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本来の自分を出せない!「八方美人」を克服する方法とは?【OL心理学】 [with]

2018年10月13日(土) 20時20分配信

写真:TADAO KIMURA/アフロ

アラサー行動心理士 長谷川ミナの『OLセラピー』の配信です。

人間関係の悩みはどこに行っても誰にでもある、当たり前のこと。

よりよいOL生活を楽しんでいくために、「疲れない心」を育てていきましょう。

今回は、「八方美人」にまつわるお悩みについてお届けします!




今回のお悩み

私は物心がついた時から、誰にでもいい顔をしてしまう八方美人です。職場でも八方美人で人と接してしまうため、仕事終わりに一人になると無気力状態になり疲れどっと出ます。どうしたらストレスを溜めずに人と接することができるのでしょうか?また、ありのままの自分を出すにはどうしたらよいのでしょうか?
(25歳・受付・Kさん)

八方美人と言うと、「何にでも同調してしまう人」や「誰に対しても当たり障りなく接する人」のことを指します。それは、みんなに“好かれたい”“嫌われたくない”、などの思いからそのような振る舞いを生じさせてしまうのですが、このような気持ちが強すぎると、他人に対して本当の自分を出せない、誰にでもいい顔を演じてしまうなど、Kさんのように自分を苦しめてしまう要因になります。

この状況が続くと、いつか人と接することが苦痛になり、最悪の場合は出社することが出来ないくらいのストレス過多になりかねません。

ではKさんの今後のためにも、八方美人になってしまう心理を理解し、その対処法について紹介していきます。

八方美人になってしまう原因は?

多くの場合は、幼少期の育成環境トラウマなどの経験によって自分を閉ざしてしまうことが要因とされています。

実は私も学生の時に、「八方美人だよね~」と友人に言われたことがきっかけで、ショックを受けたことがありました……(汗)よくよく考えたら、それは幼少期に受けた友人からのいじめが原因だと気づくことが出来ました。転校生と話しをしていただけで、今まで仲の良かった子から無視をされ続けたり、物を取られるようになったり……。誰かと心を開いて仲良くすることが恐くなり、本当の自分を出すのを閉ざしてしまっていたのです。

自分を出すことで他人に嫌われるのではないか。この思いが常に心にあるわけですから、自分はこうしたいと思う自分軸ではなく、他人の評価で自分の価値を決めるような他人軸になってしまっている状態です。もちろん幼少期にそこまでコントロールできる程の余裕はなかったので、まずは周りの人たちと荒波を立てずに自分を隠すことでその場をしのぐので精一杯だったのだと思います。今になれば、この他人軸で生きることは本当に自分を苦しめることになるんだな、と身に染みて感じています。

と、自分の経験談が長くなってしまいましたが……。自分で話せるようになっただけでも、成長できたなと褒めるようにしています(笑)

このように、Kさんの中でも、幼少期の環境やトラウマなど、今までの人生経験から本当の自分をさらけ出すことができなくなってしまったことはありませんか?

心理学的には、「他人に嫌われたくない気持ちが強い」「自分が傷つくことを恐れている」ということが根本的にあることが原因です。

まずは、自分が八方美人になってしまった原因をきちんと理解して、「なんで自分は……」とマイナスに考えず、等身大の自分を受け入れて、「こうなってしまう自分もいるよね」と“自分を許してあげる”ようにしましょう。原因を振り返るだけでも、自分の中のわだかまりや、辛い思いなどを改めて知ることができるきっかけになります。

八方美人であることの活かし方

Kさんのように、人に合わせることで自分が疲れてしまうなどのデメリットがありますが、その他にも、本音が言えなくなることで「自分を見失ってしまう」、「人との信頼関係が構築しにくい」などのマイナス面が挙げられます。

プラス面としては、どんな人の話でも合わせられるので「柔軟に対応できる」、誰に対しても愛想よく振る舞えるので「人とのトラブルを事前に回避できる」などがあります。

八方美人であることはすべてが悪いことではないことも知っておきましょう。特に職場などでは、ある程度色んな人に合わせて対応しなければならないこともあります。Kさんにとってプラスとなる面を活かすようにするのがよいでしょう。

ここで注意が必要なのは、“自分が損をしない選択をする”ということです。自分にとってトラブルを回避できるプラスなことは活かして、自分にとって損になるマイナスなことは手放していくことが大切です。この境界線はきちんと分けておくようにしましょう!

日頃から取り入れたい対処法!


八方美人になってしまう原因、自分にとってマイナス面・プラス面をきちんと理解した上で、次は日頃から取り入れていきたい対処法について3つ紹介いたします。



■自分の感情を出す






今までの自分の経験を振り返って、自分が理不尽な状況だったこと、辛かったことなどを殴り書きでもいいので、感情をメモなどに書き出してみるようにしましょう。また、本当の自分の意見や想いを、まずは自分の心の中でもよいので発信することです。

自分の心の声というものをきちんとキャッチしていくようにすれば、徐々に本来の自分を取り戻すことができます。




■自分の意志で意見を発信する






自分の感情をきちんと理解できるようになったら、自分の意志で意見を発信していくようにしてみましょう。

例えば、ランチのお店を決める時、他人に合わせて決めるのではなく、自分はこのお店もいいかなと思っている、など意志を伝えてみたり、仕事で案を決める時に、自分はこうした方がいいと考えています、など、さりげなく自分の意見を口にしてみるようにしましょう。このように、些細なところから変えていくことをおすすめします。




■自分の理想像を明確にする






どんな自分になりたいのかを今一度自分に問いかけてみましょう。こうなりたいという理想像が持てれば、迷いがなくきちんと意見・意志を示すことが出来るようになります。「自分はこうしたい!」という軸で発信することができるので、相手に同調しよう、という思いから解放されて、心が楽になるはずです。

なりたい自分に近づいていくことこそが自信に繋がり、よりKさんによって人生を有意義に過ごすことができるようになるでしょう。






そもそも、人それぞれ考え方や好みも違いますので、万人に好かれるということは不可能なことでもあります。そのことを理解し、 “自分をもっと大事に”“自分にもっと自信を持って”接していくようにしましょう。そうすれば、本当に心の許せる友人が現れたり、職場でも理解者が増えたり、Kさんにとってもっと生きやすい環境になっていくことでしょう。




ということで、 今回の合言葉は……






「もっと自分の本音と向き合おう!」です。

ではでは、皆さまのよき日々を願って……♥


PROFILE

著者:長谷川ミナ
アラサーの行動心理士。日課は瞑想すること。祖母譲りの強い直感で分かるオーラに加え、行動から見える他人の心理を読み取り、皆さまの日常の悩みやモヤモヤを紐解いていきます。

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