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2025年には10人に1人が認知症!? 今後期待されるテクノロジーとは?【スプツニ子!さん × 古市憲寿さん対談】 [with]

2018年08月17日(金) 14時00分配信

スプツニ子!さん × 古市憲寿さん「私たちの5年後 10年後」

今回は、「二人が考える結婚・出会い・お金技術革新・社会問題とは?」というテーマで、アーティスト東京大学RCAデザインラボ特任准教授のスプツニ子!さんと、社会学者古市憲寿さんに答えてもらいました。
テクノロジーの進化によって私たちの暮らし・経済はどう変わる?

撮影/柏田テツヲ

テクノロジーの進化によって私たちの暮らし・経済はどう変わる?

テクノロジーの進化によって私たちの暮らし・経済はどう変わるのか、今回ご紹介するのは「2025年問題」について。

テーマ(4)「2025年問題」

古市(以下・古):今から7年後、2025年に直面する「2025年問題」について、スプちゃんが思うことは?
スプツニ子!(以下・ス):団塊世代が後期高齢者(75歳)になり、予備軍を含めるとこの年に前後して日本で約1300万人が認知症になる可能性があると言われている話だよね?
古:そう。国民の10人に1人がなんらかの記憶に関する障害があるってすごいよね。あらゆる認知症を完治させる薬の開発はまだまだ難しいみたい。テクノロジーが解決してくれることはあるのかな?
ス:脳に障害がなく体が衰えていくのなら、パワードスーツ(註2)をはじめとして、テクノロジーの力で高齢者の方々をサポートすることはできるけれど、記憶が衰えないようなバイオや医療がでてくるかは今のところ未知数。古市さん的には認知症患者が増えていくことと、テクノロジーはどういう風に関わっていくと思う?
古:aiboの進化形みたいなロボットがいたら話し相手くらいにはなるんじゃない?
ス:孤独感をテクノロジーでどう癒やすかは、私もかなり興味がある。孤独感ってさまざまな研究の内容を聞くにつけ、人間をいちばん病気にさせる要因になるみたい。人と深くコミュニケーションを図れるAI搭載の癒やし系ロボットが誕生したら、気持ち的に救われる人は多いんじゃないかな。
古:恋人がいらなくなるかも。
with編集部:読者的には一人暮らし、彼氏なしの状況でも「寂しさをまぎらわせる」なんて考え方もできますよね。
ス:Amazonに、有能な人材を必要とする仕事のためのクラウドソーシング マーケットプレイス「Mechanical Turk」があるんだけど、このサービスを上手に活用して、癒やし系ロボットも世界中のちょっと暇な人にタイムリーに動かしてもらったらいいなと思っていて。毎月課金制にし、例えばスリランカの子供たちが寂しい高齢者の皆さんをロボットを通して癒やすことができたら、素敵だと思わない?
古:完全な人工知能ではなくて、実際の人間も組み合わせるわけね。
ス :これからの時代はテクノロジーやAIを上手に活用しつつ、皆がハッピーになれるようなエコシステムづくりも大切な気がするな。

註2:介護市場の労働力不足が懸念される中、ベッドとの移動で介護者を抱き上げるといった体力的負担が課題になっている。こういった問題を解決するため、非力な 人でも要介護者を抱きかかえられるようなパワーアシスト機器のほか、歩行動作の補助など、多種多様なパワードスーツの開発が進んでいる。
PROFILE

撮影/柏田テツヲ

PROFILE

スプツニ子!さん ’85年生まれ。アーティスト、東京大学RCAデザインラボ特任准教授。RCA在学中より、テクノロジーによって変化する社会を考察・議論するデザイン作品を制作。

撮影/柏田テツヲ

古市憲寿さん ’85年東京都生まれ。社会学者。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)などで注目される。

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