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食後血糖値を上げない食べ方で“食べながら”痩せる! [おとなスタイル]

2018年03月14日(水) 10時00分配信

“食べてやせる”が正解! 引き算ダイエットは、10年後の体調に深刻に影響します



〈教えてくれる人〉
栄養学研究者・管理栄養士
足立香代子さん
医療現場で栄養指導などを行う。管理栄養士の育成や、講演会、メディアなどを通じて実践的な栄養管理を広める活動にも精励する。


高カロリー食品はダメ、糖質はダイエットの敵。そう思い込んでいる方は多いと思います。でも、この『引き算方式』ダイエットこそが、失敗のもと。
イスラエルの研究において、糖質制限ダイエットは、効果が低いことが報告されました。低炭水化物食は、短期的な減量効果は高いのですが、脱落者が多く、リバウンド率もとても高かったのです。
一方、同じ研究で長期間、減量効果を保ち続けたのが、“地中海式ダイエット”でした。オリーブオイルを多用し、果実や乳製品もたっぷり摂る『足し算方式』の食事法です。
また、50代以降は生活習慣病が顕在化する時期。ここで食事量を無理に減らして、やせようとすると、体力や筋力、骨量も落ちて健康に長生きすることが難しくなっていきます。
ここは賢く、代謝を上げてくれる栄養素をあえて『足す』という視点で、太らない体作りを目指すのがおすすめ。空腹を我慢することなく、太らず、病気にもなりにくくなる食べ方があるのです。その方式をわかりやすくお伝えしましょう。

食後血糖値を上げない食べ方さえできていれば 食べながらでもやせられる。

まず捨ててほしいのは、「油はいけない」「肉は太る」「果物は太る」「炭水化物は一切食べない」といった発想。
「あれもこれも食べないという食生活は、栄養を損ないます。そのツケは、筋肉の少ない太りやすい体になるだけでなく、近い将来に、病気や運動機能の低下といった形で現れます」と管理栄養士の足立香代子さん。
食べても太らない食生活は、「食後高血糖を防ぐ食べ方がポイントです」と断言。
高血糖がいけない理由は、糖尿病や心筋梗塞、アルツハイマーなどさまざまな病気につながることに加え、肥満のリスクも上げてしまうから。空腹時に炭水化物や糖質が多い食事をとると、急激に血糖値が上がり、その対処のためにすい臓から大量のインスリンが分泌されます。これが“血糖値スパイク”という現象。
インスリンは糖を脂肪に変えて溜め込む働きをするため、血糖値スパイクは、太ることに直結するのです。
そこで、足立さんが提唱しているのは、1:あと食べと、2:足し算食べ。

まず、食事は油を使ったおかずから食べ、ご飯は最後に食べること。
「野菜から食べるといいとよく言われますが、厳密には間違いです。消化に時間がかかる油やタンパク質と食物繊維が豊富な野菜、海藻、きのこなどを合わせて先に食べ、後半に炭水化物を摂るのがポイントです」
油と食物繊維は腹持ちをよくする作用もあり、ドカ食い予防にもなる。
「また、果物もとてもよい食材。果糖は血糖値を急上昇させません。食べても太りにくいので安心して」
おとなのダイエットでは、カロリーよりも栄養不足や血糖値に注意。
食べ方と血糖値の変化

データ提供:足立香代子

食べ方と血糖値の変化

・・・ざるそば(糖質だけ)を食べた場合
―――とんかつ弁当を、肉(主菜)とご飯(糖質)同時に食べた場合
------西京焼き弁当を、ドレッシング(油入り)つきサラダから食べ、そのあとご飯と魚を食べた場合

食べる順番を変えるだけで、血糖値の急上昇を抑えることができ、“太るスパイラル”から抜け出せます。具体的には、油や野菜を先に摂ってその後ご飯を食べる方法、ゆっくり時間をかけて食べる方法などが有効。

50代に積極的に摂ってほしい食品カテゴリー

●チーズ、ヨーグルト、牛乳 など「乳製品」
タンパク質とカルシウムがしっかり摂れる乳製品は、骨を守るためにも欠かせない食材。不足しがちな栄養素を補えるだけでなく、腹持ちもよいので、間食にも最適。

●肉、魚、卵 など「動物性タンパク質」
筋肉を減らさない食べ方の最たる方法が、タンパク質をまとめて食べるのではなく、毎食しっかり摂ること。目標摂取量は1食25~30g、1日75g。肉・魚はいろいろな種類・部位を食べるべきです。

●野菜、海藻、きのこ など「食物繊維」
食物繊維が豊富な食材を摂ることで、食後血糖値の上昇を抑えてくれる効果が期待でき、腸内環境も整う。?みごたえのある食材が多いので早食い防止にもGOOD。

●オリーブオイル、ナッツ など「植物油」
脂質は細胞を元気にし、脳や神経、皮膚などを健康に保つために必須の栄養素。食事に加えると糖の吸収を遅らせることができるので、太らない食事には欠かせない。

●キウイ、リンゴ、柑橘類 など「果物」
フルーツの甘みの約6割は、血糖値を急上昇させない果糖という糖質。満足する量を食べてもカロリーは低め。ビタミンCや糖質の代謝に必要なビタミンB1も摂れる。

 

制限したり、我慢したりするダイエットは、続かない。
数々の失敗やリバウンドを経験してきたおとな世代が目指すべきは、満足感があり、続けやすく、病気にもなりにくいダイエット。
キーワードは、「あと食べ」&「足し算食べ(プラス栄養素)」です。
今こそ発想を転換。栄養学の知識を活用し、太らない体作りを始めましょう。
■Profile
足立香代子
あだちかよこ
臨床栄養実践協会理事長。中京短期大学家政科食物栄養専攻卒業後、医療法人病院を経てせんぽ東京高輪病院(現・東京高輪病院)に勤務。年間100回を超える講演活動を通して管理栄養士の育成にも尽力。近著に『最新!太らない食べ方―「食べないでやせる」は大間違い!―』(廣済堂健康人新書)

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