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篠原涼子「45歳。やったことがないことに挑戦するのが今の私には必要」 [FRaU]

2018年08月06日(月) 18時10分配信

Photo:Akina Okada

舞台『アンナ・クリスティ』を終えた篠原さん。やったことのないことに挑戦したい。もっともっと成長したいと願う彼女は、くるくると変わる表情も含めて、とてもキュートでエネルギッシュだ。

仕事以外では、身近に起こるささやかな幸福に目を向ける、地に足をつけた生活者の視点も持っていて、披露してくれるエピソードがまた、いちいちチャーミングなのだった。
新宿御苑で10分のうたた寝。いい思い出になりました

Photo:Akina Okada

新宿御苑で10分のうたた寝。いい思い出になりました

――13年ぶりに舞台に挑戦する理由を、さきほど “タイミング” とおっしゃっていましたけど、お話を伺っていると、もう一つ、何か篠原さんが一つ先の段階に行く上での、覚悟をしたようにも感じられます。

篠原:覚悟をしたかどうかはわかりませんけど、今までやったことがないことに挑戦するのが、今の自分にとって必要なことだという思いはあります。45歳になって、自分もそろそろ新しい場所に入っていきたいなって。

何かを学びたいとか、見返りがほしいわけではないんです。ただ、何かに挑戦することで、感じることって必ずあるはず。何であれ、自分の中でそれが実ればいいな、と。

――45歳、普通なら守りに入るところを、まだまだ新しいことに挑戦しなきゃという発想が素敵だなと思います。

篠原:せっかくこういうお仕事に就かせていただいたので、「何のためにやっているんだろう?」っていうような、無気力な状態とか、惰性でやっているような、受け身の感じはいやなんです。ちゃんと自分で楽しみながら、同時に人も楽しませながら、やっていたいと思っています。
――仕事の部分でも成長していきたいという気持ちは、ずっと持っているのですか?

篠原:持ってますね。安定した感じよりは、刺激が欲しい。刺激があれば、アドレナリンも出ますし。俳優の先輩たちを見ても、いくつになってもやっぱり何かに夢中になってますよね。だからこそ見ているこちらもワクワクするし、夢をもらえる。そういう人たちの背中を見ることで、自分自身もそういう人間になりたいなと思うようになった。

演出家も、私はまだ栗山さんと蜷川さんとしかお仕事をしたことはないですが、とにかく、みなさん夢を持って生きてるじゃないですか。そこに、私も一緒にときめくことができるのが、濃密な空間で繰り広げられる舞台ならではの感覚なのかなと思います。

――そういう篠原さんの生き方に刺激され、励まされる人も多いと思います。

篠原:でも、安定したい人がいてもいいと思うし、考え方は人それぞれですよね。私は、まだまだ冒険したい気持ちが強いということなんだと思います。

――篠原さんが考える、舞台の魅力って何ですか?

篠原:えーっ! そんなの、まだまだ私ごときが語れないッス(苦笑)。語れないよぉ〜(笑)。

まぁ、生意気なことは言えないけど、1人の観客としては、“生” ってことですよね。生で、目の前で、人が生き生きと泣いたり笑ったり怒ったり、叫んだりしてる、そのエネルギーを感じられるのは、すごく楽しい。

あとは、2時間で、ある人間の濃密な生き様を感じ取れるのは、舞台ならではだと思いますね。あとは、知り合いが舞台に立ってやってるのを見ても、普段の状態を忘れさせてくれるほど、お話に没頭することができる。やっぱり、非日常感がすごいんです。

だから、鳥肌が止まらないこともあるし、でもカーテンコールになると、「お疲れさまでした!」という、身内のような気持ちにもさせられる。緊張感も安堵も、楽しさもショックも、ジェットコースターみたいに感情が変化していくのが、面白いです。

Photo:Akina Okada

――最後に、旅のお話も少し伺いたいです。最近、旅はされていますか?

篠原:してないです。旅行自体は好きなんですが、全然どこにも行けてないです。家族がいると、夫婦のスケジュールを合わせるだけで難しいし。

でも時間があったら温泉に行きたいです。あったかい、いいお湯につかって、上げ膳据え膳で、お布団も敷いてもらえて、眠い時に眠れて(笑)。サイコーですよね。翌朝は、近くを散策したりしたいので、2泊ぐらいはしたい。とにかく、私の旅の理想は家族でのんびりすることですね。

――身近なリラックス方法って何かありますか?

篠原:公園! 子供と一緒に、近くの公園に行くのが好きです。公園に連れて行くだけで、子供は勝手に遊んでくれるので、私はその間ぼーっとできる。一人でぼーっとするよりは、子供と一緒にいた方が安心できますし……。

あ、新宿御苑とかも好きです。この間、芝生の上で10分ぐらいうっかり寝ちゃって。それがすごくリフレッシュになりました。

遊び疲れて、あったかかったから、「横になろうか。気持ちいいーね」って空を見てたら、いつの間にか寝てて……。“あ、寝ちゃった! いけないいけない” って思って隣を見たら、子供もぐーぐー寝息を立ててました。ちょっと無防備すぎる親子なんですが(笑)、私は、そういうのでも全然満たされる。

――日焼け止めとか、紫外線対策は大丈夫だったんですか?

篠原:そうなんです! 危なかったです。目が覚めた瞬間に、いろんな意味で「ヤバっ!」って思った。よかった10分で起きて(笑)。

――短時間のまどろみでも、リフレッシュになるんですね。

篠原:そう、意外と(笑)。思い出にもなったし、リフレッシュにもなりました。遠出するのももちろんいいですけど、手軽でこんなに思い出になったのはいいなって思います。うたた寝、悪くないぞ、と(笑)。

――篠原さんが生まれ育った群馬県には海がないですが、海に対する憧れはないですか。

篠原:ありますよ! 山と川しかない田舎で育ったから、海に憧れもあるし、海は好きです。

でも、大人になると折角海に行っても、海水には浸からないじゃないですか。だから、普通の洋服で、ゴザを持っていって、その上でぼーっと海を見るような休日も、いいなと思います。やったことはないんですけど、憧れます。

PROFILE 

篠原涼子 Ryoko Shinohara
1973年生まれ。群馬県出身。1990年デビュー。94年「愛しさと せつなさと 心強さと」をリリース、200万枚を超えるヒットとなる。その後ドラマ「アンフェア」「ハケンの品格」「ラスト シンデレラ」などに主演。2001年、蜷川幸雄演出の『ハムレット』オフィーリア役で初舞台を踏む。『アンナ・クリスティ』は、2005年『天保十二年のシェイクスピア』(蜷川幸雄演出)以来、13年ぶりの舞台出演で、舞台初主演。

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