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【人生Q&A】自分を好きになるにはどうしたらいいでしょうか?[mi-mollet]

2018年06月27日(水) 14時00分配信

Norinitaさんからの質問



Q. 自分を好きになるにはどうしたらいいでしょうか?




48歳、独身です。大草編集長を素敵だなと思うのですが、自分のことが好きになれません。「あなたはあなたのままでいい」って言ってあげられない。寂しいからちょっとでも相手をしてくれた人にはなつきまくって面倒臭がられたり。欠点だらけだけど今のままの自分を好きになれるようになりたいです。何か方法はないでしょうか。稚拙な相談ですみません。

特別ゲスト 齊藤勇先生の回答



A. ほとんど人は、実は今の自分をすでに好きになっているのです。




心理学的には、誰しも本当は自分のことを好きなんです。ただ日本人は、自分の欠点ばかりを見る習慣がある、というだけ。日本以外の国では、「自分は素晴らしい」と堂々と言うのが当たり前なのですが、日本でこれをやるといけない。「ちょっと付き合いたくない人」と引かれてしまいますから、皆自分のことをさも好きじゃないかのように否定をする癖がついています。世界的にも、非常に珍しい文化なのですね。

ですから日本人は、人から褒められても「その通りです」などとは言ったりしません。でも褒められて、無意識に「この人は私のことを分かっている」と思ったことはないですか? ならば本当は自分のことを好き、ということなんです。とはいえそこで、「そうなんです、その通りなんです」とみずから肯定したら、引かれてしまうでしょう。それが分かっているから、「いえいえ」と否定する。そうしてさらに、「そんなことないですよ」と否定してもらうことで、実は自分への自信を高めているのです。自己評価の研究において、「日本人は極端に自己評価が低い」というデータが出されていますが、それは単にそういう会話のやり方というだけなのですね。

もう一つ、自分の欠点をあげつらうのは、それをなくしてもっと自分を高めたいと思っている証でもあります。つまり、それだけ理想が高いということ。Norinitaさんも、欠点をなくしたいと考えているということは、本当のところは決して自己評価は低くないと思うのですよ。

そこでお聞きしますが、では憧れている大草編集長と入れ替われると言われたら、それを選択されますか? いざそう問われると、「忙しそうだしちょっと嫌かな」などと思ったりしませんでしたか? 実はこの心理テストをおこなうと、興味深いことに大抵の人は「NO」と言うのです。「イチローになりたい」とか「羽生結弦選手になりたい」とか言っていても、いざ「本当に入れ替わりますか?」と聞かれると、「練習が大変そうで嫌」とか「今の年齢のほうがいい」とか、今の自分のほうが良いという理由がたくさん出てくる。それは結局のところ、今の自分が好きだからということなのです。

ですからNorinitaさんは、「もっとこうなりたい」の“もっと”を少しセーブして、一度、今持っている自分の良いところを見てみるようにしてください。皆、満点になりたいとは思っているけど、実際に「自分は満点だ」と思っている人なんてまずいません。大草編集長だって、きっと同じように「まだまだ」と思っていると思いますよ。違いは、今の自分の良い部分に気づけているかどうか、なのです。欠点をなくすことより、まずおこなうべき作業はそちらだと思いますよ。

いかがですか?
齊藤先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

齊藤 勇(さいとういさむ)1943年生まれ。心理学者、立正大学心理学部名誉教授。専門は対人心理学と恋愛心理学。分かりやすい講義が人気で、『笑っていいとも!』(フジテレビ)や『それいけ!ココロジー』(読売テレビ)など多数のテレビにも出演していた。著書は100冊以上あり、『男と女の心理学入門』(かんき出版)、『悪用禁止!思いのままに人をあやつる心理学大全』(宝島社新書)、『ずるい心理学~上司に得意先、先輩、同僚も年下まで、なんかいいように“使われている”~』(ぱる出版)、『超・相槌』(文響社)など近著も多数。この人の回答一覧を見る

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