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城川 朝さんのラクしておいしいあつまりごはん【シニアが多い会】 [おとなスタイル]

2017年12月07日(木) 10時00分配信

作りおきは必要ない! 料理は3品で十分です」

年末年始は人が集まる機会も増えますね。でも、人を招くときに何を作ればいいか悩んだ人も多いのでは? 料理研究家の城川朝さんはアメリカ在住経験が長く、100回以上自宅に人を招いたという、おもてなしの達人です。「お料理は無理をせず、3品だけで十分」と言いきります。ホストもゲストも気負わず「あつまり」を楽しむ秘訣を、著書『ラクしておいしい あつまりごはん』(講談社)から紹介していただきます

当日朝に買い物して、2時間でラクラク完成

前日の準備は、どんなメンバーか考えてメニューを決めることだけ。数あるレシピの中から、味や食感のバランスがよくおもてなし向きの主菜1品+副菜2品の3品献立を厳選しました! 意外にもシニアはお肉が大好きなので、フライパンで作るローストビーフに、厚みを半分に切って揚げた鶏肉と野菜を一緒に食べやすいハーブチキンのサラダを合わせました。さつま芋のレモン煮は口直し。「コスパがよく使いきれる食材」や「誰でも実践できるタイムスケジュール」で考えられているから、驚くほど作りやすいんです。
買い出しは当日の朝からでOK。すべての食材が鮮度抜群だから、シンプルなサラダだって最高においしく作れます! 副菜を作る合間に主菜を仕込んで……とあわてがちな「同時進行」もありません。練習や作りおきの必要もない簡単な料理ばかりですが、味や食感のバランスが絶妙なので、間違いなくゲストの心に響きます。

「あつまりごはん」を成功させる4つの極意

1:料理は自分が作れそうなものを
作り慣れていないものは失敗しがちなので、作ったことのある料理に近いメニューを選べば、人と会話する余裕が生まれます。

2:品数多めより、1品の量を多めに
余ったら翌日食べればいいだけです。アメリカでは“left over”と言って、ごちそうの残りを食べるのも家族のお楽しみなんだとか。

3:市販品を上手に活用する
手作りでは、味を調えるのが難しい料理もあります。そんなときはドレッシングやレトルト食材で、料理をランクアップさせて!

4:大げさなしつらえはしない
清潔な空間なら、食器やカトラリーもいつもと同じで大丈夫。余裕があれば、玄関やトイレなどに季節の花を飾ってみましょう。

お年寄りには、普通の和食がテッパン

親など年配者が多い日は、【ほっとする味】がキーワード。凝った高級な料理より、いつもの食材を使った和食が一番喜ばれます。でもあっさりした味ばかりでは、いくら何でも物足りません。1品は肉をがっつり食べられるなどボリュームを出すと、満足感が違います。それでは、シニア向けに簡単に作れる3品メニューを紹介します。

切り身で作る絶品鯛飯メニュー

鯛めしは、骨つきの切り身からいいダシが出ます。歯ざわりのよい大根とじゃこのサラダに、汁もの代わりの治部煮を合わせて。

副菜
・大根とじゃこのサラダ
・鶏の治部煮風


主菜
・鯛めし
大根とじゃこのサラダ

具材は大根とじゃこだけ。じゃこの水分をレンジで飛ばして油で炒め、カリカリにするのがおいしくするコツ。

大根とじゃこのサラダ

材料(4人分)
大根 15cm
ちりめんじゃこ 40g
◎ドレッシング
しょうゆ 大さじ1
酢 大さじ1
砂糖 小さじ1
サラダ油 大さじ2
サラダ油 小さじ2

作り方
1 大根は5cm長さに切り、スライサーで細切りにする。
2 耐熱皿にちりめんじゃこを広げ、ラップなしで電子レンジに1分30秒かける。フライパンにサラダ油を熱してちりめんじゃこを入れ、カリカリになるまで炒める。
3 ドレッシングのサラダ油以外の材料を混ぜ合わせ、最後にサラダ油を加えてよく混ぜる。
4 器に大根を盛り、ちりめんじゃこを散らし、食べるときに3をかけ、混ぜて食べる。
鶏の治部煮風

治部煮は、鶏肉に片栗粉をまぶして煮る金沢の伝統料理。軽くとろみがついて汁けたっぷりだから、汁物代わりでご飯が進みます。

鶏の治部煮風

材料(4人分)
鶏もも肉 1枚(230g)
小松菜 1わ
生しいたけ 5~6個
A だし汁 21/2カップ
しょうゆ 大さじ4
みりん 大さじ4
砂糖 小さじ1
片栗粉 適量

作り方
1 小松菜は4cm長さに切り、しいたけは石づきを除く。
2 鶏肉は1cm厚さのそぎ切りにし、片栗粉を軽くまぶす。
3 鍋にAを入れて煮立て、しいたけを加えて2~3分煮る。鶏肉を加えて色が変わったら、小松菜を加えてさっと煮る。
鯛めし

淡路島で出会ってやみつきになった、にんじん入りの鯛めし。にんじんは大きく切って散らすと、存在感があり彩りも華やかに。

鯛めし

材料(作りやすい量)
米 3合(540ml)
鯛(骨つきの切り身) 3切れ
にんじん 1本
しょうが 1かけ
A だし汁 560ml
酒 大さじ2
しょうゆ 大さじ11/2
塩 小さじ2/3
三つ葉 適量

作り方
1 米はといでざるに上げ、30分ほどおく。
2 にんじんは1cm角に切り、しょうがは細切りにする。三つ葉はざく切りにする。
3 鯛に塩少々(分量外)をふり、魚焼きグリルで皮にきれいな焼き色がつくまで焼く。
4 土鍋に米と混ぜたAを入れ、鯛を並べる(a)。周囲ににんじんを並べ、しょうがを散らす(b)。火にかけ、蒸気が上がったら、弱火にして15分炊く。炊き上がる1分前に強火にし、火を止めて5~10分蒸らす。
5 食べるときに鯛を取り出し、骨を除く。身を粗くほぐして土鍋に戻し、三つ葉を散らし、さっくりと混ぜる。
城川 朝
外資系航空会社のキャビンアテンダントを経て、結婚。10年以上にも及ぶアメリカ生活で、大好きな料理を本格的に学ぶ。現地ではスクールの講師として教えるまでに研鑽を積み、のべ100回以上ホームパーティをこなした経験を持つ。帰国後、西荻窪で料理教室を主宰。テレビや雑誌で活躍してきたが、現在はキッチンツール開発と著書の製作を主としている。40代となった2人の娘たちは、共働きのあわただしい生活の中でも友人たちを招き、ともに過ごす時間を大切にしている。忙しい人が、もっと気楽にリーズナブルに、みんなと楽しめるレシピとアイディアを伝えたいと、この企画がスタートした。著書に『忙しい人の家族ごはん』『夫婦ふたりのシニアごはん』(ともに講談社)、『もっと野菜が食べたいから まずはゆでる!』(NHK出版)、『ラクしておいしい あつまりごはん』(講談社)などがある。

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