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藤原竜也×安蘭けい「意外にも初共演のお二人。お互いの印象は?」 [FRaU]

2018年08月04日(土) 10時30分配信

Photo:Aya Kishimoto

映画史に残る名作『レインマン』の舞台化に当たり、初共演を果たした藤原竜也さんと安蘭けいさん。“ザ・舞台人” の安蘭さんは、藤原さんが15歳で初舞台を踏んだ『身毒丸』も鑑賞していた。

稽古というセッションを通して、お互いの中で、どんな音が響き合っているのか。共演者としての信頼関係が垣間見えつつ、旅事情は、どちらも仕事の延長線上。でもそれぞれに、刺激的な出会いを体験していた。

スターを生で観られるのも舞台の醍醐味(安蘭けい)

――意外にも初共演のお二人、それぞれ、お互いにどんな印象を持っていましたか?

安蘭:私が竜也くんを最初に観たのは『身毒丸』で……。白石加代子さんとの強烈な絡みを観て、すごい少年が現れたなと思ったのをよく覚えています。

藤原:20年前ですよ! それにしても瞳子さん、よく舞台を観てますよね!

安蘭:もうそんなになるの? 私は、昔から蜷川さんが好きだったから。宝塚時代から、いろいろな舞台を観に行っていました。私自身は、舞台と言ってもミュージカルへの出演が多かったから、宝塚の外にはまだまだ知らない世界がたくさんあるし、勉強したかったんです。欲張りなんでしょうね。何でも知りたいし、何でも観たい。竜也くんで特に印象的なのは、蜷川さん演出シェイクスピアのシリーズですね。

藤原:瞳子さん、未だに宝塚も観に行ってるんですよね。

安蘭:観ますよ。可愛がってる後輩がいるから。

藤原:いい先輩ですね(笑)。僕は、一緒に芝居をする人に対して、先入観とかイメージを持たないほうなんです。稽古場で、芝居して、わかっていくことの方が多いから。でも、せっかく質問されたので頑張って答えると(笑)、自分が思い描いていた瞳子さんは、余計な壁を作らずに、フランクに接してくれる人なんだろうな、と。実際その通りだったし、稽古場では、俳優としてきちんと向き合ってくださっているので、助かっています。
「今作はリラックスして観てもらえる作品になりそう」(藤原竜也)

Photo:Aya Kishimoto

「今作はリラックスして観てもらえる作品になりそう」(藤原竜也)

――安蘭さんは、まさに “舞台人” です。もし、あまり舞台を観たことのない人に、舞台の面白さを説明するとしたら?

安蘭:私は田舎育ちで、子供の頃はテレビが大好きでした。テレビに映っている人は、雲の上の存在だった。そんな存在の人が、“舞台に立つ”ってことは、生で観られるわけじゃないですか。テレビのスターを生で観ることができるのはすごく貴重な機会だったから、10代の頃から、チャンスがあれば舞台に足を運んでました。舞台以外に、コンサートに行くのも好きだし。

藤原:年に何本、舞台をやってるんですか?

安蘭:最近は、年に3本ぐらい。あとは、コンサートも。

藤原:1ヵ月公演として、稽古が1ヵ月、地方公演にも行ってたら、1作品あたり3ヵ月は拘束されるわけで、コンサートも入れたら1年ビッシリ舞台でしょ? 僕は、舞台人は、ずっと立ち続けることが大事なんじゃないかと思いますね。

安蘭:それはあるでしょうね。休んだら、次に立つ時が怖くなる。

藤原:僕はスレてるから、舞台の魅力が何かなんて語れないなぁ……(苦笑)。日本人のお客さんの場合、芝居に慣れていない人は、翻訳物なんか特に内容を理解しにくい。でも、外国のお客さんなんかだと、頭を空っぽにして、リラックスして観てくれますよね。たまたま、僕が出演してきた舞台が難解なものが多かったせいもあるんだろうけど、『レインマン』に関しては、構えずラクに観ていただけるんじゃないかと。

安蘭:あと、舞台は “生” なので、その時に起こる事件が必ずある。それを目撃できるのは、ライヴの特権ですよね。役者が噛んだとか、そんな些細なことも、役者にとっては一大事でも、お客さんにとってはプレミアムなことだったりして(笑)。私たち演者は、何より “生きてるな” という実感が得られる場所です。

――では最後に旅の話を少し。お二人とも、旅はお好きですか?

