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斎藤工が体験した、「ローカルなシンガポール」の魅力 [FRaU]

2017年11月01日(水) 20時00分配信

Photo:Kyosuke Azuma 

シンガポール政府観光局とシンガポール経済開発庁が共同で発表した新しいブランド「Singapore-Passion Made Possible」。“情熱” と “可能性” をテーマに、観光やビジネスの枠を超えてシンガポールの魅力を世界に伝えていくための、このブランドのデビューと同時に日本人初のシンガポール観光大使に任命されたのが、俳優でフィルムメーカーの斎藤工さんだ。

元々バックパッカーで旅行好きなことはもちろん、シンガポール出身の写真家であるレスリー・キーさんと18年来の友人であること、シンガポールのエリック・クー監督が手がけたシンガポールと日本の共同制作映画『ラーメンテー ~ラーメン×バクテー~(仮)』(2018年初夏公開予定)で主演を務めるなど、シンガポールとのゆかりも深い斎藤さんにシンガポールの魅力を伺った。
取り入れたものを自分らしく昇華させるチカラが東京と似ている

Photo:Kyosuke Azuma 

取り入れたものを自分らしく昇華させるチカラが東京と似ている

映画『ラーメンテー ~ラーメン×バクテー~(仮)』の撮影で1ヵ月弱程度、シンガポールで過ごしたという斎藤さん。グルメやアートなど、多彩な魅力にあふれるシンガポールは、彼の目にどう映ったのだろうか。

「食やテイストなどが似ていることから、シンガポールとマレーシアはよく比較されるんですけど、食の部分だけを見てもその違いはやっぱり明確です。同じ食材を用いた料理でも、シンガポールのものは、とても研ぎ澄まされた印象があります。シンガポールには東京と同じように世界中の料理屋さんがあって、郷土料理と呼べるものはほぼないんですけど、取り入れたいろんなものをアレンジして、オリジナルにしていくチカラがすごくあると思います。そんな部分も東京と共通していると思います」
スペシャルなものではなく、日常の中にこそ土地の魅力がある

Photo:Kyosuke Azuma 

スペシャルなものではなく、日常の中にこそ土地の魅力がある

長期の撮影スケジュールの中で、幾度となく味わったシンガポールグルメ。“特に印象に残った美味しいシンガポール料理は?” という問いに困ってしまうほど、ハズレがなかったそう。

「伝統的なバクテーはもちろんですけど、朝食の定番として出てきた “カヤトースト” っていうココナッツミルク味のカヤジャムとバターを塗ったトーストも美味しかったです。……非常にハイカロリーではあるんですけど(笑)。友人のレスリー・キーが、“シンガポールに行くと必ず太って帰ってくる” って言っていましたけど、今回、それが分かりました」

Photo:Kyosuke Azuma 

カヤトーストのほかにも、ホッケンミーやラクサなど、次々に挙がる “美味しかった料理” は、どれも高級レストランの特別な料理ではなく、シンガポールで日常的に食べられているローカルフードだった。さらに、食文化だけでなく、撮影で訪れた郊外のローカルな雰囲気も印象的だったと語る。

「撮影ではいろんなローカルな場所に行ったんですが、なかでも団地では、そこに暮らす人々の人種の多様さに驚かされました。サリーを身につけた方がいたり、中国系の方がいたり……、エレベーターに乗っている人を見るだけで、シンガポールにはいろいろなカルチャーがミックスされているんだということを感じられるんです。居住空間の1部屋1部屋が本当に快適な造りで、シンガポールに移住を希望する人が多いのも納得でした」

ラーメンとバクテーを組み合わせたオリジナル料理・ラーメンテーを巡る家族の絆が描かれる『ラーメンテー ~ラーメン×バクテー~(仮)』で、斎藤さんが演じたのは、日本人の父とシンガポール人の母を持つラーメン職人。彼の亡き母の故郷として映し出される、シンガポールの原風景ともいえる場所は、観光客が多く集う都市部よりも、斎藤さんの目により一層魅力的に映ったようだ。

Photo:Kyosuke Azuma 

「滞在中、香辛料と乾物だけを扱う巨大なモールに立ち寄ったんですが、あそこにはまた行ってみたいです。アジア中の香辛料が手に入るんじゃないかと思うくらいの、すごいレパートリーなんです! バクテーは元々、安く手に入れられるわずかに肉が付いた骨を香辛料で煮込んだ労働者のための料理がルーツなんです。映画を通じて、食のルーツや香辛料にも興味を持ちました。それぞれの国の料理の特色が出るのって、意外と香辛料だと思いませんか? 日本でも大葉とかミョウガとかを使うと、一気に和のテイストになりますよね。いろんな国のいいところを吸収しているシンガポールの料理は、そういう香辛料や薬味のようなものが本当にいろいろ混ざっているのが面白かったです」

Photo:Leslie Kee

贅を尽くした華やかな料理や賑やかな観光地が魅力的なのはもちろんだが、シンガポールに暮らす人々が当たり前のように過ごしている日常の中にこそ、ガイドブックには載っていない魅力が詰まっているようだ。斎藤さんを魅了した、本当のシンガポールらしさを満喫する、ローカルなシンガポール旅を楽しんでみたくなった。

PROFILE

斎藤工
2001年、韓国映画のリメイク版『時の香り~リメンバー・ミー~』で俳優デビュー。その後、数々のドラマや映画に出演。フィルムメーカーとしては、2012年に監督デビュー。初の長編映画『blank13』(2018年公開予定)は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2017、2017年上海国際映画祭などでも高く評価されている。また、移動式映画館「cinéma bird」を発案・企画・運営など、活動は多岐にわたる。

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