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【IT評論家・尾原和啓さんが語る】将来輝くための「理想の働き方」「生きがい」とは? [with]

2018年08月17日(金) 12時00分配信

I T 評論家 尾原和啓さん「私たちの5年後 10年後」

始まったばかりの2018年。社会の変化がますます加速していく中で、with世代の女性の生き方・暮らし方は今後、どう変化していくのか? 革命的な技術が次々と台頭する社会で5年後、10年後に輝く存在って?気鋭のIT評論家が語ります!

気鋭のIT評論家が説く「理想の働き方」「生きがい」とは?

今回は、I T 評論家の尾原和啓さんに5年後、10年後に輝く存在について答えてもらいました! 今回お届けするのは、「理想の働き方」「生きがい」について。

テーマ「理想の働き方」

理想的な働き方の指標として、日本では10 年ほど前から「ワークライフバランス」という言葉が急速に浸透しました。

勤務中はしっかり仕事に励み、退社後や休日は趣味や恋人・家族との時間を満喫する。

つまり、仕事とプライベートをバランス良く両立させることが大切だとされてきましたが、私はこの考え方が徐々に時代に合わなくなっていくような気がしています。これからは、ワーク(仕事)とライフ(人生)を切り分けて考えるのではなく、“公私混同”が最先端なのです。

仕事において、自分の「ライフワーク=生きがい」と呼べるような、好きなことや得意なことの比率を増やしていく働き方がクローズアップされていくでしょう。これを私は、「ライフワークバランスの時代」(註1)と呼んでいます。

その裏付けとなるのが、昨今話題になっているAI(人工知能)です。繰り返しニュースで取り上げられているように、世の中のあらゆる単純作業は今後ロボットがやってくれるようになります。

効率良くノルマをこなすだけの仕事の価値は、どんどん下がっていくと言っても過言ではありません。

どんな業種であれ、AIでは代替できないような価値のあるビジネスを生み出していく必要があるのです。そのヒントとなるのが、人間の持つ個人的な“こだわり”や“偏愛”です。

例えばファッションでは、安くて機能的な量販店のアイテムを買うより、人とカブらないレアな古着を探し回ったり、大量生産できないハンドメイド品を選ぶ人が少なくありません。

つまり、人の〝こだわり〞や〝偏愛〞はとても非効率でムダなものであり、なかなかロボットには導き出せません。だからこそ、「仕事は生活費を稼ぐためのもの」と割り切るのではなく、誰もが好きなことを突き詰めていく働き方が主流になると思うのです。

註1: 2016年にライフワークバランスの重要性を説く『LIFE SHIFT』が世界中でベストセラーになるなど、AI革命を受けて働き方を見つめ直す風潮が高まっている。

理想の働き方について……
「ワーク(仕事)とライフ(人生)を分けない。"公私混同"の時代に」
テーマ「生きがい」

撮影/柏田テツヲ

テーマ「生きがい」

今はフリマアプリの「メルカリ」で、使用済みの口紅すらも売買されている時代です。

人生で1度しか使わないような大胆な色の口紅でも、安価で手に入るなら喜んで買う人がいるということ。ネットであなただけの〝こだわり〞や〝偏愛〞をどんどんさらしていけば、それを「ありがとう」と言って受け取ってくれる人を見つけることができるのです。

たとえ今の職場の仕事が自分の好きなことからかけ離れていても、日本企業は副業を解禁する方向に動いています。ですから、会社で最低限の生活費を稼ぎながら、自分のライフワークを追求する仕事は副業で、という働き方が選択しやすくなります。

そもそもライフワークバランスという言葉の背景には、自分の「生きがい」を強化させていくという考え方があります。「生きがい」とは「あなたが好きなもの」「世の中が必要としているもの」「対価を得るに値するもの」「あなたが得意なもの」の4つが交わるところに生み出されるとされています。

好きなことは得意なことに進化しやすく、他の人に提供すれば喜んで対価を払ってもらえます。同時に、それは世界から求められるものでもある。

そのように、生きがいがどんどん膨らんでいくことで、人は最高にハッピーになれるのです。それを英語で示した下の図は、出典は不明ながらSNSを通じて世界中で共感を呼びました。好きなことを追求する働き方は、世界のスタンダードになりつつあるのです。

図:英語圏では「生きがい」に該当する単語がなかったため、そのまま「ikigai」と表現。新時代の幸せな働き方の指標となる言葉として、世界中で広く共感されている。

PROFILE

尾原和啓さん I T評論家・藤原投資顧問シニア アドバイザー。1970年生まれ。 マッキンゼー・アンド・カンパニ ー、リクルート、Google、楽天 などを経て現職に。

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