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人気インスタグラマーarikoさんに聞く家族&夫婦円満のコツ [mi-mollet]

2018年03月04日(日) 11時00分配信

前日の夜に漬けておき、翌朝焼くだけのフレンチトースト。インスタでも反響が大きかった。

女性誌の表紙やファッション、フード企画を手がけるarikoさん。編集ライターとして活躍するかたわら、おいしい料理を紹介するインスタグラムを開設、95000人以上のフォロワーを獲得している。三冊目の自著が出るなど、もはや“副業”といっても過言でないほどの人気ぶり。その秘訣は、自分が「好き」で「得意なこと」を発信し続けたことにあるよう。後編では、どのように「好き」を発信していくべきか、そして家族円満・夫婦円満、その極意を教えてもらった。
おいしいものを一緒に共有することが、家族の絆を深める

インスタでたくさんの「いいね」をもらった、「サッポロ一番 塩らーめん」を使ったトマトタンメン

おいしいものを一緒に共有することが、家族の絆を深める

もともとは食日記のつもりでインスタグラムをはじめたというarikoさん。昨今の風潮のように「インスタにあげるためにカフェに行ったり料理をしたりする」のではなく、あくまでも自分が作ったもの、食べたものありきという姿勢を貫いている。

「おもてなし料理を紹介、というのとも少し違うんです。とっておきの料理はたまに来るお客さまのために作るためというより、毎日生活を共にしている家族にこそ食べてもらいたいんです。それにせっかくの美味しいレシピだからこそ、普段から楽しんでいれば、お客さまがいらしたときにも気負わずに作れます。家族で囲む食卓は、とても得がたいもの。今は息子が北海道の旭川で独り暮らしをしているので、夫と二人暮らしになりました。三人だったときは息子を介して話すことも多かったので、いなくなった当初は少し戸惑うことも。『今ごろどうしているのかな』『大丈夫かね』なんて、息子の話ばかりしていたり……。でもご飯は、絶対に夫婦で一緒に食べるようにしています。

忙しいときは、『今日は作るのは無理かも』と伝えて外食します。夫も『じゃあ、どこに行く?』とそれはそれで楽しそう。学生時代からつきあい始めて結婚するまでも長かったので、おいしいものを外で食べるのもふたりの共通の趣味のひとつなんです。長く通っているお馴染みの店、一度行ってみたかった新しいお店、その日の気分で選ぶのも楽しいひととき。時間がなければ、さっと食べられる回転寿司やラーメンと餃子の街中華などもお気に入りのお店のリストがあるんです(笑)」

インスタグラムをはじめたことで、私生活にもいい影響があったそう。

「料理に手抜きをしなくなったような…(笑)もうちょっときれいに盛りつけてみようかな、とか季節の素材を取り入れたり、料理の彩りに工夫したり、器とのコーディートに凝ってみたり。結果、料理に意識が向いて、もうひとがんばりするようになっていました。ファッションと同じで、『人から見られている』ということはクオリティアップにつながるような気がします。例えば、お惣菜を買って来たとしても、そのままパックで出すのではなく、器に移しただけでも食卓の風景は全然違うものになると思います。ママ友のなかにもインスタグラムを始めたら、品数が増えて、おいしくなったとお嬢さんから喜ばれたという人も(笑)。ほんのちょっとしたことの積み重ねなんですが、家族がより豊かな食生活が送れるようになったらうれしいですよね。もっとも、インスタグラムを始めた頃のエピソードですが、料理を出してさあ食べようというときに『ちょっと待って!』と撮影していると、『もー!まだ?お腹すいてるんだから』と息子に文句を言われたこともありました(笑)。でもそのうち慣れてきて、本を出す頃には『どうぞ、どうぞ!』と協力してくれるようになりましたが(笑)」
好きなことを極めるときっと何かにつながっていくはず

縁あって構えたキッチンスタジオには、シンプルなヴィンテージチェアやソファを配置。 撮影/神林環

好きなことを極めるときっと何かにつながっていくはず

これまでレシピ本の出版化の依頼がきても、すべて断ってきたとarikoさん。自分の本業はあくまで編集ライターであって、料理研究家ではない、という揺るぎない芯をもっている。そんな思いを最大限に汲んでもらい、編集ライターとしてのキャリアを活かすことができたからこそ、初のレシピ本が完成したのだ。

「身の丈を知っているというのでしょうか。もう、これで大満足。プロフェッショナルの料理家さんたちは、身を削って料理をされていると思うんです。提示されたテーマに沿って、限られた材料で簡単に作れて、しかも誰もが美味しいと思う新しいレシピを作りださなくてはならない苦労は並大抵ではないでしょうし、私にはとてもそこまではできるわけがない。もしかしたらプロフェッショナルになれるかどうかは、常に完成度を高めるために、トライ&エラーを重ねることができるかということかもしれません。それができると思える人がその人の天職なのではないでしょうか」

好きなことをやっていれば、どこかで見ていてくれる人がいるはず。何か発信したい、自分ができることや得意なことを生かして何かしたい、と考えている読者の方がいるのなら、まずは一歩踏み出すことが大切なのでは?とarikoさん。

スタジオの食器はすべて自前。洋食器はアラビアとジノリ、和食器は作家ものが中心。 撮影/神林環

「お料理が好きなら発信すればいいし、例えばドラマを見て『この主人公がやっていることを、私もやってみたい』と思えばトライしてみればいいのではないでしょうか? 誰かをうらやむのではなく、自分がみんなよりちょっとだけいけると自信がもてることや、好きだと思えることに没頭してみるのがいいんじゃないかな、と思います。隣の芝生はどうしても青く見えますが、人それぞれ持ち味が違う以上、比べても仕方がない。まずはこれまで自分がやってきたことを、見つめ直してみては?
30代、40代と歳を重ねてきたのだから、きっと何かあるはずです。たとえ専業主婦が長かったとしても、夫の身の回りのことを毎日やったり、子どもを育て上げたりしたこと自体が十分すごいんです。掃除でも子育てでも、自分の好きなことを極めてみる。それがお掃除本や子育て本の出版につながる可能性だってあるんじゃないかな、と思っています」

良くも悪くも身の丈を知りつつ、自分の好きなことを極めて発信する。これこそが、新たな自分に出会える一つのテクニックなのかもしれない。今は個人個人が簡単に発信できる時代。一歩踏み出すには、まさにうってつけなのだ。

PROFILE

ariko
『CLASSY.』、『VERY』、『HERS』の表紙やファッション、食関係等の企画を担当する編集ライター。大学生の息子と夫の3人家族。 おいしそうな料理にセンスあふれる器使い、信頼できるお店情報など、おいしいもの好きが注目するインスタグラム「@ariko418」は、現在フォロワー数が95000人を越える人気となっている。 『arikoの食卓』、『arikoの食卓 もっと食べたい』(ともにワニブックス)に続く今回の本は、待望の初レシピ本。

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