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【人生Q&A】学歴コンプレックスを拭いきれません。どうすれば前向きになれますか? [mi-mollet]

2017年08月08日(火) 14時00分配信

あきんきさんからの質問
Q. 学歴コンプレックスを拭いきれません。どうすれば前向きになれますか?

いつも楽しく拝見しております。40代のパート主婦です。子供は2人います。自分の学歴に激しいコンプレックスを持っていて困っています。子供の頃から対人恐怖症で、今考えると「場面緘黙症」と似た性格で、20代後半まで苦労していました。学生時代は、怖くて部活にも入れず、友達もできず、塾にも行けず、勉強も手につかず。何とか三流大学を卒業し、派遣等で働いてきました。最近は何とか人間関係を築けるようになったし、主人が明るい人なので気楽に生きています。でも時々、他の同世代の女性のキャリアに猛烈に劣等感を感じてしまいます。「もっと勉強できていれば」と考えてしまうのです。精神的に無理だったと分かっていても、未だに勉強の夢を見たりします。どうすれば過去を忘れて前向きになれるのか、アドバイスをお願い致します。(43歳)

特別ゲスト 掬池友絢さんの回答
A. 今のままでは、学歴コンプレックスを埋められたとしても新たなコンプレックスが生まれてくるかもしれません。

仏教とは逸れますが、ヴィクトリア・ベッカムさんのインタビュー記事を読んだときのことをお話しさせていただきたいと思います。彼女は英国の国民的アイドルグループ、スパイスガールズの元メンバーであり、現在は自身のファッションブランドを立ち上げ成功もしています。しかしその記事で彼女は、自身がいかにコンプレックスの強い人間であるかということを語っていました。欧米人にしては小柄な身長であること、素肌が白すぎること……。でも彼女は、「コンプレックスよりも今あるものに感謝するようにしている」と辿り着いていました。

お悩みを読ませていただきますと、あきんきさんも多くのものを持っていらっしゃると思います。明るいご主人と気楽に過ごされていること、派遣のお仕事があること等。ずっと対人恐怖症に悩まされていたとのことですが、今は癒えているものも多いようにお見受けいたしました。いまだ悩まれてしまう「もっと勉強ができていれば」という思いですが、どうしてもそのお気持ちに引きずられてしまわれるなら、今から学校に通われて学び直されてみるのも良いでしょう。

ただ、なぜそこまで学歴コンプレックスを抱かれていらっしゃるのでしょうか? その根底にある自分の想いと向き合わなければ、いくら学歴コンプレックスを克服されても、また新たなコンプレックスが生まれてきてしまうものです。たとえば今度は、「もっとお金があれば……」などと。

向上心があることは、決して悪いことではないと思いますが、一つの視点として足りないものよりも、あるものを味わう。まずは、それをされてみてください。「私って常に『足りない』と思ってしまう人間なんだ」と、声に出して言ってみるのも良いかもしれません。おそらく昔のあきんきさんなら、明るい夫とご家族を持つ、ということじたいも「夢のまた夢」だったのではないでしょうか? でも今は、それが手に入っていらっしゃいます。「もっと欲しい」という連鎖を断ち切るためにも、今あるものの大切さに気づかれることが、今踏み出すべき第一歩ではないかと感じましたので、僭越ながら、このようにお伝えさせていただきました。前を向けるヒントになりましたら幸いです。
いかがですか?
掬池先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

掬池 友絢(きくち ゆうけん)
1975年生まれ。浄土宗僧侶。静岡県三島市にある蓮馨寺副住職。平日は都内の仏教機関に勤務しながら、一方で、仏教の良さを伝え広めるべく様々な活動に取り組んでいる。著書に『泣きたいときには泣いていい』(講談社)がある。蓮馨寺で「お念仏の会」や「お寺BBQ」といったコミュニティ活動をおこなう他、月に1回、寺子屋ブッダの「友絢さんとお茶を飲む会」で女性向けお話し会の講師も務めている。詳細は寺子屋ブッダのHPを参照。

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