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地震後、子どもに接する上で心がけたい8つのこと [mi-mollet]

2016年04月20日(水) 17時30分配信

国連職員がフツーの主婦になって by大窪 直子

皆様は、ここ数日いかがお過ごしでしょうか。私の周りでは、熊本市に居た親戚が亀裂の入ったマンションを後にし、避難所から別の親類の家に移ったり、大分県内に住む義母も眠れぬ夜を明かしたり、ということがありました。

地震にどう備えるべきか、考えていらっしゃる方も多いと思いますが…私は、紛争や自然災害時における子どもをはじめとする弱者への支援を専門の一つとしていたので、今回は、その見地からの情報を。

主に6歳くらいまでのお子さんと接する機会がある方を対象とした、「遊びを通した子どもの心の安心サポート ―つらい体験後の未就学児のためのマニュアル」というものがあります。東日本大震災後、日本ユニセフ協会の協力を得て、日本プレイセラピー協会が行っていた講習を基にまとめられたもので、プレイセラピーの要素を取り入れた、子どもに対する日常のサポートについて書かれています。被災地だけでなく、災害に関する報道等を見聞きして影響を受けている子どもや、それ以外の辛いことを経験した子ども、7歳以上の子どもたちのためにも応用できます。このようなマニュアルの存在を平時に知っておくことも、一つの備えになるでしょう。

遊び(プレイ)はラグジュアリーと考えられがちですが、実は子どものケアにおいては、とても重要(ちなみに「子どもの権利条約」においても、いわゆる「遊ぶ権利」について言及があります)。社会全体で、そのような理解がもっと広まって欲しいと思っています。

同マニュアルの64〜65頁では、災害後、子どもたちに対応する上で心がけるべき8つのポイントが紹介されています。
1 不安によって起こる子どもの「赤ちゃん返り」を受け入れ、安心感を高めるよう努める。

2 子どもが遊びを通じて不安や恐怖といった感情を表出できる機会を、早期に作る。

3 衝撃を受けた場面を遊びの中でひたすら再現するなど、恐怖心を処理できていないと思われる子どもには、大人が優しく介入する。

4 被害報道には、触れさせ過ぎないようにする。

5 子どもに安心感を与えるために、一緒に防災用品を点検したり、非常用持ち出し袋に自分の大切な物を入れさせても良い。

6 当座は、不安のため学習に集中できなくなっても、叱らないように。

7 子どもが日常の習慣を守り、できるだけ災害の前と同じようなペースを保てるよう配慮する。

8 子どもの不安な状態を受け入れ、理解していることを言葉で伝えた上で、安全であること、大丈夫であることを伝える。

今回、私の方で以上のように要約しましたが、詳しくは日本プレイセラピー協会による原文をご覧になって下さい。
(文:大窪 直子)

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