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【人間関係Q&A】微妙に変化した友人関係にもやもや。以前のように戻れる? [mi-mollet]

2017年04月18日(火) 14時00分配信

あここあさんからの質問
Q.噛み合わなくなってきた友人関係。昔のようにお互い尊重し合える関係に戻るには?

友人と深く付き合うようになると、善意でやっていたこともやらないと怒られたりすることがあって悲しいです。私は自分のツラいときも、機嫌が悪いと誤解されたくなくて逐一事情を話します。友人は話を聞いてくれることもありますが、説教をされることも。「前向きに行動するべきだ」など一方的に言われて、あまり話せなくなってしまいます。私は相手に病気や弱い部分を見せているのに、そこを攻撃されているようで悲しくなります。友人も悩むことはあり、そういうときは当日の呼び出しでも、ずーっと気晴らしに付き合ったりしていたので、利用されている気分になってしまいます。友人は年上で総合職なのですが、私は年下で事務職。収入や学歴などは違いますが、以前はお互いを尊重できていたと思います。以前のような良い関係を続けていきたいのですが、どうすればいいでしょうか?

特別ゲスト 齊藤勇先生の回答
A.先輩と対等になろうとするのではなく、自分が先輩でいられる相手を見つけるのがオススメです。

お悩みの文章から察するに、おそらく以前はあここあさんのおっしゃるような対等の関係だったのではなく、あここあさんが先輩を慕う、上司と部下のような関係だったのではないかと感じました。それで上手くいっていたのではないかと……。ですが、あここあさんも年齢を重ねて成長されたことで、そのような上下関係に違和感を抱き始めたのだと思います。

心理学には、「上方比較」「下方比較」という用語があります。自分より上の人と比較して「あの人のようになりたい」と憧れるのが“上方比較”。反対に下の人と比較して「あの人、バカだな」と見下すのが“下方比較”です。そして人間というのは、人より優位にいたいという本能がありまして、この“下方比較”できる相手といたがる傾向があるのですよ。こんな言い方をするとキツくなってしまい申し訳ないのですが、おそらく先輩は、これまであここあさんを“下方比較”の相手として見ていたのだと思われます。それゆえ、一方的に説教をするなど、自分が優位に立てて心地良かったのでしょう。そしてあここあさんも、以前は先輩の説教を違和感なく聞けていたのでしょう。つまり、もともと対等な関係だったのではなく、先輩後輩という明確な上下関係だったの思うのですよ。

しかしこういった上下関係は、下の立場だった人が成長してくると、次第に歯車が噛み合なくなってきます。なぜなら上の立場だった人は、上から目線でいるほうがラクですから、いつまでもその上下関係を維持したいと考えるからです。となると一方が成長してしまった以上、付き合いを続けるのは難しくなってしまうというのが実情なのです。

ではどうすればいいのか? 先輩は当然、上の立場のままでいたがりますから、この先輩を対等な存在に変えようとするのは諦めたほうがいいでしょう。そのかわり、新たに自分が上方でいられる相手を見つけるのです。あここあさんも成長をされて、自分自身も何かを教えたりアドバイスしたりしたくなっているのだと思うのですよ。そういった、新たな人間関係を築かれてください。そして先輩とは、もちろん不快なら関係を切ってもかまいませんが、続けていきたいと思うなら、「対等ではなく上下関係なんだ」と認識を変えられたほうが良いでしょう。そうすれば説教もアドバイスとして素直に聞くことができるようになるでしょうし、先輩もそれによって心地よさを感じ、もう少し態度も和らぐのではないかと思われますから。
いかがですか?
齊藤先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

齊藤 勇(さいとういさむ)
1943年生まれ。心理学者、立正大学心理学部名誉教授。専門は対人心理学と恋愛心理学。分かりやすい講義が人気で、『笑っていいとも!』(フジテレビ)や『それいけ!ココロジー』(読売テレビ)など多数のテレビにも出演していた。著書は100冊以上あり、『男と女の心理学入門』(かんき出版)、『悪用禁止!思いのままに人をあやつる心理学大全』(宝島社新書)、『ずるい心理学~上司に得意先、先輩、同僚も年下まで、なんかいいように“使われている”~』(ぱる出版)、『超・相槌』(文響社)など近著も多数。

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