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『頭に来てもアホとは戦うな!』の著者がアドバイス。「通勤中に遭遇する“一過性のアホ”への対処法」 [mi-mollet]

2018年09月22日(土) 20時10分配信

ichikomaさんからの質問



Q. 通勤時に遭遇する“一過性のアホ”への
心の持ちようは?



ご著書を拝読しました。職場などの複雑な人間関係を、いかに自分の資源をムダにせず生産的に築いていくか、とても勉強になりました。今回の悩みは、著書のお話と逸脱しているかもしれませんが、仕事での継続した人間関係ではなく、一過性に出くわすアホな人たちとへの対応です。具体的には、通勤ラッシュ時の殺伐とした暴力的な車内、ホームでの小競り合い、歩きスマホによる危険行為などで、心身共に疲弊します。一度、乗車時に倒れそうになるほど体当たりをされ、「止めて下さい!」と叫んでしまったところ、「うるせぇ、ふざけんな。失せろ!」と暴言をはかれ、数日間かなり落ち込みました。黙って我慢さえしていれば、あんなに後味の悪い気持ちを引きずることもなかったのに、と自分自身を責めました。このように一過性または突発的に遭遇してしまうアホには、一体どのような心持ちでいたらいいのか、ご教示いただけましたら幸いです。(50歳)

特別ゲスト 田村耕太郎さんの回答

A. 通勤時間を1時間早めてはいかがでしょうか?
早くに出勤していることで、
会社からの評価も上がるかもしれません。


ichikomaさんのご相談を読ませていただいて、自分のサラリーマン初期時代を思い出しました。僕も満員の通勤電車は大嫌いで、朝から不快な気持ちで会社の玄関をくぐっていたものです。そこで僕がとった解決策は、電車に乗らなくて良い距離に引っ越す、というものでした。そして、自転車通勤を始めたのです。もちろん都心に移ったことで、家賃が上がったうえ部屋の広さも半分くらいになってしまいましたが、満員電車に乗らなくてすむことで朝から爽快な気持ちで働けるようになった。それは、上がった家賃分の価値が充分にあるものでした。また自転車通勤にしたことも、適度な運動となって非常に良かった。電車通勤では触れることのできない自然の中を疾走し、良い気分転換となったものです。

とはいえ、家族がいたり家を買っていたりすると、会社の近くに引っ越すというのは難しいと思います。そういう方は、時差通勤をされてはいかかがでしょう? 今より1時間早く家を出るのです。寝る時間が減るのが嫌でしたら、就寝時間も1時間早められると良いでしょう。早く寝るために、無駄な飲み食いをしなくなりお金が貯まるかもしれませんし、人より早く出勤していることで会社からの評価も高くなるなど、他にも良いことがいっぱいあると思います。「どうしても就寝時間を早められない」という方は、寝る時間が1時間減ることの不快さと、満員の通勤電車に揺られる不快さを、天秤にかけてみてください。満員電車が本当に不快なら、「寝る時間を減らす価値は充分にある」と思えるのではないでしょうか。

ただし、このようにどれほど工夫しても、“一過性のアホ”に遭遇してしまうことを100%避けることはできません。そんなときは、相手にしない。これが鉄則です。昨今は人々のイライラ度が高いことから、ちょっとした小競り合いで刺されてしまう、といったこともあり得ます。とにかく相手の戦意を高めないようにすることが大事です。泣き寝入りをしたようでモヤモヤ感が残るかもしれませんが、そうではなく、「刺されなくて良かった」と思うことで気持ちを切り替えてほしいと思います。一過性の相手ですから「二度と会うことはない」と思うかもしれませんが、通勤中ということは、相手も毎日同じ時間に同じ車両に乗っている可能性が高い。今後も会う可能性は充分にありますから、事を大きくされないほうが賢明です。逃げられるうちは逃げる。それが、頭のいい人の生き方だと僕は感じているのです。

PROFILE

田村耕太郎(たむらこうたろう)国立シンガポール大学リー・クワンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクール顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業アドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国・インドのユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版社)など多数。

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