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【人生Q&A】年金未払い期間ありの自営業夫婦。老後の準備でしておくべきは? [mi-mollet]

2018年08月03日(金) 14時00分配信

ピスタキオさんからの質問



Q.
自営業、海外移住期間あり。
こんな私たち夫婦がすべき老後の準備とは?




夫婦共々50代半ば、自営業です。最近家を購入しまして、24年ローンを組みました。年金は、海外移住を数年していたので、厚生年金と合わせて10年分ほどしか支払っておらず、今後未払い分を支払っていければと考えております。自営業なので健康であれば続けて行くことは可能ですが、万が一に備えてどのような準備(保険、蓄えなど)を老後に向けてしていったらよいでしょうか?漠然とした質問で恐縮ですが、よろしくお願い致します。

特別ゲスト 金子稚子さんの回答



A.
人生100年時代の今は、
「いかに働き続けるか」ということを
一番に考えてほしいと思うのです。




50代半ばで24年ローンとのことですので、単純に計算させていただきますと、80歳ぐらいまでローンを支払われるということですよね? となると、まずは「年金に頼る」という考えは置いておいて、「働き続けるためにはどうしたらいいか?」ということを考えられたほうがいいのではないでしょうか。

ピスタキオさんご夫妻は違いますが、多くの方が、65歳でリタイアをして、その後働くことを考えていないかのような印象です。でも人生100年時代、年金だけで残りの35年をやっていけますか? と私は問いたいと思っているのです。

たしかに、65歳を過ぎてからもそれまでと同じ額の収入を得ることは難しくなってくると思います。そこで働くペースを落として収入がダウンしても、それをフォローしてくれるのが年金。だからピスタキオさんご夫妻も、まずは働き続けるということに重点を置いてほしい。「年金だけでやっていく」ということを検討するのは80歳ぐらいになってからでいいかな? くらいに私は思っていたりします。

何より、年をとって働き続けることには収入以上に得るものがあります。それは“必要とされる”ということ。私のまわりにも、生命保険外交員の方やお茶の先生など、90歳代になっても働き続けている方がいらっしゃいます。そしてご高齢の方には、若い世代にはない良さというものがあるものです。私の知り合いは以前、両親にティーカップをプレゼントしようとしたのですが、どのようなものがいいのか決められなかったのですね。そのとき年配の店員さんが「高齢になると浅いカップのほうが洗いやすくてラクですよ」と教えてくれて、「なるほど!」と決めることができたそうです。もちろん、彼女の両親も大変喜んでくれたそう。ちなみに友人はそのとき、年配の店員さんと意気投合して、予定になかった紅茶の葉まで買ってしまったそうです(笑)。これは、人生経験豊富な年配の店員さんならではの良さ。65歳でリタイアしてしまうなんて、あまりにももったいないと思います!

「働き続けること」についての話が長くなってしまいましたが、お尋ねの「万が一に備えての準備」についてもお答えさせていただきますね。基本的なところとしては、病気をしたときのための保険と、どちらかが亡くなったときのための保険に入られておくのが良いかと思います。家は、ローンを完済するまでは完全に自分たちのものにはなりませんし、時間が経つほど価値が下がっていくことが一般的ですから、資産としてはカウントしづらいところがあります。万が一のときのお金は、保険に入ることで準備しておかれるのが良いと思います。

ただ、どのくらいの額の保険に入るかは判断が難しいところです。お金をかければかけるほど、いざというときの補償は手厚くなりますが、当然かけ金の負担額は増えます。ですから、一度ファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談されることをお勧めしたいと思います。保険の種類や補償額をどのくらいにするかなど、判断目安を提示してくれますから。病気で亡くなった私の夫は、私にも収入があったため、死亡保険に入っていなかったのですね。そのことをとても悔やんでいました。健康なときはつい「大丈夫」と過信してしまいますが、人生には何があるか分からないものです。100年時代を念頭に起きつつも、もしもの時のために保険はおろそかにしないでほしいと、私自身の経験からもお伝えしたいと思います。

いかがですか?
金子稚子さんの回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

金子稚子(かねこわかこ)1967年生まれ。終活ジャーナリスト。終活ナビゲーター。一般社団法人日本医療コーディネーター協会顧問。雑誌、書籍の編集者、広告制作ディレクターの経験を生かし、死の前後に関わるあらゆる情報提供やサポートをおこなう「ライフ・ターミナル・ネットワーク」という活動を創設、代表を務めている。また、医療関係や宗教関係、葬儀関係、生命保険などの各種団体・企業や一般向けにも研修や講演活動もおこなっている。2012年に他界した流通ジャーナリストの金子哲雄氏の妻であり、著書に『金子哲雄の妻の生き方~夫を看取った500日』(小学館文庫)『死後のプロデュース』(PHP新書)『アクティブ・エンディング 大人の「終活」新作法』(河出書房新社)など。編集・執筆協力に『大人のおしゃれ手帖特別編集 親の看取り』(宝島社)がある。

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