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【オイルできれいになる!】ココナッツオイルがダイエットにいい理由が知りたい [VOCE]

2017年12月22日(金) 12時00分配信

どんなココナッツオイルがいいのでしょう。

正しい知識と摂りかたさえ知れば、美容や健康づくりに役立つ「オイル」。今回はダイエットやエイジングケアなどに効果があると言われ、人気の高い「ココナッツオイル」について。その特長を、日本植物油協会・専務理事、斉藤昭さんにおうかがいしました。

ココナッツオイルは中鎖脂肪酸を約60%含む

まず、油の種類について勉強しましょう。油の主成分である脂肪酸には4種があり、その脂肪酸が含まれる量で油の性質が決まります。4種の脂肪酸は以下の通り。

【飽和脂肪酸】
バターやココナッツオイルなどに含まれるもの。常温では固体になる。体のエネルギー源になる。

【一価不飽和脂肪酸(オメガ-9系)】
オリーブオイルなどに多く含まれるもの。酸化しにくい特質を持つ。

【多価不飽和脂肪酸(オメガ-6系)】
EPA・DHAやアマニオイルなどに含まれるα-リノレン酸が代表的なもの。

【多価不飽和脂肪酸(オメガ-6系)】
大豆油やコーン油、サラダ油に含まれるリノール酸が代表的なもの。不足すると、成長阻害や皮膚障害などが生じることがある。

また、「油の主成分である脂肪酸は、短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・長鎖脂肪酸に分類されます。この中で“中鎖脂肪酸”は体内で速やかに分解されて、エネルギーになりやすい特徴を持っています。この中鎖脂肪酸が多いのが“ココナッツオイル”なのです」(斉藤さん)
ココナッツは熱帯から亜熱帯地域で栽培されるココヤシの果実。インドでは伝統医学のアーユルヴェーダなどでも用いられてきました。
「ココナッツオイルには中鎖脂肪酸が約60%含まれています。中鎖脂肪酸は、直接肝臓に運ばれて代謝されるため、体内で速やかに分解されてエネルギーになりやすいという特徴があります。」(斉藤さん)

ココナッツオイルは脂肪を燃やす「ケトン体」を作り出す

さらにダイエット効果をアップさせるコツがあるといいます。そのキーワードは「ケトン体」。
「ケトン体とは、脂質から作られる代謝エネルギー源のこと。中鎖脂肪酸は摂取後、ダイレクトに肝臓へと運ばれ、そして肝臓へと到着すると、そこでケトン体を作り始めるようになります。作られたケトン体は体の各組織を回って、エネルギーとして使われることになります。」(斉藤さん)
つまり、中鎖脂肪酸が多く含まれているココナッツオイルを摂ってケトン体を増やせば、自分の脂肪を自分で燃やして、エネルギーに変えられる体質に変わることが期待できるというわけ。

また、ケトン体は体内のブドウ糖が枯渇することでも合成されます。糖質を制限した食事をすると、ケトン体はブドウ糖の代わりに脂肪を燃やしてエネルギーを作り出します。これが今注目されている「ケトン体ダイエット」の仕組み。また、ずっと糖質制限をしなくても、週末など短期間に糖質断食をするだけでもケトン体は合成されるといわれています。
ココナッツオイルに多く含まれる中鎖脂肪酸の「エネルギーになりやすい」、「ケトン体を作る」という特徴に「糖質制限」を組み合わせれば、大きなダイエット効果が得られるでしょう。
抗酸化作用や抗菌効果も!エイジングケアやウイルス対策に

美肌やエイジングケアに役立つ錆びにくい体になれる。

抗酸化作用や抗菌効果も!エイジングケアやウイルス対策に

美肌やエイジングケアには、体も肌も「酸化」させない「抗酸化」が重要なカギだということはよく知られています。酸化を食い止めるには、体内で発生した「活性酸素」を消し去る「抗酸化物質」を摂るのが効果的です。ここでも効力を発揮するのが抗酸化力抜群のココナッツオイル。ココヤシは一年中強烈な紫外線を浴びるという過酷な環境で生き残るため、種や実に優れた抗酸化物質を蓄えているという説も。

また、ココナッツオイルの中鎖脂肪酸から作られるケトン体によるエネルギー代謝は、酸化の原因である「活性酸素」の生成量が少ないことがわかっています。つまり食べるだけで、「錆びにくい」体になれるということ。美肌づくりやエイジングケアにも、ココナッツオイルはとても役立ってくれるのです。
乾燥するこれからの季節にうれしい効果がもう一つ。ココナッツオイルの中鎖脂肪酸には、ラウリン酸という成分が含まれています。ラウリン酸は母乳にも含まれているもので、抗菌作用が強いことから、ウイルスによる感染症予防が期待できるほか、肌の細菌繁殖を抑制する作用から、肌あれなどの皮膚トラブルを改善し、炎症を抑える効果があるといわれています。風邪やインフルエンザの感染予防にも効果を発揮するでしょう。

ココナッツオイルは、生食か加熱するかでオイルの種類をチョイス

ココナッツオイルにはバージンココナッツオイルと、精製ココナッツオイルがあります。熱を加えず、そのまま食べたりする場合はバージンココナッツオイルがおすすめ。バージンココナッツオイルは香りが楽しめ、ローフード好きの人たちからも人気があります。炒めたり焼いたり、加熱して使う場合は精製ココナッツオイルを。料理やお菓子作りなどに幅広く使え、香りが苦手な人でも使いやすく、調理の幅が広がります。
摂る目安としては、1日小さじ1~2杯程度。料理をするときにいつもの油がわりに使ったり、甘い香りを生かしてホットコーヒーやホットココアに加えるのもおすすめです。

間食にもぜひ活用を。シリアルとともに溶かしたココナッツオイルを製氷皿に入れ、冷やし固めれば、食感が楽しいおやつに。またスライスしたりんごをココナッツオイルでソテーしてシナモンをかければ、お手軽スイーツに。毎日の食生活に取り入れて、ダイエットや美肌、健康づくりに役立てましょう。

教えてくれたのは

一般社団法人日本植物油協会・専務理事  斉藤 昭さん
日本国内で植物油を製造・加工を営む企業で構成している非営利団体、一般社団法人日本植物油協会・専務理事。植物油の製造過程や正しい基礎知識、日常生活への上手な取り入れ方やレシピに至るまで、さまざまな情報を発信している。

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