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【知ってるようで知らない!】ビタミンAって、肌と体に何をしてくれるの? [VOCE]

2017年11月23日(木) 13時23分配信

今回はビタミンAについてレクチャー!

化粧品やサプリでおなじみの成分だけど、いったい何をしてくれるのかイマイチわからない。不足したらどうなるの?過剰に摂取すると害があるの?上手な取り入れ方を美容皮膚科医の貴子先生に聞きました!
そもそもビタミンAってなに?

変化に伴って、作用する場面が変わるという特徴を持っています。感染を予防したり、成長、生殖、視覚、聴覚に関与しているのがレチノール。正常な視覚機能を維持するのに必要なのがレチナール。そして遺伝子の発現調節に関与し、抗がん作用を持つのがレチノイン酸。

そもそもビタミンAってなに?

ビタミンAとは、おもに動物性食品に含まれる脂溶性ビタミンのこと。細胞の分化・増殖を調節し、成長、生殖、視覚、感染予防など幅広く関与しています。レチノール、レチナール、レチノイン酸などさまざまな呼び方がありますが、狭義ではレチノールをビタミンAと呼びます。

左はβカロチンからレチノイン酸への変化を表すもの。
このように、それぞれ違った役割を持っています。ちなみにヒトの血液中のビタミンAは、そのほとんどがレチノールなんですね。

ビタミンAは不足するとどうなる?

ビタミンAには、粘膜を守る、骨や皮膚、目の健康を保つ、肝臓機能の正常化、そして免疫作用などの働きがありますので、不足するとさまざまな部位に影響が出ます。
胃腸が弱くなる、視力の低下、骨折しやすくなる、アレルギーになりやすくなる、感染症にかかりやすくなる。女性にとっては、婦人科系のトラブルが起きやすくなったり、子宮がんにかかりやすくなったり。ニキビや肌荒れが起きやすくなる、さらには毛髪や皮膚のうるおいがなくなるなど、足りなくなると深刻な事態に陥ることも。
ただほとんどの場合、肝臓にきちんと蓄えられているので、不足することはほとんどありません。

〈こうした症状がある場合は要注意!〉
□肌が乾燥する
□最近、ドライアイになっている気がする
□肌がガサガサする
□まわりと比較して、風邪を引く頻度が高い
□シワが気になる
□ニキビや吹き出物ができやすい
□アトピー性皮膚炎が気になる
□子宮内膜症や子宮筋腫など、婦人科系のトラブルがある
□のどが乾燥してせき込むことがある

食物で補給するには、どうしたらいい?

ビタミンAを豊富に含む食品を摂取することが第一です。ニンジン、ほうれん草などのカロテノイドが多く含まれている緑黄色野菜や、レバー、うなぎ、牛乳、卵黄などの動物性食品。サプリメントで摂取するのも有効です。
レチノールでシワが消えるって本当?

レチノール配合のクリームに頼るのも手。

レチノールでシワが消えるって本当?

そしてもう一つが、化粧品でビタミンAを補給する方法です。
ビタミンAが不足すれば肌はカサカサ、粘膜もすこやかでいられなくなるため、ダメージを受けやすくなります。最近、資生堂から純粋レチノール配合の「シワを改善するクリーム」が発売になりました。純粋レチノールによって肌のヒアルロン酸産生を促進。水分量が増えることで肌がやわらかくなり、シワを改善できるというのが、このクリームの特徴です。

摂取すればいいことばかり?過剰だと悪いことがある?

日本の厚生労働省は、妊婦のビタミンA摂取量について上限許容量を決めています。 その量、5000IU。妊娠中に過剰摂取すると、胎児の脳、頭部に奇形を引き起こすという報告があるため、レチノール、レチナール、レチノイン酸の過剰摂取に気をつけましょう。
また、ビタミンAを含む薬剤やサプリメントを大量摂取することで、ビタミンA過剰症という発症することがあります。ビタミンAは体内に蓄積される性質があるため、長期間にわたって多く摂取するのは避けた方がいいと思います。
緑黄色野菜にはBカロチンが多く含まれていますが、この形で摂取する分には問題はありません。
化粧品への配合については、経皮吸収される量はわずかなので、レチノールであれば問題ないといわれていますが、できれば避けた方が安全だと私は思います。
ちなみに、レチノイン酸配合の化粧品は、妊娠中の使用が不可です。

化粧品として使う上で、注意点は?

ビタミンAは酸化しやすく、乾燥や高温で壊れるなどの特性があります。もちろん配合形状にもよるので一概には言えませんが、ビタミンAには古い角質層を除去し、角質層のターンオーバーを高める作用があります。
他にコラーゲン合成促進・ヒアルロン酸分泌促進作用もありますが、とにかく薄くなった表皮は紫外線によりダメージを受けやすいもの。ビタミンA配合の化粧品を使用している際には、日焼け止めの使用は必須です。
正しく使えば、さまざまな効果が期待できるビタミンA。妊娠中は避けるなど、タイミングと量に気を付けつつ、上手に取り入れていきましょう。

教えてくれたのは

貴子

松倉 HEBE DAIKANYAMA院長。帝京大学医学部卒。日本形成外科学会認定専門医の知識を活かして正しい美容医療を行う。クールビューティな容姿と気さくな人柄とのギャップに、美容界にもファン多数。

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