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【白河桃子さん×宋美玄さん】10年後「妊活」はどこまで変わる? [with]
2018年04月14日(土) 11時00分配信
少子化ジャーナリスト 白河桃子さん×産婦人科医 宋美玄さん対談
テーマ:「妊活」
宋 結婚は何歳になってもできますが、出産はそうはいきません。40歳を過ぎた妊娠のハードルの高さは10年後もあまり変わらないと思います。若い女性は、そこを忘れないようにしてほしいですね。
白河(以下・白) 不妊治療のクリニックが劇的に増えても、成功率が上がるわけではないということ?
宋 受診しやすい環境は整っても、不妊治療は魔法ではないので、個人差が大きいことに変わりはありません。卵子凍結や、iPS細胞で卵子を作るといった技術も進化していますが、金銭的な面も含めて一般的な選択肢になるまでにはもっともっと時間がかかります。
白 結婚の形式や出産方法の多様性が広がっても、子どもを産むか否かという意思は早めに決めておいたほうがいいということですね。
宋 そうですね。ただ、最近は焦りすぎてネットの情報を鵜呑みにした妊活をしている人が多いんですよね。例えばピルを飲んだら卵子を節約できると思い込んでいる人がいますが、ありえません。
白 健康に関する不確かな情報を流すようなサイトは今後10年で淘汰されていくと思いますが、20代の皆さんはネットネイティブ世代だからこそ、もっと受け取る情報を自分で精査できるようになってほしいところです。
宋 ネットの影響は怖いですよ。昨今の日本男児はネットで気軽に見られるアダルトビデオの影響で、リアルなセックスで射精できないケースが増えています。これは欧米にはない日本特有の現象だと言われており、今後もセックスレスや少子化が劇的に改善されるとは思えません。だから、好きな人がいないなら、早急に英語を覚えてほしい(笑)。
白 たしかに、英語が当たり前に話せる世代が台頭したら、女性は日本に留まらない時代になると思います(笑)。結婚や育児、働き方など、男女平等という観点では日本は後進国なので。今からでも英語力を磨いておけば、幸せに生きるための選択肢が拡大します。
宋 決して国際結婚を勧めているわけではないですが、たくさんの選択肢があることを知って、自分の幸せは自分でデザインする時代になっていくのは確かです。
白 そのためには、誰かに頼らなくても生きていける経済力を保ちたいところ。つまり“自活力”を磨いておけば、結婚相手の視野も広がるし、結婚しなくたって幸せになれる生き方を選べます。そう、婚活の前に〝自活〞が大事です!
「代理出産や卵子提供のように、先進的な方法で出産することへの偏見がなくなる」(宋美玄さん)
「不妊治療の年齢的な限界は変わらない。20代の女性は、早めに意思決定を!」(宋美玄さん)
白河桃子さん
少子化ジャーナリスト・作家・内閣官房「働き方改革実現会議」有識者議員など、多方面で活躍。婚活ブームを巻き起こした著書『「婚活」時代』は19万部の大ヒット。近著に『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』などがある。
宋美玄さん
カリスマ産婦人科医として講演会やテレビに出演し、女性の妊娠やセックスの悩みに対する啓蒙活動を行う。自身も子育てと仕事を両立。『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』『女のカラダ、悩みの9割は眉唾』など、著書多数。