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乳がんを経験した美容ジャーナリストが語る、乳がん検診の大切さ [mi-mollet]

2017年02月05日(日) 14時00分配信

もんぺさんからの質問

Q. 友人の話なのですが、年に一度の乳がん検診で再検査の連絡が来たそうです。友人よりも私のほうがショックを受けてしまい……というのも、今までに乳がん検診を受けたことが無いのです。高齢になって乳がんを発症するということもあると聞き、これから受けようと思っています。マンモグラフィと超音波、どちらも受けたほうがよろしいでしょうか? 今、45歳です。

美容ジャーナリスト・山崎多賀子さんの回答

A. 乳がん検診は必須! 遺伝性の乳がんは10%弱。今は誰でも乳がんになりうると考えて。

もんぺさん、乳がんについてのご質問ありがとうございます。日本女性で乳がんになる人は35歳から増えはじめ、ピークは40代~50代といわれています。近年、どの年代も増えていて、いま日本女性の「11人に1人」が乳がんになるというデータが発表されました。欧米の罹患率、「8人に1人」に早々に追いつくだろうと予測されているのです。

「親族に乳がんの人がいないから大丈夫」と思う人もいますが、遺伝性の乳がんは10%弱。つまり「誰でも乳がんになる可能性がある」のです。

私は44歳のときに、マンモグラフィ検診で乳がんが見つかりました。それまで乳がん検診を受けておらず、もっと前から検診を受けていれば早く見つかったはずで、治療も軽く済んだのでは、と思っています。
乳がんは早い段階で見つければ命に関わることは少なく、治療も軽く済む可能性が高くなります。ですから40歳になったら最低でも2年に一度、できれば1年に一度、乳がん検診が推奨されています。45歳なら、ドンピシャで乳がん年齢です。

さて、乳がん検診にも種類があり、X線を使うマンモグラフィと超音波はそれぞれ得意不得意があります。国で推奨されているマンモグラフィは、石灰化(カルシウムの沈着)をつくるタイプの乳がんを発見するのが得意。私はこのタイプでしたが、弱点もあります。

X線はしこりと乳腺組織の両方を白く映し出すため、乳腺濃度が高い「高濃度乳房(デンスブレスト)」だと、しこりが乳腺組織に隠れて見えにくいのです。そしてアジア人は体質的にデンスブレストが多いこともわかっています。
超音波はしこりをよく映しますが、乳房全体を一度に映し出すわけではないので、技師や医師の技術や経験の差に左右されるといわれています。

そこでまず、マンモグラフィ検診を受け、「異常なし」と言われても念のため自分の乳腺濃度を聞いてみてください。もしデンスブレストなら、しこりが隠れている可能性もあるので、念のために超音波を併用して受けると安心です。

さて、もんぺさんのご友人は乳がん検診で再検査の連絡が来たとのことですが、再検査=乳がんの可能性が高い、というわけではありません。
実際に千人が乳がん検診を受けると5~10%、つまり50人~100人が要精密検査といわれます。でも、再検査で乳がんと診断されるのは3~5人。再検査の段階であまり心配しすぎないようにしてくださいね。

ただし、乳がんが増えているのが事実です。自分がいつなってもおかしくはないと思い、定期的に検診を受けることをおすすめします。

PROFILE

山崎多賀子さん/美容ジャーナリスト
1960年生まれ。2005年に乳がんが発覚し、闘病中には自らの体験記や医療者などへ取材した記事を女性誌で連載。講演活動や患者対象のメイクセミナーを開催。女性の乳房の健康を応援する「マンマチアー委員会」を主宰。銀座にて毎月セミナーを開催している。

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