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特別対談!手塚里美さん×高橋ひとみさんが振り返る名作ドラマ『ふぞろいの林檎たち』 [おとなスタイル]
2016年05月17日(火) 09時00分配信
恋愛。自分探し。家族の問題、仕事、人間関係。コンプレックスだらけの、それでも愛しい青春の日々を瑞々しく描いた名作ドラマ『ふぞろいの林檎たち』。
ドラマの中とほぼ同時進行で、それぞれの若き日々を過ごしてきた女優・手塚理美さんと高橋ひとみさん。おとなになって思う“あの頃の輝き”と、今を語ります。
ドラマの中とほぼ同時進行で、それぞれの若き日々を過ごしてきた女優・手塚理美さんと高橋ひとみさん。おとなになって思う“あの頃の輝き”と、今を語ります。
「ふぞろいの林檎」とは、規格外のため店頭に並べられない落ちこぼれのこと。’80年代、厳しい学歴社会を生きる若者たちが、それぞれの夢と現実に懸命に向き合う姿を描いた傑作ドラマ。手塚さんは、恋と仕事の間で揺れながらも自分に正直に生きる看護学生を、高橋さんは、年上の男に翻弄される繊細な女子大生を、それぞれ熱演。
’83年の大学生編を皮切りに、社会人編、30代を描いたパート3、4と、’97年までに全4シリーズが放送された。
’83年の大学生編を皮切りに、社会人編、30代を描いたパート3、4と、’97年までに全4シリーズが放送された。
みんなで学んだ。考えた。現場はもうひとつの「学校」
手塚 久しぶり……よね?
高橋 舞台を観に来てくれたとき以外だと、結婚(2013年11月、年下の一般男性と)のお祝いをしてもらったとき以来かな。あのときは、ありがとうございました。
手塚 いえいえ。でも、こういうタイムラグを感じさせないのが、『ふぞろい〜』の仲間たちなのよね。放送から、もう30年だって。
高橋 21歳のときだったから、33年? すごいなぁ。私、精神的にはいちばん幼いくせに、なぜかいちばんおとなっぽい役で、おまけに、初めてのドラマなのに脱ぐ場面もあって、もう衝撃的で大変だった。
手塚 ひとみちゃん、男の子とぜんぜんしゃべれない乙女だったのにね。
高橋 中学高校と女子校で、思春期、男性と話をしていないから、「こんなこと言ったらばかにされない?」とかもう、自意識過剰でね(笑)。
手塚 私が男の子の出演者たちとの間を、通訳していたのよね。私の演じた陽子はしっかりしていて、進んでるってわけじゃないけど、男の子と対等でいたいタイプ。山田(太一)先生の台詞って独特だから、リハーサルがとっても大変だった。全員でひとつのフレーズをつなぐので、ひとりが間違えると、頭から全部やり直し。
高橋 よく叱られたよね。
手塚 乾杯の場面で「ワイングラスの持ち方をしていない」と叱られたこともあったなぁ。あの頃、みんなワインなんか飲んだことなかったから。ひとみちゃんは飲めなかったよね?
高橋 ぜんぜん。
手塚 それが今では……(笑)。
高橋 まあまあまあまあ(笑)。
手塚 フフフ。(柳沢)慎吾ちゃんがよく居残りをさせられて、それをみんなで待って一緒に帰ったりとか……。同い年が4人もいて、みんな新人に近くて、本当に仲が良かったから、もしかしたらその感じが作品に反映されているのかもしれないね。
高橋 ある夜、リハーサルが終わってから、ひとり暮らしをしていたサブ(時任三郎)ちゃんの家にみんなで行って、なぜか枕投げが始まって。「これが青春だ!」と思ったなぁ。共学の修学旅行って、きっとこんな感じなんだろうって(笑)。
手塚 (笑)。毎回、次の週が楽しみだった。もちろん仕事なんだけれど、何だか「ふぞろい学校」という学校に通っていたような気がしてるの。
高橋 舞台を観に来てくれたとき以外だと、結婚(2013年11月、年下の一般男性と)のお祝いをしてもらったとき以来かな。あのときは、ありがとうございました。
手塚 いえいえ。でも、こういうタイムラグを感じさせないのが、『ふぞろい〜』の仲間たちなのよね。放送から、もう30年だって。
高橋 21歳のときだったから、33年? すごいなぁ。私、精神的にはいちばん幼いくせに、なぜかいちばんおとなっぽい役で、おまけに、初めてのドラマなのに脱ぐ場面もあって、もう衝撃的で大変だった。
手塚 ひとみちゃん、男の子とぜんぜんしゃべれない乙女だったのにね。
高橋 中学高校と女子校で、思春期、男性と話をしていないから、「こんなこと言ったらばかにされない?」とかもう、自意識過剰でね(笑)。
手塚 私が男の子の出演者たちとの間を、通訳していたのよね。私の演じた陽子はしっかりしていて、進んでるってわけじゃないけど、男の子と対等でいたいタイプ。山田(太一)先生の台詞って独特だから、リハーサルがとっても大変だった。全員でひとつのフレーズをつなぐので、ひとりが間違えると、頭から全部やり直し。
高橋 よく叱られたよね。
手塚 乾杯の場面で「ワイングラスの持ち方をしていない」と叱られたこともあったなぁ。あの頃、みんなワインなんか飲んだことなかったから。ひとみちゃんは飲めなかったよね?
