• > 奇跡の99歳から教わる! 50歳で病院を開業した現役精神科医の元気の秘訣 [おとなスタイル]

奇跡の99歳から教わる! 50歳で病院を開業した現役精神科医の元気の秘訣 [おとなスタイル]

2016年06月11日(土) 09時00分配信

50歳でみずから病院を開設した、現役精神科医 高橋幸枝さん(99歳)

世界一の女性長寿国、日本。そんな中、年齢を重ねるごとに、毎日を楽しむ“美しい人”が増えています。お話をうかがうと、50代からの生き方がひとつの大きな分岐点だったよう。これからの自分がもっと好きになる、楽しくなるヒントが、きっと見つかります──。
元気で長生きはあたりまえのこと

40代の頃に精神科の必要性を感じ、「草ぼうぼうの安くて広い土地を見つけて」秦野病院を50歳で開設。

元気で長生きはあたりまえのこと

なんて、美しく笑う人だろう。100歳に届く長寿でありながら、きわめて健康で、ひとり暮らしを楽しんでいる。しかも高橋さんは現役の医師なのだ。
「そんなに大したことではない。ただ、長生きで元気なだけなのよ」
さらりと言うので、いや、大したことですよと返すと、「あたりまえよぉ」。茶目っ気のある返答で、場が明るい空気に染まった。
富士山がよく見える神奈川県秦野(はだの)市は、冬でも温暖で自然に恵まれた風土。この地に精神科・内科の秦野病院を高橋さんが開設したのは50年前、ちょうど50歳のときだ。以来、今に至るまで、151床を備える秦野病院に隣接する自宅で彼女は暮らしている。
80代になってから始めた趣味がたくさん

100歳を目前に、今も現役で週1回診察を行う高橋さん。多くの人に愛されるその笑顔の活力はどこに?

80代になってから始めた趣味がたくさん

「朝起きるのは、だいたい6時半頃。身支度をととのえると、階下まで新聞を取りに行くんです」
高橋さんの住まいは3階で、エレベーターがない。だから1階の新聞受けまで、51段の階段を使う。私たちでもキツい階段を、99歳の彼女が、多い日は5回くらい上り下りするというから頭が下がる。
毎朝8時半には再び51段を下りて、病院の朝礼に出向く。
「今も週に1度は診察をしているし、雑用があるので、午前中はそのまま病院にいることも多いです」
自宅に戻るのは昼どき。ちなみに三食とも自炊をしている。
「朝は果物が中心で、昼と夜は和食が基本。肉や魚などのたんぱく質を多くとり、炭水化物や脂肪分の多いものは控えめにしています。品数は多く、量はあまり食べすぎないようにしているの。それが健康にいいのかもしれませんね」
午後はたくさんある趣味の時間だ。まず読書。最近お気に入りの池井戸潤をはじめ、本はジャンルを問わず「なんでも読んじゃう」。
数字のクロスワードパズル「数独」にも熱中する。
「二手、三手先まで読まないと正解が解らない難しさ、がいいんです。初級レベルの簡単なのは、私はもうやらないんですよ」
80歳で始めた水彩画にも凝っている。和室のひと間をアトリエにして画材は出しっぱなしに。気が向けばいつでも絵が描ける環境だ。
そして、80歳を過ぎてから知った、もうひとつの楽しみが晩酌。
「『獺祭(だっさい)』や、出身地の新潟の日本酒を150mlほど呑みます。好きなプロ野球や、サッカーワールドカップの生中継なんかを観ながら、ゆっくりと味わうんです」

<高橋幸枝さん プロフィール>
1916年、新潟県生まれ。タイピストなどを経て、医科大学を卒業。33歳で医師となる。50歳で秦野病院を開院し、院長に就任。現在は医療法人社団秦和会理事長。『小さなことの積み重ね』(マガジンハウス)など。

おとなスタイルVol.3 2016 春号

【関連記事】

NEWS&TOPICS一覧に戻る

ミモレ
FRaU DWbDG
  • FRaU DWbDG
  • 成熟に向かう大人の女性へ
  • ワーママ
  • Aiプレミアムクラブ会員募集中!

このページのTOPへ戻る