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結婚とは?を考えさせられる、イ・ビョンホン『エターナル』 [with]

2018年03月03日(土) 11時00分配信

「結婚のなんやかや」を切なくも考える、イ・ビョンホン主演作『エターナル』

(C)2017 WARNER BROS PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED

「結婚のなんやかや」を切なくも考える、イ・ビョンホン主演作『エターナル』

夫/妻の単身赴任をはじめとする別居婚のパターンって最近は増えてきているのかなーと思うのですが、一度別居するとそれぞれのペース、生活スタイルが出来上がってしまうし、再び一緒に暮らし始めた時に窮屈に感じたりしないのかしら?と思ったりしてしまいます。

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イ・ビョンホン主演の映画『エターナル』は、そんな「別居婚」の夫婦の物語。夫はバリバリ働く証券マンで、ソウルの高級マンションでリッチに暮しています。当初はいっしょに暮していた妻と幼い息子は、今はオーストラリアで別居中。のびのびと自由で、気候も治安もよく、子供には英語も学ばせることができる――というのは建前で、本当のところは夫が心置きなく仕事に没頭できるように、だったのかもしれません。

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ところが突然会社が倒産し、仕事一筋だった夫はよりどころを求めて、これまで顧みなかった家族をこっそりと訪ねることに。彼が垣間見たのは、韓国にいた頃の神経質な雰囲気から一変、すごーくリラックスしてよく笑う妻の姿でした。そこには、隣に住む子持ちの男――どうやら妻に恋をしていて、決して金持ちではないけれど、自分よりもずっと彼女と息子を大切にしている男の存在があったのです。

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そんな中でも再び考えてしまうのは別居婚のこと。もし私がこの妻なら、夫に「もう一度韓国でやりなおしたい」と言われても、太陽が輝くオーストラリアでの自由でのんびりした生活を、「はいそうですか」とは捨てられないと思います。かといって、金銭的な面で夫に頼りながら自分だけ今の生活を続けるなんてとも思うし、いやいや夫だって体よく妻子を放置できたわけだから、なんてことも思います。こういう時に、それで家族と言えるのかという根本的な問題、結婚してても一緒にいないから結婚しなくていいじゃんと思ったり、いやいや結婚は精神的な結びつきだからと思ったり、でも精神的な結びだからこそ一緒にいなくてもいいのでは、とも思ったり。

(C)2017 WARNER BROS PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED

ラストに明かされる夫の切なくも衝撃的な秘密には、そんなことを考えているうちに時間切れになっちゃうんだな人生って、と感じることしきり。結婚を意識する世代に、ぜひぜひ見てもらいたい作品です。

『エターナル』

永遠(エターナル)の愛を誓う- イ・ビョンホン最高のラブ・サスペンス。TOHOシネマズ 新宿ほか全国ロードショー 公開中。
文/渥美志保

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