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ミシュランシェフ松嶋啓介が語る「男は“おむすび”が大好き!」 [with]

2018年04月15日(日) 20時00分配信

フランス、ニースの市場の様子

今回は“塩”を使ったおむすびのお話です。

松嶋さんが“悪魔”と呼ぶ常習性があり、身体にも影響が出る“塩”。でも、使い方によって“塩”は愛情や人間関係を深める物にもなりうるそう。“塩”を使いこなせるようになる女がこの世を制す? それとおむすびの関係は? 詳しくは松嶋シェフに聞いてみましょう。

いつの時代も男は“おむすび”が好き!


シェフの松嶋啓介です。
今日は前回に引き続き“塩”の話をしましょう。僕は普段フランスのニースに住んでいるので、仲のいいサッカー選手がヨーロッパで試合があるときは、必ず“おむすび”を握って応援に駆け付けます。
ちょっと“塩”をつけて握ったおにぎりを食べると、試合後の疲れ切った体も元気になるんですよ。
だからスポーツ選手の間で僕は“おむすびシェフ”なんて言われています。

自分のプライベートな話をするのはお恥ずかしいのですが・・・
先日ニースで行われたマラソン大会に出場したんです。
マラソン後、「はぁ~疲れた」と思って電車に乗っていたら、
妻が「食べる?握ってきたの」と言って、おむすびを差し出してくれました。
僕は思わず「やるなぁ」と嬉しくなってしまいました。

これは友人の話なのですが、結婚するかを迷っていた女性と旅行に行ったとき、
新幹線の中で「駅弁は味が濃いから、作ってきたよ」を言っておむすびを出されたときに
“こいつと結婚しよう”と結婚を決めたそう。

その気持ち、僕もわかります。
これから一緒に旅行で贅沢をしようというときにおむすびを作ってきてくれたら、その瞬間女性の勝ち!
2人の関係性であなたの立場が弱かったとしても、オセロの黒い石がパタパタと白に変わっていくように、いい方向へ変わっていくぐらい効果があると思いますよ。
旅行の朝はバタバタするじゃないですか。
だったら前日に握ったっていいんですよ。
そのぐらい男にとって“おむすび”はポイントの高い料理なんです。




悪魔の調味料で“手塩にかける”




「手塩にかける」と言う言葉がありますよね。
これは、自らいろいろと世話をして大切に育てることを意味します。
温かいご飯に悪魔の調味料の“塩”をひとつまみ。
常習性のある“塩”を入れ、世話をする。
まさに愛情をコントロールするには、おむすびは最適なのではないでしょうか。
ポイントは手塩にかけること。
コンビニのおにぎりでは、男の心は動かせません。

年収1億円の女社長が握ったおにぎり




僕は料理人の他にも様々な仕事をしていて、危機管理の外部メンバーとして参加していたプロジェクトでこんなことがありました。

その会社は世界で一番大きな製薬会社。
会社に一大事があり、危機管理チームは、今日の記者会見をどう乗り切るか、
そのことで朝から誰もがピリピリしていました。
そうしたら、その製薬会社の日本支社長の女性が、チーム全員分のおむすびを握ってきたんですよ!
彼女は年収1億円以上を稼ぐ女社長。
会社の一大事でバタバタしているときに、自腹で豪華なケータリングをオーダーすることは容易です。
でも、社長自らがおむすびを握ってきたことに意味があるのです。
おむすびはミーティングをしながらも食べられるし、午後からの記者会見前にランチには行けない。
社長が作ったおむすびを食べ、チーム全員で危機を乗り切ったのです。
今も彼女は部下からの信頼を集め、社長としてバリバリと活躍しています。




人の縁を結ぶのが“おむすび”




おむすびって、漢字で書くと「お結び」。
これは縁を結ぶという意味。
男女だけではなく、人と人の関係を結ぶのに昔から有効なものなのだと思う。もし、「出会いがない!」と嘆いている人がいるならば、
「お結びを握りなさい」と声をかけてあげたいぐらいです(笑)




昔から人間は“塩”にコントロールされていた




元気をなくすことを「青菜に塩」
悪いことが重なることを「傷に塩をぬる」
と言うように、どうやら私たちは昔から悪魔の調味料“塩”にコントロールされていたようですね。“塩”と言うものは、毒にも薬にもなる調味料。
“塩”をうまく活用してより素晴らしい愛情や人間関係を築いていきましょう。

松嶋啓介


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