• > 作家・吉本ばななが語る、私が「捨てたもの」「残したいもの」 [おとなスタイル]

作家・吉本ばななが語る、私が「捨てたもの」「残したいもの」 [おとなスタイル]

2017年01月03日(火) 11時30分配信

(吉本ばなな著『イヤシノウタ』より)

“ここからのスタートのしかたで、これからの人生が楽しくもきつくもなる。そういう地点が五十歳で来るとは知らなかった。もちろん人それぞれ年齢差はありそうだけど。これからは自分の快適さを極めていけばいいと思うと、清々しい山の上に立っているような気分だ”
50歳という年齢を、吉本ばななさんはこんなふうに表現した。いったいどのようにしてばななさんはここに辿りつけたのだろう?

 

これには2年ほどの時間がかかったという。

「漫画家の槇村さとるさんが書いていらしたけれど、私も体型が変わってきて、それまで着ていた服が似合わなくなってきた。その時期、身体のメンテナンスよりは、持ち物の見直しをコツコツしたんです。明らかに似合わなくなった服を整理して、明らかに、今だから似合う服を探してきて」

化繊が入った服が着られなくなり、身体をしめつける下着も息苦しい。どんなものなら快適で、どこまでラクを自分に許すのか、服やバッグ、靴を吟味し整理していった。
「流行なんてどうでもいい場所まできたのだから、ここで決めたらあとは長く使えればいいと思って。 私には勇気がいることだったけど、若いときに買ってずっと使ってきた超重いスーツケースも、20年ぶりに軽いものに買い替えました」

 

引っ越しも2度体験。その間に、誰かに譲ろうととっておいたベビーベッドやベビーバスなどもどんどん処分した。
「40代前半はとにかくお母さんであることで精一杯。50代になるとき、改めて自分と向き合うことに時間とお金をかけた気がします。初期投資が大変でしたけれどね(笑)」

50歳で持ち物を見直し、これからの初期投資を。 

 

■Profile
よしもとばなな
1964年、東京都生まれ。’87年『キッチン』でデビュー。以降『うたかた/サンクチュアリ』『TUGUMI』『アムリタ』などで数々の文学賞を受賞。作品は30ヵ国以上で翻訳・出版されている。近著に『イヤシノウタ』(新潮社)など。『白河夜船』の映画化(若木信吾監督)も話題に。noteにてメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」を配信中。現在、夫と息子、犬2匹、猫2匹、亀、メダカたちと暮らしている。

 

『おとなスタイル』Vol.5 2016秋号より
(撮影/若木信吾)

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