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アカデミー賞受賞作 『ムーンライト』に、またしてもブラピの人の影! [with] 

2017年04月16日(日) 17時00分配信

(c)2016 A24 Distribution, LLC.

今年のアカデミー賞の話題をさらった事件と言えば、各賞総ナメの『ラ・ラ・ランド』が、やっぱり作品賞受賞!となった次の瞬間に「やっぱマチガイでした!」となった、アカデミーの歴史に残る「世紀の誤発表」です。個人的には、『ラ・ラ・ランド』はたくさん賞も取ったし大ヒットもしたし、みんなが大好きな作品だってわかりきってるからいいのでは?なんて思ったりもします。

さてその一方でにわかに注目を集めたのが、本当の受賞作『ムーンライト』。映画マスコミの前評判から「『ラ・ラ・ランド』って作品が受賞間違いないんでしょ?」と信じていた一般のみなさんは、あの騒動の中で「『ムーンライト』って何?」と思ったのは間違いありません。

(c)2016 A24 Distribution, LLC.

物語は、マイアミに貧困地区のドラッグ中毒の母親に育てられたいじめられっ子の少年シャロンが、父親のような男性と出会ったことをきっかけに、恋に人生にありのままの自分を見つけて成長してゆく、というもの。こうして説明するとめちゃめちゃ普通で、「なんでこれが作品賞?」って感じる人も多いかもしれませんが、とにかくワン&オンリーな魅力がたっぷりの作品です。

そのうちのひとつが、映像の美しさ。映画の中に「月明かりの下で、黒人は青く輝く」というセリフがあるのですが、これがそのまま再現されています。特にシャロンが初恋の相手と二人きりになる、いくつかの夜の場面。ゲイであるがゆえに恋に逡巡するシャロンのハッピーブルーな感じと相まって、胸がキュ~ンとすること間違いありません。

(c)2016 A24 Distribution, LLC.

もうお気づきですよね。この映画、黒人のゲイの男の子の初恋を描いたもので、もちろん監督も黒人です。この手の作品がアカデミー賞作品賞受賞は初めてで、もしかしたら昨年の「白すぎるオスカー問題」(主要賞の候補者に黒人が一人もいなかった)の影響も、あるのかもしれません。黒人映画と言えば、3年前の作品賞受賞作『それでも夜は明ける』を思い出しますが、実はこの2本、両方ともブラッド・ピットがプロデュースした作品なんです。もはやハリウッドでは黒人映画ブランドの大プロデューサーといえるかもしれません。

『ムーンライト』 大ヒット公開中!
文/渥美志保

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