安蘭:大好き!

藤原:瞳子さん、好きそうですよね。

安蘭:竜也くんは、嫌い?

藤原:大好きですよ。でも、最近は旅行してないですね。昔は、バックパッカー的な旅もしたものだけれど。中国とか、韓国とか。アジアが好きだったから。

安蘭:私は6月の上旬に1週間、ニューヨークに行ったんですけど、ちょうどその時トニー賞の授賞式があって、それを見たりできました。ニューヨーク在住の日本人の方に何人かお会いして、意外なところで人と人が繋がっていることがわかったりして。一人旅だったこともあって、いろんな出会いや発見があった。休みがあるとすぐハワイとか、リラックスするところに行っちゃってたんだけど、あらためて、インプットの旅は刺激的でいいなって思った。

藤原:いいなー! トニー賞だよ! 行きたくても普通行けないよ(笑)! 僕は、最近はプライベートで海外にはどこにも行ってなくて、さまぁ〜ずさんの番組で、ドバイに行ったぐらい。

安蘭:いいなぁ! ドバイ。

藤原:でも、気温が40度、湿度70度ぐらいあって、飛行機を降り立った瞬間に、「引き返したい!」って思うぐらいの暑さだった(笑)。“世界一” が好きな国だから、2020年の万博に向けて、高層ビルを100棟建てるとかで、すごい建設ラッシュで。……なんだけれど、メインストリートだけが繁栄して、それ以外の地区は貧民街だったり。ちょっと、カルチャーショックを受けました。

PROFILE

藤原竜也 Tatsuya Fujiwara
1982年生まれ。埼玉県出身。1997年蜷川幸雄演出の『身毒丸』主役オーディションでグランプリを獲得し、ロンドンで初舞台を踏む。以降、舞台、映画、ドラマ、CMなど幅広く活躍。2003年、日本演劇史上最年少21歳でタイトル・ロールを演じた『ハムレット』で主な演劇賞を総嘗めに。映画の公開待機作に、大友啓史監督『億男』(2018年10月19日公開予定)、2019年公開の蜷川実花監督『Dinner ダイナー』では主演のボンベロを演じる。

安蘭けい Kei Aran
滋賀県生まれ。1991年宝塚歌劇団に主席で入団。2006年星組男役トップスターに就任。2009年宝塚歌劇団を退団。退団後も、女優として舞台を中心に活躍。2013年『サンセット大通り』『アリス・イン・ワンダーランド』の演技に対し菊田一夫演劇賞を受賞。近年の出演作に『リトル・ナイト・ミュージック』『スカーレット・ピンハーネル』『リトル・ヴォイス』『白蟻の巣』など。
NFORMATION

主催・企画制作:ホリプロ

NFORMATION

舞台『レインマン』
1988年に公開され大ヒットを記録し、各映画賞を総嘗めにしたヒューマンドラマの金字塔を舞台化。上演台本、演出を担当した松井周は、「誰かの存在が自分を変えてくれることの喜びを描きたい」と語る。脚本:ダン・ゴードン 上映台本・演出:松井周 出演:藤原竜也 椎名桔平 安蘭けい 横田栄司 吉本菜穂子 渡辺哲

静岡公演:2018年 8月7日(火)~8日(水) 三島市民文化会館大ホール
福岡公演:2018年 8月11日(土)~12日(日) 久留米市ティプラザ ザ・グランドホール
大阪公演:2018年 8月14日(火)~15日(水) メルパルクホール大阪
宮城公演:2018年 8月18日(土)~19日(日) 名取市文化会館・大ホール
愛知公演:2018年 8月22日(水)~23日(木) 御園座

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