豊かにする逸品

瀬戸本業窯七代目 水野半次郎さん

愛知県、瀬戸市。
瀬戸物というように、日本で最も古く1000年以上の歴史を持つ焼き物の町です。中でも誕生以来一環して「手作業」のみで作陶を続けるのが瀬戸本業窯(ほんぎょうかま)。ちょっと時間が止まったような作業場、分かる人は垂涎な「お宝」が並ぶ展示室。黄瀬戸、馬の目、三彩、どれもどこか懐かしく、かつ新鮮なもの。白洲正子が好んだ麦藁手(そばで)もこの瀬戸焼で「麦藁手を描けるようになるにはどれ位かかるんですか?」と聞けば、「うーん、40年ぐらいですかね」と。

水野半次郎さんの作品は、瀬戸本業窯で見学可能。陶芸体験は土曜日、日曜日開催(要事前予約)。

現在は七代目水野半次郎さんと後継の水野雄介さんらが伝統の技を守り続けています。瀬戸本業窯の特徴は「生活雑器」であること。半次郎さんは「偶然できた、たったひとつの作品ではなく、1000枚作っても寸分違わぬ同じものを作る。それが私たち陶工の手業です」と言います。「一点物」こそ価値が高いと思いがちな私の頭にガッツーンときた一言でした。こうやって継がれていく「尊いもの作り」は美しい日本の姿だと感じました。以来、私は瀬戸を訪ね、気がつけば我が家の食器棚は瀬戸焼で一杯に。一枚のお皿の向こうに見える歴史や人柄や出会いが、毎日の生活に彩りを与えてくれるのです。

おとなスタイルVol.2 2015冬号より

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