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徹底研究しました!美肌の大敵「ストレス」のすべて [VOCE]

2016年11月07日(月) 20時00分配信

たまには大声で叫んでストレス発散したいですよね

みんなが日々ヒシヒシと感じるのに実態がつかみづらくて解決策がなかなか見当たらない、ストレスと肌の関係にズバッと切り込みます!!

教えてくれた“ストレス”博士

日本ロレアル 理学博士 森田大樹さん
紫外線やブルーライトなどの外的ストレスに精通。説明がわかりやすく、美容業界にもファン多数。

ポーラ研究所 鈴木佑一さん
数々のヒット作を手掛ける研究員。ストレスと肌の関係に着目したディセンシアの新アヤナスを担当。

あやこいとうクリニック院長 伊藤史子先生
医師・医学博士。美容皮膚科に加えて、分子整合栄養学やホルモン療法にも精通するスペシャリスト。

1.そもそもストレスって何?

体を正常に動かし、強くいるために必要な刺激
「一般的に悪者イメージが強いですが、ストレスがあることでさまざまなホルモンが機能し、刺激から守るために体は強度を保とうとします。いわば、必要悪なんです」と伊藤先生。

ではストレスを感じるとカラダはどう反応するのか?

「心理的なものと肉体的なものがありますが、いずれにしろ抵抗するために副腎でホルモンを分泌。これがステロイドホルモンのひとつ、コルチゾールで、即効力&パンチがあり、ストレスに負けない活力をもたらします」(伊藤先生)

2.肌へのストレスとなることは?

「いちばん多いのが物理的なストレス。温度や湿度、紫外線などの環境的なものに加え、摩擦もストレスに」(鈴木さん)

「大気汚染物質が肌に付着すると、肌上の抗酸化成分、ビタミンEの量が激減し、皮脂の酸化を加速。NASAのウェブサイトで見ると、日本は想像以上に大気汚染がひどい国。PM2.5の値が高い日もあり、対策はマストです」(森田さん)

「仕事や恋愛など何がストレスになるかは個人差があるけど、心理ストレスが過度になるとコルチゾールが激増して酸化が進み、免疫も低下。肌へのダメージは不可避」(伊藤先生)
3.ストレスで皮膚温低下。バリア機能が衰える!

刺激を受けやすくなり、微小炎症でエイジングも加速

3.ストレスで皮膚温低下。バリア機能が衰える!

「ストレスを感知すると緊張状態に陥り、血管が収縮。血行不良により皮膚温が下がり、さまざまな細胞の活動も低下します。その中のひとつが角層の下にあるタイトジャンクション。細胞と細胞を繋ぎ留めて肌内部のうるおいを保つという本来の機能が十分に果たせなくなり、水分や栄養分が流出しやすくなる。さらに細胞が未熟なまま角層を形成するため、バリア機能が低下。肌の中に刺激が入り込んで微小炎症を繰り返し、エイジングを進めます」(鈴木さん)

4.ホルモンバランスを乱す原因にも

女性ホルモンが減ってニキビや炎症が多発!
「人間である以上、ストレスがあるのは当然。ただし、長期にわたってストレスがかかったり、過度のストレスが加わり続けると、それに対抗するために大量にコルチゾールがつくられ、興奮状態が続いて眠れなくなることも。また、コルチゾールや戦闘態勢を促す男性ホルモンが優先的につくられるため、女性ホルモンをつくる材料が不足しがち。結果、男性ホルモンが優位になることで皮脂が増え、酸化や炎症を起こしたり、ニキビができやすくなります」(伊藤先生)

5.ストレスのダメージは真皮にまで及ぶ

トラブルの種類は多岐にわたり、弱いところに現れる
肌への影響は他にもたくさん!
「血管が収縮して栄養が行き渡らなくなるために新たな細胞をつくることができず、古い角層が居座ることに。肌の表面が乾いたスポンジ状態となるので汚染物質を吸いつけて炎症を起こしやすく、弾力がないのでシワが刻まれやすい。くすみやクマも目立つように」(伊藤先生)

「コラーゲンやエラスチンを分解する酵素が増え、真皮の弾力が低下」(鈴木さん)「少量の紫外線に当たっただけで、肌の見た目に変化はなくても、遺伝子レベルでは異常事態が発生。またスマホやPCから発せられるブルーライトによって色素沈着が起こることもわかっています」(森田さん)

6.脳を切り替えてコルチゾールを打ち消す

ストレスから気をそらしたり、幸せを感じることが大切!
「もしストレスを感じる状況が3ヵ月続いたなら、一旦休息を!」と伊藤先生。日ごろからストレスの解消法を見つけておくことも大切。

「不安や悩み事から脳を切り替えることが有効なので、スポーツやお笑い鑑賞、習い事など、頭を真っ白にして没頭できる趣味があると◎。コルチゾールは汗や涙で排出されて血中濃度が下がるので、大笑いや大泣きもよく、ペットと触れ合って安心感を得たり、恋心を抱くなど、違う感情を抱くのも効果的です」(伊藤先生)

「パートナーにファーストネームで呼ばれるとストレスホルモンが減

7.ストレスに負けない肌にはインナーケアが不可欠

細胞の生まれ変わりに必要な栄養を補給。睡眠もしっかりと!
「肌の材料となるアミノ酸をどんどん入れて、細胞の生まれ変わりをスムーズにさせる亜鉛やビタミンAも摂取して。ストレスにより体内でボヤが起きたり、細胞がサビるので、ストレスの激しい時期はビタミンCなど抗酸化&抗炎症成分もしっかり摂りたいところ。また、寝る子は育つというのは本当で、良質な睡眠をとると成長ホルモンの分泌が促されて細胞が増殖。大人の場合は肌の生まれ変わりや修復に使われます。スマホをベッドに持ち込むと脳が刺激されて睡眠を妨げ、体内時計や自律神経を乱すのでNG」(伊藤先生)

8.スキンケアの心得を知っておくべし

摩擦を与えず、しっかりとブロックが基本!
まずは、間違った日々のスキンケア自体が肌にとってストレスになることを自覚して。
「洗顔やクレンジングなどの洗浄行為やメイクをするときの摩擦は物理的ストレスのひとつ。ゴシゴシと肌をこすらないように心がけましょう。また感触や香りの心地よいものを選ぶことも、ストレスの解消に有効。皮膚が冷えると細胞活性は落ちますが、適度に温かいとストレスが緩和されるため、化粧品をなじませるときは手のひらで温めてハンドプレスすると、効果的です」(鈴木さん)

「化粧品は外的ストレスの刺激をダイレクトに受ける肌表面に塗るもの。そう考えると、防御役には適任なのです」(森田さん)

 

(撮影:国府泰)

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