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今さら聞けない!! ワイン・グラスの選び方 [おとなスタイル]

2017年09月21日(木) 10時00分配信

意外と知らないワイン、シャンパーニュの世界

今さら人に「教えて」とは言いにくいけれど、深めたい趣味がまだまだある!
そんな、おとなのためのデビュー連載、第1回目のテーマはワイン。
飲むのは好きだけれど、レストランのワインリストを見ても選べないし、産地やブドウの品種、テロワールなどのキーワードはなかなか覚えられない。
ありがちなお悩みを一挙解決する知恵の数々を、これまで500軒以上のワイナリーを訪問したワイン・ジャーナリストの浮田泰幸さんが伝授します。
浮田さん曰く「難しく考えなくて大丈夫! ワインには“おいしいワイン”と“ おいしくないワイン”の2種類しかありません!」とのこと。
自分の味覚、好みを大切にして、10のアドバイスを参考にすれば楽しく選んで、おいしく飲めるワイン・ライフが待っています。

Q.高いものほど味が良いのですか?

A.おいしいワインは意外と1000円台からあります


お正月のテレビ番組『芸能人格付けチェック』で、超高額ワインと5000円くらいのワインを利き間違えて恥をかく芸能人たちの姿を見たことはありませんか? 実は、あそこにワインの真実があります。
ン十万円もするスーパープレミアムワインは、しかるべき熟成を経て、なおかつしかるべき状態で飲んだとき、より真価を発揮します。そういう風に造られているのです。一方、買ってすぐに開栓することができ、誰が飲んでもおいしいと感じる“グッド・ワイン”は、安いものなら1000円台でも意外とあります。3000円を超えると「当たり」の確率はグンと上がり、4000円以上になると、飲めば詩情の湧くワインが増えてくるのです。
それから、レストランでのワインの価格は市販の2~2.5倍が目安になります。リストの価格を見て選ぶときの基準にするといいですよ。
【¥2000~】

コノスル カベルネ・ソーヴィニヨン20バレル リミテッド・エディション2014

【¥2000~】

しっかりとした品種の特徴がわかり、バランス抜群。
【¥3000~】

グラーチ エトナ・ロッソ2013

【¥3000~】

シチリア・エトナ山の山中で造られる赤ワイン。果実由来の甘みに胸がキュンとなる。
【¥4000~】

BKワインズ スキン・アンド・ボーンズ ピノノワール2015

【¥4000~】

ジューシーでスイスイ飲める。自然な造りの傑作。
Q.どこで買うべきですか?

スマートにお店の人に希望を伝えられるひと言集。

Q.どこで買うべきですか?

A.知っているワインはネットで、知らないワインはショップで


カフェやレストラン、ワインバーで飲んで気に入ったワインや、雑誌などで見かけて興味を持ったワインは、名前をメモしておきネットで買うのがおすすめです。世に何万銘柄もある中の一本とショップで巡り合うのは奇跡に近いこと。
欲しいものが決まっているならネットで買うのがスムーズです。一方、ワインショップにはワインに精通したプロがいて、要望に応えてくれるという利点があります。気分や好み、用途を伝えて、ふさわしいワインを選んでもらえるショップは、未知の味との出会いの場。店員さんと仲良くなれば、あなたの好みも覚えてくれて、ワイン選びが一層豊かになるはずです。

ところで、ワインを買うリアルな場所として、ワインショップ、百貨店のワイン売り場、酒屋、スーパー、コンビニなどがありますが、どこで買うのがいいと思いますか?
一般論としてはワインショップがベストです。百貨店も品揃えが豊富で贈答品を選ぶ際には重宝しますが、デイリーに楽しむワインを選ぶには価格帯が高すぎます。酒屋さんの中には、ワインにこだわりのある店主も多く、もし近所にそんな店があれば幸運なことです。
一方、スーパーやコンビニのワインもどんどん品質・品揃えが向上していますが、やはりワインショップの専門性、熱意、機動力には及びません。緊急調達用と考えるのが無難です。
Q.家ではどんなグラスで飲めばいいですか?

イラスト/カワナカユカリ

Q.家ではどんなグラスで飲めばいいですか?

A.ひとつだけ買うならシャルドネ用を

ワインの味わいはグラスの大きさ、ボウル部分の形状で大きく変わります。
赤と白とでふさわしいグラスは違うし、同じ赤でもボルドー向きとブルゴーニュ向きは違います。これは圧倒的な事実で、その点、グラスメーカー各社の創意工夫には敬意を表さざるを得ません。ただ、家庭で複数のグラスを揃えるのは現実的ではありませんよね。ざっくり言うと、ワイングラスは小さいよりは大きいほうがよく、ボウルの口がすぼまった形状のもの(つまりいわゆるワイングラスの形)がおすすめです。

ワインの魅力は香りが8割。せっかくの香りが逃げない形状がいいのです。スパークリングを飲むのに、よくシュッとスレンダーなグラス(フルートグラス)が登場しますが、あれは乾杯用のデザイン。本来の香りを嗅ぐためにはやはりふっくらとした形状のボウルを持ったグラスがいいのです。
「万能のグラスは?」と聞かれたら、各社が出している「シャルドネ用」を勧めるようにしています。赤ワイン用と比べて大きすぎないので扱いも楽だし、赤でも泡でも十分に楽しめます。

余談ですが、ワイン・ジャーナリストのTさんはプロ向けの試飲会に湯のみ茶碗を持って現れます。彼によれば、ワイン本来の味を知るには湯のみが最上とのこと。
■Profile
浮田泰幸さん(ワイン・ジャーナリスト)
うきたやすゆき/広く世界のワイン産地をめぐり、ライフスタイル誌、ワイン専門誌、ウェブサイト等に寄稿。「日々の暮らしにもっとワインを!」がモットー。

 

 

『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より
撮影/浜村達也

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