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【人間関係Q&A】過去のいじめ経験から、人に合わせすぎて疲れてしまう [mi-mollet]

2017年04月15日(土) 14時00分配信

naochewさんからの質問
Q. 人に合わせようとしすぎてしまい疲れるうえ、自分の言動を振り返って悶々ともしてしまう……。

小学生、中学生の頃にいじめられた経験があり、それ以来誰かに嫌われることに対してひどく敏感になりました。言動にものすごく気をつけて、相手にとことん合わせようと努力します。これだけでも疲れるのですが、自分の言ったことや態度について、もしかして嫌われたかも?と振り返って悶々としてしまいます。夫には、とくに大切な人でもないのにそんなに気にしなくても良いのでは、と言われます。夫の言う通りですが、気にするべき人と、そうでない人と区別が(理性的には分かっているのに)できなくて、落ち込みますし、疲れます。どうすれば、これほど気を使わずに人と接することができるようになるのでしょうか? 一つの心配事をしつこく悩む傾向があるので、性格と思うしかないのでしょうか。

特別ゲスト 齊藤勇先生の回答
A. 気になった部分を後日それとなく話題に出して相手が気にしていないということを確認して

相手がどう思っているか気になってしょうがない、という人は多いもの。だから『嫌われる勇気』という本が大ヒットしたのでしょう。ですが実際は、人は自分のことを気にしていても、人のことは意外と気にしてないものなのです。Naochewさんも、「自分の言動がどう思われたか」と自分のことはものすごく気にされていますが、相手の言動はほとんど気にされていませんよね。

人は通常、会話や相手の言動における細かな事柄は、そんなに気にしていないものです。ただ、「だから気にする必要はない」と言っても、そう簡単にはいかないですよね。そこで、相手が実際に自分の言ったことやしたことをどのくらい気にしているのか、見直すことをオススメいたします。「あんなことを言ってしまってムッとされたかな」などと気になっていることを、意識して数日後にそれとなく話題に出してみて確認するのです。すると相手は、「そんなこと言ってたっけ?」と反応することがほとんどでしょう。そのようにして、「私が思うほど相手は気にしていないんだ」という体感を積み重ねられることが大事なのです。これによって、だんだんと「人は意外と気にしていない」と思えるようになっていきますから。

もちろん、人によって気になるポイントというものはあります。「そんな些細なことで……」と思うようなことでも、根に持たれていて驚くことがありますよね。このポイントというのは、その人の生きてきた歴史によってまったく違うもの。こればかりは、相手の経歴をすべて把握している場合でもない限り、完全には分かりません。ただし言えることは、そんなふうに気になるポイントというのは本当にごくわずかで、大半のことは気にしていないということです。

人間の会話において大事なのは、内容ではなく、会話をしているという行為そのものなんですね。それによって、お互いの関係性を築いているのです。言ってみれば私たちのしている会話なんて、その程度。心配性を和らげるためにも、“残念ながら気にされていない”ことの確認をぜひおこなってみてください。

いかがですか?
齊藤先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

齊藤 勇(さいとういさむ)
1943年生まれ。心理学者、立正大学心理学部名誉教授。専門は対人心理学と恋愛心理学。分かりやすい講義が人気で、『笑っていいとも!』(フジテレビ)や『それいけ!ココロジー』(読売テレビ)など多数のテレビにも出演していた。著書は100冊以上あり、『男と女の心理学入門』(かんき出版)、『悪用禁止!思いのままに人をあやつる心理学大全』(宝島社新書)、『ずるい心理学~上司に得意先、先輩、同僚も年下まで、なんかいいように“使われている”~』(ぱる出版)、『超・相槌』(文響社)など近著も多数。

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