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【人生Q&A】資産管理など終活について話し合いたいのに父が応じてくれません [mi-mollet]

2017年08月22日(火) 14時00分配信

lolliaさんからの質問

Q. 資産管理など終活について話し合いたいのに父は「縁起でもない!」とキレます。

60才を過ぎた父と、間もなく60才を迎える母の終活についてアドバイスをお願いします。母は父と、生前整理やお墓のこと、資産のこと等、いつか遺される家族のために話し合いをしたいのですが、父が「死ぬ話なんて縁起でもない!」と怒ってしまい話になりません。どのようなアプローチをすれば、話し合いのきっかけを作れるのでしょうか? また、私(既婚、子供2人)からこの件について「どう考えてる?」と父に切り出すのは有効でしょうか? アドバイスをいただけたら幸いです。よろしくお願い致します。(35歳)

特別ゲスト 掬池友絢さんの回答

A. 60歳代というのは、人によって「死」の向き合い方に大きな差があるものです。
お父様が怒られてしまうお気持ちは、理解できます。皆、自分が死ぬときのことを話すのは、決して楽しいことではないでしょうから。

ですが私は僧侶という仕事柄、誰かが突然亡くなって、周囲の人がどうしていいか分からず右往左往する、という場面を多く目の当たりにしてきました。反対に、「家族に迷惑をかけないよう、元気なうちにお墓を買っておきたい」と、前向きに死に向き合おうとされる方も少なくありません。そのように当人がきちんと準備をされている場合は、残されたご家族も揉めることが少なく、様々なことがスムーズに進むことが多いものです。終活というものは、家族が仲良く暮らすための準備であり、それはきっとお父様の望むところでもあると思います。つまりは、この話し合いはお父様のことを思ってのことである。そのように伝えられたうえで、ご相談されてみてはいかがでしょうか。

または、ご家族から話をされると嫌がるけれど、お友達から話されると耳を貸す、といった方も少なくないものです。最近は「終活講座」といったものも地域の学習センター等で多く開催されていますから、お父様のお友達から誘ってもらうのも良いかもしれません。

とはいっても、お父様は現在、60歳代なのですよね。「終活」と向き合うには、微妙な年齢であるとも言えます。70歳を過ぎたり、あるいは若くても大病をしたりといった方は、死に向き合おうという意識も生まれてくるものです。ですが、そのようなご経験がない方は、「死」というものを意識したことがない可能性もあります。たしかに60代となれば終活の準備を始めておいたほうが良いかもしれませんが、その向き合い方は人によって大きな差があるものです。

きっとお父様はご健康で、日々満足して幸せに暮らしていらっしゃるのだと思います。恵まれているからこそ、余計、そのような日のことを考えたくないのかもしれません。お父様のタイミングというものもありますから、今はもう少し待ってあげて、時を見てあらためて切り出されても良いかもしれませんね。

いかがですか?
掬池先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

掬池 友絢(きくち ゆうけん)
1975年生まれ。浄土宗僧侶。静岡県三島市にある蓮馨寺副住職。平日は都内の仏教機関に勤務しながら、一方で、仏教の良さを伝え広めるべく様々な活動に取り組んでいる。著書に『泣きたいときには泣いていい』(講談社)がある。蓮馨寺で「お念仏の会」や「お寺BBQ」といったコミュニティ活動をおこなう他、月に1回、寺子屋ブッダの「友絢さんとお茶を飲む会」で女性向けお話し会の講師も務めている。詳細は寺子屋ブッダのHPを参照。

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