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「菓子屋ここのつ」溝口実穂さんが茶寮を始めたきっかけは? [FRaU]
2018年02月27日(火) 11時00分配信
ゲストは、『菓子屋ここのつ』を主宰する溝口実穂さん。東京・台東区にある茶寮は予約が取れないほどの人気ぶり。ずっとお会いしたかったというブランディングディレクター福田春美さんが和菓子や仕事について伺いました。
今回のゲストは……
『菓子屋ここのつ』主宰
溝口実穂さん
2014年、台東区鳥越の古い材木置き場を改装し、茶寮『菓子屋ここのつ』を始める。定員5名、完全予約制2時間の茶寮では、~8皿の菓子と、それに合わせた6種類前後の茶を提供。自らセレクトした器や現代作家と一緒に作っているオリジナルの器も置く。
溝口実穂さん
2014年、台東区鳥越の古い材木置き場を改装し、茶寮『菓子屋ここのつ』を始める。定員5名、完全予約制2時間の茶寮では、~8皿の菓子と、それに合わせた6種類前後の茶を提供。自らセレクトした器や現代作家と一緒に作っているオリジナルの器も置く。
和菓子を通して、 かつての日本を伝えたい
春美(以下H):実は1年以上前からインスタグラムを拝見していて、ずっとお会いしてみたいと思っていました。溝口さんが茶寮を始めたきっかけは?
溝口(以下M):子供の頃から煎茶が好きで、そのお供として祖母がよく餡を炊いて和菓子を作ってくれました。私にとっては日常のことでしたし、そういった当たり前にあった日本の光景を取り戻したいという思いがありました。
H:和菓子は身近な存在だったんですね。
M:和菓子というと「甘いお菓子」と捉えられがちですが、家族や自分で作っているときはそんな実感がなく、茶寮で「和菓子の概念が変わりました」とお客様から言っていただけると、昔ながらの味を伝えることができたと嬉しく感じます。
溝口(以下M):子供の頃から煎茶が好きで、そのお供として祖母がよく餡を炊いて和菓子を作ってくれました。私にとっては日常のことでしたし、そういった当たり前にあった日本の光景を取り戻したいという思いがありました。
H:和菓子は身近な存在だったんですね。
M:和菓子というと「甘いお菓子」と捉えられがちですが、家族や自分で作っているときはそんな実感がなく、茶寮で「和菓子の概念が変わりました」とお客様から言っていただけると、昔ながらの味を伝えることができたと嬉しく感じます。
H:溝口さんが「本日もよい茶寮にして下さりありがとうございます」とおっしゃるのがいいなと。空間を含めてお客様を包み込むような、その時間をおもてなしする姿勢が表れていて……。
M:お客様が来てくださって初めて茶寮として成立します。ひと皿ごとにゆっくりとほぐれてゆくお客様の緊張感。その表情を見て、私の緊張感も次第に緩和を帯びたものに変わってゆきます。「本日もよい茶寮にして下さりありがとうございます」は、お客様をお見送りした後、自然と湧き出る感謝の言葉なんです。
M:お客様が来てくださって初めて茶寮として成立します。ひと皿ごとにゆっくりとほぐれてゆくお客様の緊張感。その表情を見て、私の緊張感も次第に緩和を帯びたものに変わってゆきます。「本日もよい茶寮にして下さりありがとうございます」は、お客様をお見送りした後、自然と湧き出る感謝の言葉なんです。
H:「ここのつ」の名前の由来は?
M:10が完璧だとすると、何事も自分一人では10にはなれないと思っています。10のうち、私が9頑張って、お客様に1を決めてもらう。満点にもなれば、マイナスにもなると思うので、茶寮の時間は自分がどこまで頑張れるか、そんな思いを込めて向き合っています。
M:10が完璧だとすると、何事も自分一人では10にはなれないと思っています。10のうち、私が9頑張って、お客様に1を決めてもらう。満点にもなれば、マイナスにもなると思うので、茶寮の時間は自分がどこまで頑張れるか、そんな思いを込めて向き合っています。
●情報は、FRaU2018年2月号発売時点のものです。