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【齋藤薫】あなたのストレスは誰が原因?別れられないパートナーに悩むのも、また修行。 [VOCE]

2018年11月10日(土) 20時10分配信

ストレスの最大原因は、どんなアンケートでも“職場の人間関係”

文/ビューティジャーナリスト斎藤薫

ストレスの最大原因は、どんなアンケートでも“職場の人間関係”

あなたにとってのストレスとは何だろう。何が原因となるのだろう。ストレスにまつわるアンケートを見ると、多くの人が "職場での人間関係" を最大原因にあげている。もちろん、夫に親に子どもたち、家族の諸々が日々のストレスの種になっているという声も少なくない。けれども、厄介な問題も愛情があれば、まあ何とか乗り越えられるが、たまたま同じ職場に居合わせてしまった他人と毎日顔を突き合わせること自体、ストレスになるのは当然のこと。

正直、プライベートでウマが合う相手でも、一緒に仕事をするとなれば心の行き違いは生じるもの。ストレスが体や肌に来てしまっても不思議じゃない。で、実際不調を感じている人は、その原因となる人物まで見えているはずなのだ。あの人と関わっている限りは、この不調を取り除けないと。

一見、誰とでもうまくやっている人も、結局自分が我慢することで問題をかわしているだけだから、見えないストレスをごっそり溜め、それが原因で慢性的な不調が続いていることってあるものなのだ。そもそもが、いい人ほど、大人で謙虚な人ほど、人一倍のストレスを抱えてしまうのが職場という場所。そういう "いい人" は、改めてここで明快にしてほしいのだ。あなたのストレス、誰のせい?

ましてや今、ストレスがなぜ肌などに影響を及ぼすのか、最も直接的な原因がポーラの研究によって解明されたが、それは、一時的にストレスを和らげるホルモン=コルチゾールが過剰発生して、そのまま居座ってしまうため。同じようなストレスを繰り返し受け続けるのが一番いけないということがわかってきたのだ。いわば、同じ種類のストレスを受け続けたり、同じ相手から繰り返し受けるストレスが最もいけないということが。

同じ相手からのストレス……実はこれ、別の意味でも心に大きなダメージをもたらしていた。自分にはなかなか理解できない言動を取る人が職場にいた場合、職場は逃げられない檻の中。怖い動物と一緒に入れられているようなもの。自分を無理に押さえ込み、いつの間にか自分が歪んでいるのに気がつかなかったりして、とても体に悪い、心にも悪い。たった一人の相手に少なからず人生を変えられてしまう不条理が、そこに生まれている。それは誰にとっても捨て置けない、何とかしなければいけない現実なのだ。

魂のキャリアで相手を見直すといきなり心が楽になる

ではどうするか。相手を拒むのでも、憎むのでもなく、でも相手を受け入れるのでもない。"魂のキャリア" を考えるのだ。人間の精神は、年齢とは全く別のキャリアを生きているのだから。どういうことかというなら、非常識だったり、自分勝手だったり、ともかく人の心が読めないタイプの人間にも、腹をたてるのではない、あの人はまだ魂が若すぎるのだと考えてみてはどうだろう。

"人間の魂は、何度でも蘇る" という考え方がある。何度となく新しい肉体を借りて、いろんな人間を生きてきていると。つまり今現在のあなたの魂も、過去に何十回と、いろんな人間をやってきているかもしれないのだ。

一方、中には "まだほんの数回しか人間をやっていない新しい魂" もあるのだろう。まだ若い、経験の浅い魂の持ち主は、やっぱり世の中の道理も含め、知らないことばかりで、人の心が上手に読めないから、いたずらに人を傷つけたり、勝手なことをして人を困らせているのかもしれない。ただ魂のキャリアなど本人にわかるわけもなく、自分が未熟な魂であることに気づかないから厄介なのだ。

それって本当? と首をかしげる人もいるはずだが、例えば、こんなことってないだろうか。自分の母親や父親が自分より子どもに見えるようなこと。もし、遺伝子と環境だけが人格を作るなら、本来そんなことにはならないはずで、親が自分より未熟で呆れたことがある人は、きっと魂が古い人なのだ。

かくして家族の中にも混在している、古い魂と新しい魂。社会でも当然、古い魂が新しい魂に悩まされる。どんなにすごいエリートにも若すぎる未熟な魂はいるし、新入社員が最も古い成熟した魂を持つこともあるわけで、だから人間関係の難しさを、すべて魂のキャリアで割り切って見ると、突然楽になる。まだ数回しか人間をやったことがない人を許すことができたり、温かい目で見守ることができたりするはずだから。相手がたとえ年上でも、古い魂から見たら、新しい魂はまだヨチヨチ歩きの赤ちゃんのようなもの。そういう見方が、あなたを人間関係ストレスから救い出し、人生を何倍も楽にしてくれるのだ。

ちなみに、前世を占ってもらったことがある人は、自分の前世のどこかに納得したはず。例えば、とても真面目で融通のきかない人が、前世は聖職者だったと言われて深く納得した的な話をよく耳にする。逆に、幸せ願望が異様に強く、ブランドの服に強い執着を持つ人は、前世では没落貴族の家に生まれて薄幸だった的な、果たせぬ夢を現世で果たすパターンも多々あるし、前世で兄妹だった二人が現世で結ばれたりするケースもあったりで、もはや前世を否定することはできないほどに、人の歴史は繋がっている。自分の魂が別の人生を生きてきたことは、もう否定しようがないのだ。

しかも魂は永遠に生き続けるもの、それぞれの魂が生きた回数に驚くべき差があっても不思議ではない。だから魂の年齢は、今の実年齢と全く異なる精神年齢を示している。小さい時から大人っぽくて物の道理がわかっている子どももいるし、いい歳をして子どものまま、分別ある判断ができない大人もいる。それを他にどうやって説明すればいいのだろう。今これを読んで深く納得した人はきっと古い魂を生きている人。逆に、一体何の話をしてるのやら、ピンとこない人は、申し訳ないけれど若すぎる魂の持ち主なのだろう。なぜならば、今はまだ魂を生きているという実感が極めて薄いはずだから。

そして申し訳ないけれど、これまで生きてきた人生がどうにもうまくいかない、一生懸命やっているのに何か的外れな選択をしてしまう、そういうもどかしさをずっと感じてきた人も、ひょっとするとまだ何回かしか人間をやっていない人。もしもそうだったらどうするか?

人生はいつも修行であるといわれる。魂が学んでいくための修行。つまり経験の少ない魂にとってはどんなことも修行に他ならず、うまくいかなくて当然と思うべき。

でも逆にいえば、古い魂が新しい魂と関わらなければならないのも、ひとつの修行。新しい魂ばっかりだったら世の中めちゃくちゃになってしまう。あくまで成熟魂は未熟魂をなだめて、すかして、かわしていく役割。だから申し訳ないけれど諦めてほしい。あなたは立派な魂を持っているからこそ、若い魂に悩まされる運命なのだ。正しいことが見えているからこそ、不条理に直面する運命なのだ。

例えばなぜ、自分の夫や恋人はこんなに未熟なのか?なのになぜ別れられないのか?と悩むこと、きっとあるはず。それもまた修行なのだ。

自分は損をしているという感覚を持つかもしれないが、古い魂を生きている人、あなたは人間として完成度が高い。それだけで充分ではないか。完成度が高いからこそ未完成な人間をサポートしてあげなければいけない。それがあなたの使命。そう考えるともっともっと楽になる。やってみてほしい。

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