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歯に衣を着せぬ物言いで話題の古市さんは、社会学者＆ニュース番組にも出演する気鋭の論客。大好評につき、迷えるwith読者と直接、対面！ ズバッとアドバイスしてもらいます！今回は、性に関するお悩み。

社会的にＬＧＢＴへの理解が深まっているとはいえ、家族にも友達にも同性愛を隠しています。
なんだか後ろめたい気分。カミングアウトするべき？

（広告営業・Ａさん・26歳）

古市さん（以下・古）　まあ、どっちでもいんじゃない？言いたいなら、言えばいい。

Ａさん（以下・Ａ）　勝間和代さんのように堂々とする人を見ると、私も言ったほうがいいのかなって。

古　Ａさんにとって、カミングアウトすることが正解とは限らないよ。誰しも、親や友達に言えないような隠し事がひとつはあるよね。同性愛だからといって、わざわざ打ち明けないといけない理由はないと思う。

Ａ　そうですね。私は会社で出会った同期の女子をたまたま好きになって。けど、もともと男性も好きだし、昔は彼氏もいて。正直、自分の性的指向がよく分からないんですよね。

古　パンセクシュアル（全性愛）とかヘテロフレキシブル（異性愛だが順応性あり）とか性的指向は様々。同性愛者だとか、ストレートだとか、既存の枠組みに自分を無理矢理押し込もうとするのはナンセンス。Ａさんも、肩肘を張らずに自分のセクシャリティを受け入れればいいんじゃないかな。

Ａ　ヘテロフレキシブル⁉　なんだか、かっこいい響きですね。カミングアウトしたら注目を浴びたりして。

古　もちろんカミングアウトした方が楽になるなら、それも悪くないと思うよ。カミングアウトすれば、パートナーも探しやすくなるだろうし、今なら理解ある人も増えているから。まあ、どっちでもいんじゃない？

’85年東京都生まれ。社会学者。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』（講談社）などで注目される。