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話題のサロン!若林三弥子さんの春野菜料理 [おとなスタイル]

2017年04月17日(月) 09時00分配信

おいしいもので結ばれた絆は、 幸せの輪を広げます。

おもてなし上手の若林邸には、ゲストが多い。その常連のひとりが、ミシュラン一つ星の和食店「田茂戸(たもと)」の店主、田中基哉さん。食に熱い思いを持つお二人に、春野菜や料理について語ってもらいました。

●今回おもてなしをしたのは・・・
若林三弥子さん
“日本でいちばん予約のとれないサロン”の料理教室「ボアメーザ」主宰。夫の赴任に伴い、中近東・南米で8年を過ごす。帰国後料理教室をスタートするかたわら、女性誌やTVで活躍。著書多数。

●ゲスト
田中基哉さん
『田茂戸』店主。15歳で食の道に入り、2000年から9年間、道場六三郎さんに師事。根っからの料理好きで、思いついた料理はすぐに携帯にインプット。
“春野菜の色や香りに、生命の息吹を感じます ”

若林さんのおもてなし料理は、ひとつひとつが繊細で洋菓子のように美しい。 この日のテーブルは春爛漫、笑みがこぼれるおいしいものばかり。

“春野菜の色や香りに、生命の息吹を感じます ”

田中 苦みや香りのある春野菜は、季節野菜の中でいちばん力強いと思います。人間も動物も秋から冬にかけて脂肪がつき、毒素がたまります。春野菜には、この毒素をデトックスする効果があるんです。

若林 春野菜が持つほろ苦さや、えぐみにその働きがあるのですね。

田中 特に筍はすごいですよ。熊が冬眠から覚めて真っ先に食べるのが笹の葉。筍は竹の幼児期のようなものですから。春野菜を食べると、冬の間眠っていた身体がリセットされ心も身体も軽くなります。

若林 私は鮮やかな緑や香りに、生命の息吹を感じます。だから、春野菜を調理するときは、味、見た目、香り、食感を最大限にいかすようにしています。

田中 春の味覚をダイレクトに感じてもらうには、できるだけシンプルな調理法がいいと思います。

若林 私は春野菜の中では菜の花が大好きで、おいしくするために50℃くらいのお湯につけてから調理します。ヒートショックという原理で、葉の気孔が熱で開き、水分が吸収されるからシャキッとして旨みが全体に広がります。これを“蒸し炒め”にすると最高なんですよ。

田中 若林さんは野菜をおいしくするコツをよくご存じですね。

若林 海外で必要に迫られ、多くのことを学びました。私の料理のルーツです。特に南米での経験は忘れられません。そこでは日系人の方々が、日本の野菜を育てていました。肥沃な土地で育ったゴボウは日本以上に美味でした。遠く離れた地に来てまで、食べたいものを作るパワーに感服しました。

田中 日本人のDNAですね。

若林 そこで暮らしているときに、料理は人を幸せにできる一番シンプルな方法だと実感したんです。

田中 誰かによろこんでもらえたら、自分まで幸せになりますよね。

若林 おいしいものは、幸せを呼びます。日本には四季があり、食材も豊富。海外で暮らし、その贅沢さに改めて気づきました。

田中 だから、僕は新しい季節を迎えるたびに、どんな旬の食材を使おうか、とわくわくします。

若林 私も同じです。そんな気持ちで作った春の味覚を、今日は楽しんでいってくださいね。

 

『おとなスタイル』Vol.3 2016春号より
(撮影/清水奈緒)

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