高橋 ぜんぜん。
手塚 それが今では……(笑)。
高橋 まあまあまあまあ(笑)。
手塚 フフフ。(柳沢)慎吾ちゃんがよく居残りをさせられて、それをみんなで待って一緒に帰ったりとか……。同い年が4人もいて、みんな新人に近くて、本当に仲が良かったから、もしかしたらその感じが作品に反映されているのかもしれないね。
高橋 ある夜、リハーサルが終わってから、ひとり暮らしをしていたサブ(時任三郎)ちゃんの家にみんなで行って、なぜか枕投げが始まって。「これが青春だ!」と思ったなぁ。共学の修学旅行って、きっとこんな感じなんだろうって(笑)。
手塚 (笑)。毎回、次の週が楽しみだった。もちろん仕事なんだけれど、何だか「ふぞろい学校」という学校に通っていたような気がしてるの。
電話一本で「あの頃」に戻れる
高橋 実は、出身地も近くなんだよね。でもふたりで会うようになったのは、わりと最近じゃない?
手塚 子育てをしている間はあんまり会えなくて、そのあと……30代の後半か40代初め頃から、かな。
高橋 舞台を観たり、食事したり。
手塚 でも電話すればすぐに戻れた。男の子ともね。ふたりで飲んでいたとき、慎ちゃんが「今から実家に行くけど来ない?」って言ってきたり、私たちがサブちゃんに電話したり。
高橋 そう。(中井)貴一君なんて、最近、私の電話に出てくれない。主人に「酔うと二重人格になりますが、ご存知で結婚なさったんですか?」とか、まるでお父さんみたい(笑)。
手塚 結婚のことを教えてくれたのも、しばらく経ってからよね。
高橋 うん……何だか恥ずかしくて。本当は、5年くらい経ってから「え? してましたけど」って言うのが夢だったんだけど(笑)。
<手塚里美さん プロフィール>
1961年東京生まれ。少女時代よりモデルとして活動し、芸能界へ。’82年の連続テレビ小説『ハイカラさん』、'87年の『男女7人秋物語』など、数々の作品で人気を博した。近作にドラマ『復讐法廷』、映画『イニシエーション・ラブ』などがある。
<高橋ひとみさん プロフィール>
1961年東京生まれ。17歳で演出家・寺山修司に見出され舞台デビュー。『ふぞろい~』でテレビドラマに進出、謎めいたクールな美女役を数多く演じる。近年はバラエティーでの軽妙なトークも人気。
おとなスタイルVol.1 2015秋号より
手塚 子育てをしている間はあんまり会えなくて、そのあと……30代の後半か40代初め頃から、かな。
高橋 舞台を観たり、食事したり。
手塚 でも電話すればすぐに戻れた。男の子ともね。ふたりで飲んでいたとき、慎ちゃんが「今から実家に行くけど来ない?」って言ってきたり、私たちがサブちゃんに電話したり。
高橋 そう。(中井)貴一君なんて、最近、私の電話に出てくれない。主人に「酔うと二重人格になりますが、ご存知で結婚なさったんですか?」とか、まるでお父さんみたい(笑)。
手塚 結婚のことを教えてくれたのも、しばらく経ってからよね。
高橋 うん……何だか恥ずかしくて。本当は、5年くらい経ってから「え? してましたけど」って言うのが夢だったんだけど(笑)。
<手塚里美さん プロフィール>
1961年東京生まれ。少女時代よりモデルとして活動し、芸能界へ。’82年の連続テレビ小説『ハイカラさん』、'87年の『男女7人秋物語』など、数々の作品で人気を博した。近作にドラマ『復讐法廷』、映画『イニシエーション・ラブ』などがある。
<高橋ひとみさん プロフィール>
1961年東京生まれ。17歳で演出家・寺山修司に見出され舞台デビュー。『ふぞろい~』でテレビドラマに進出、謎めいたクールな美女役を数多く演じる。近年はバラエティーでの軽妙なトークも人気。
おとなスタイルVol.1 2015秋号より