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辛い目の乾燥「ドライアイ」の症状と対策 [おとなスタイル]

2017年02月09日(木) 09時00分配信

「目が乾くのは年だから仕方ない」は間違いです

充血、目のゴロゴロ、もしかしたら“ドライアイ”かもしれません!
目の表面がカサカサになる“ドライアイ”を、「年だから……」と我慢していませんか。若々しい女性は、肌も目もイキイキと輝いています。正しいドライアイ対策で、目にもうるおいを取り戻しましょう。

まずはCheck! ドライアイ診断

あなたの瞳、乾いている!? うるおっている!?

●ものがかすんで見える
●目が重く感じることがある
●目が痛い
● 光を見るとまぶしい
● 白目部分がすぐに赤くなる
●涙がよく出る
●なんとなく目に不快感がある
● 目やにがよく出る
● 目が疲れる
●目が乾いている感じがする
● 目がゴロゴロする

当てはまる項目が5つ以上ならドライアイの可能性があります。

おとな世代がなりやすい!?年齢とドライアイの発生には関係がある?

年齢を重ねると、涙の分泌量や質が低下してドライアイになりやすくなります。また、女性の方が男性よりドライアイになりやすいことがわかっています。中高年女性に多い「シェーグレン症候群」という自己免疫疾患もドライアイの原因のひとつです。

肌荒れのような状態が目で起こっている!

「涙は目を守るバリアのような働きをしています。ドライアイは、その涙の量や質が低下してくることで起こる病気。目の粘膜の“肌荒れ”だと思ってください」
と話すのは、眼科医の高村悦子さん。“肌荒れ”とはショッキング……。
「原因の一つは、加齢による涙の量の減少。加えて、最近は生活環境も乾いています。空調のきいた室内では空気が乾燥し、涙の蒸発量が増えるので、目がカラカラに乾燥しやすいんです」
そのほか、パソコンや携帯電話の利用でまばたきが少なくなることやシェーグレン症候群という病気が関係していることも。

では、ドライアイになると、どんな問題が起こるのでしょう。
「目の角膜や結膜が傷つきやすくなり、目の疲れ、充血、痛みなどが起こります。角膜(黒目)は、特に敏感な部分。この部分が乾いて肌荒れのような状態が目で起こっている!ザラザラになると、ゴロゴロとした異物感やハリで突き刺されたような痛みを感じることも」
さらに『なんとなく見づらい』という視力低下の症状が、ドライアイから起こることも。目を休めても症状が改善されなければ、ドライアイを疑ってみましょう。
「まずは眼科を受診して、症状に合った治療を受けることが大切。今は、とてもいい点眼薬があるので楽になりますよ」

年齢を重ねたら、体の変化に合わせたケアが必要。
「歯磨きやスキンケアを欠かさないように、目のお手入れも毎日してほしい」
と高村さんは言います。
「眼科医処方の点眼薬は、保湿や涙の成分を増やす目的のものが中心で、防腐剤の入っていないものもあり安全に使用できます。ドライアイを放っておくと目が充血したり、目を細めるようになったりと、見た目にもマイナス。若々しい女性でいるためにも、目のうるおいを取り戻すケアと正しい治療を始めましょう」

とっても重要な涙の働き

涙は目の表面をおおい、バイ菌やゴミ、乾燥などから目を守っています。また、角膜へ酸素や栄養を届けるのも、「ものを見る」という目の働きをサポートするのも涙の役目。目が正常に働くためには、涙がきちんと出ていることが大切なのです。

● 乾燥防止
● 殺菌
● 洗浄
● 栄養補給
● 視機能向上(鮮明に見えるように黒目の表面をキレイに保つ)
涙が不安定だと見え方にも影響が!

涙の質が不安定になると視機能低下に

涙が不安定だと見え方にも影響が!

「ドライアイになると、涙の量が減少したり、涙の質が不安定になったりして、涙の層のバランスが乱れてしまいます。その結果、視力がよくても『ものがはっきり見えない』『ものがかすんで見える』など、見えづらくなることがあります」(高村さん)。
涙は二層構造で目を守っている

まばたきすることも大切

涙は二層構造で目を守っている

涙の98%は「水層(水/ムチン層)」で、この層は涙の蒸発を防ぐ役目をする「油層」の二層からなっています。この涙液層は、目の表面の細胞の「ムチン層(膜型ムチン)」によって、目の表面に引き付けられています。また、涙を出すのに欠かせないのが「まばたき」。まばたきは、涙を分泌させたり、目の表面に涙を均等に行き渡らせる働きをします。

プチ整形がドライアイを招くことも!?

通常、睡眠中はまぶたが閉じ、まばたきをしないので涙は出ません。しかし、「二重にするプチ整形を受けた人の中には、睡眠中にまぶたが完全に閉じない人がいて、これがドライアイを招いている場合があります」(高村さん)。
意外なところに落とし穴が!

 
■Profile
東京女子医科大学医学部眼科学 臨床教授
高村悦子さん
1997年、東京女子医科大学眼科にドライアイ外来を開設。専門は、ドライアイ、眼アレルギー、角膜感染症。ドライアイの研究論文も多数。日本眼科学会専門医・指導医。シェーグレン症候群学会理事などに従事。

 
(イラスト/itou・megumi)

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