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「貧弱俳優」返上?菅田将暉の身体を愛でる『あゝ、荒野』 [with]
2017年10月27日(金) 20時00分配信
新宿を舞台に、ふたりの若いボクサーの友情を描く『あゝ、荒野』。今年は5本の映画に加えて、大河ドラマ「おんな城主 直虎」に出演と、もう意味わかんないくらい活躍している菅田将暉。何が驚きって、そのすべてで全然違う役、違う顔を見せていることです。
1月公開の『キセキ あの日のソビト』では歌を歌い、『帝一の國』ではふんどし姿で和太鼓をたたき、来月公開の『火花』では漫才をやる、どれもこれもねじ伏せてしまう才能はほんとうにすごいなあと思うのですが、ことに『あゝ、荒野』でのボクサー役には本当にびっくりしました。
『あゝ、荒野』は2021年を舞台に、どうしようもない人生を生きる二人のボクサーの友情と、互いを結び付けていた宿命から逃れるために殴り合うという、かなり熱い物語です。当然ながらボクシングの場面も、完全なガチ感が漂います。殴り合う場面、訓練のホンモノ感はもちろん、ボクサーは試合前に究極まで身体を絞る(超厚着してストーブの前に座り、汗の一滴まで絞り出す!)ものですから、それ以外でもプヨッとしているわけにはいきません。
菅田さんをはじめボクサーにキャストされた俳優さんたちは、演技だけではどうにもならないこのリアリティを、10か月ものトレーニングで作り上げていったとか。その成果は映画で是非見てもらいたいのですが、なんとなく文系男子的にひょろっと細かった菅田さんの印象が、骨肩幅から胸板からがっしりとして、男っぽさと野性味がぐーんと増した感じ。ボクシングのシーンはもちろん、大胆なベッドシーンなども多く、「菅田さんの身体を愛でる作品!」といってもいい作品となっています。
インタビューをさせていただいた時、それまでの自分を「貧弱俳優」と呼んで笑わせてくれた菅田さん。この作品でボクシングにすっかりハマって、ラストの壮絶な試合の場面の撮影が終わった直後にも、すぐコーチとスパーリングを始めたとか。今一番目が離せないイケメンの「大人の男としての開花」が見られるこの作品、ファンならずとも見逃せませんよ~。
『あゝ、荒野』
前篇:10月7日(土)・後篇:10月21日(土) 全国で順次公開
文/渥美志保