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高齢の父の貯金残高が2万円と判明。父との向き合い方を教えて [mi-mollet]

2018年08月08日(水) 14時00分配信

opanminidaさんからの質問

Q.
自分の管理能力のなさから
母と私に迷惑をかけている父。
どう向き合ったらいいのか分かりません。




85歳になる父は現役の学者で、大学で教鞭を取ったり執筆活動をしていたのですが、先日、突如大きな手術を受け、今も入院中です。父はこれまで仕事もお金の管理もすべて自分でやっており、いくら母や私が言っても、通帳や印鑑の所在はもとより保険証の場所すら開示してくれませんでした。部屋の中も本が溢れ返り、触れられない(触ると怒る)状態です。入院費の支払いもあり、渋々通帳の場所を母と私に告げたのですが、残高2万円ほど。キャッシュカードも紛失していて……。贅沢をする人ではないので、多分部屋を埋め尽くしている本を買っていたのだと思います。それに講演のギャラなど、聞いていた半額くらいしかなく……、プライドなのでしょうか? 父は若い頃アメリカにいたこともあり、年金が非常に少ないので、「このままでは入院費が払えない」と言っても、「まさかこんなことになるとは」ばかりです。いくらなんでもいい加減というか、自分を管理する能力が欠落していたとしか思えません。母はショックで体調不良に陥り、もう父が退院して帰って来ても顔を合わせたくないと言っています。私も呆れて、今後父とどう相対していけばよいのか複雑な気持ちです。何かご助言をいただければ幸いです。(44歳)

特別ゲスト 金子稚子さんの回答

A.
家族内での解決は厳しいと思います。
ファイナンシャルプランナーなど
第三者を頼ってみてはいかがでしょう。




残高2万円ですか……。それでopanminidaさんとお母様の生活は一体どうなるのでしょう……。この問題は、家族でどうこうしようとされるより、第三者に入ってもらったほうが良いかもしれません。というのも、「お父様と戦う」という覚悟が必要ですし、場合によってはお父様と縁を切らなければいけない事態も生じる可能性があると思うからです。生活保護や介護の申請が必要になってくるかもしれませんが、そうなるとお父様のプライドとかなり激しく戦わなければならないと思いますので……。

大事なのは、この問題をメンタルなところに落とし込まないことです。それよりも、具体的な手を打ってください。opanminidaさんの家の家計をファイナンシャルプランナーに見てもらうのも、一つの方法かと思います。もちろん相談料はかかってしまいますが、それによってopanminida家の収入と支出をきちんと把握し、どこに問題があるか把握できれば、何も見えない今より少しは不安も和らぐと思うのです。当然お父様は、ファイナンシャルプランナーに相談することに反対されると思いますが、その声には反応せず、「専門家の診断を受けるから」と決定事項として伝えてください。「専門家の診断を受けたい」と言うと、反論されて事が前に進まなくなってしまいますから、気をつけてくださいね。まずは第三者の力を借りてでも、家計を客観的に把握するところから始めないと、opanminidaさんとお母様の生活を維持していくことも難しくなってしまいますから。今はお父様の感情は置いておいて、できるだけ早く対応なさった方がいいと思います。

いずれにしても、お父様と対峙することは避けられないと思います。それだけに、"気持ち"に振り回されてしまうと、事が何も進まなくなってしまいます。私は、死の前後に関する様々なご相談を受けることも多いですが、“気持ち”ではなく、まず先にその方の置かれている状況を把握し、その方を苦しめている環境要因を探ります。他人の気持ちを変えることは大変難しいですが、環境はいろいろな人の手を借りて変えられたり対策を考えられたりすることができますから。ですから、まずは頑張って“気持ち”に蓋をして、環境のほうを整えることに徹してほしいと思います。

いかがですか?
金子稚子さんの回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

金子稚子(かねこわかこ)1967年生まれ。終活ジャーナリスト。終活ナビゲーター。一般社団法人日本医療コーディネーター協会顧問。雑誌、書籍の編集者、広告制作ディレクターの経験を生かし、死の前後に関わるあらゆる情報提供やサポートをおこなう「ライフ・ターミナル・ネットワーク」という活動を創設、代表を務めている。また、医療関係や宗教関係、葬儀関係、生命保険などの各種団体・企業や一般向けにも研修や講演活動もおこなっている。2012年に他界した流通ジャーナリストの金子哲雄氏の妻であり、著書に『金子哲雄の妻の生き方~夫を看取った500日』(小学館文庫)『死後のプロデュース』(PHP新書)『アクティブ・エンディング 大人の「終活」新作法』(河出書房新社)など。編集・執筆協力に『大人のおしゃれ手帖特別編集 親の看取り』(宝島社)がある。

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