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春先に苦みのある山菜を食べるといいのはなぜ?「旬のおかず」レシピ [おとなスタイル]

2018年01月04日(木) 10時00分配信

「春先は苦いものを食べて、 脂肪や老廃物を出しましょう」

「旬の食材」はおいしくて栄養豊富で、お買い得。でも、食品売り場には年中同じ野菜が並ぶので、「いつ何をどう食べればよいの?」と悩んでしまうことも。料理研究家の高城順子さんに、旬をどう毎日の食卓に取り入れるか伺いました。
高城さんは両親を看取り、ひとり暮らしをするシニアとなった今も、おいしいものがあると聞けば、海外へとひょいと出かけるほどアクティブ。元気の秘訣は無理な運動や食事制限ではなく、旬の食材をたっぷりいただくシンプルな食養生にあるとか。最新の著書『「旬」おかずで今日も元気!』(講談社)から、おすすめのメニューを紹介していただきます。
春を告げる ふきのとうのキッシュ

ふきのとうのキッシュ

春を告げる ふきのとうのキッシュ

私は人が集まるときに、季節の食材を使ったキッシュをよく作ります。春の定番は、何といっても「ふきのとうのキッシュ」。かつて友人のペンションを手伝っていたとき、春先にふきのとうがたくさん摘めるので、みんなで食べようと生まれたレシピです。

ふきのとうはふきの花のつぼみで、ふきよりも食物繊維やカリウム、ビタミンB群などの栄養が豊富。旬は2〜3月で、天ぷらやふきのとうみそなどの和食が代表料理ですが、キッシュにすると断然食べやすくなります。毎年必ず作る理由は、おいしいのはもちろん、「春先には芽など苦いものを食べて、冬にたまった脂肪や老廃物を出すと、1年中元気で過ごせる」という私なりの食養生によるもの。だから、山菜料理を作るときは食べ歩き仲間の友人に声をかけて、たっぷりふるまうのです。

キッシュの土台のパイ生地を焼くのが面倒なときは、パイなしのキッシュをよく作ります。耐熱容器に具を入れ、キッシュ液を流して焼くだけ。食卓に器ごと出して、スプーンで取り分けます。 このキッシュは手軽に作れるうえに、パイ生地がない分エネルギーも低いし、和の食卓にもなじみます。小さな耐熱のココットで1人分ずつ焼けば、おもてなし料理の一品としても重宝しますよ。

山菜はオリーブオイルで 苦みをやわらげて

ふきのとう以外も、わらび、たらの芽といった3〜5月に旬を迎える山菜類は、春ならではの味覚です。おひたしや天ぷらはもちろん、ぺペロンチーノに山菜をたっぷり入れるのも、私の春のお楽しみのひとつ。
そのほかにも、山うどやたらの芽、こしあぶらなどをオリーブオイルで炒め、ゆでたパスタをからめて粉山椒をパラリとふれば、山菜の香りや食感を思う存分楽しめます。この種類でなくてはいけないというルールはないので、手に入った山菜で試してみてください。

わらびは食物繊維やビタミンCが多く、うどは塩分排出効果のあるカリウムが豊富、たらの芽はビタミンB1やB2、βカロテンを含むなど、栄養面ではそれぞれ特徴があります。山菜は独特のほろ苦さがありますが、油を使うと苦みが和らぎますし、何より山菜ならではのえぐみとオリーブオイルは相性がよく、味に深みが出ますよ。

ふきのとうのキッシュ

材料(作りやすい分量)
ふきのとう120g
玉ねぎ1/2個
ベーコン2枚
A[卵2個 生クリーム カップ1 グリュイエールチーズ(すりおろす)70g 塩小さじ1/3 こしょう少々]
バター大さじ2
塩、こしょう 各少々

作り方
1:玉ねぎは薄切りにする。ふきのとうは2つに切って5~6mm幅の薄切りに。ベーコンは1cm幅に切る。Aは混ぜ合わせる。
2:バターで玉ねぎを炒め、しんなりとしたらベーコン、ふきのとうを加えていためる。塩、こしょうをふり、Aを加えて混ぜる。
3:耐熱の器に2を入れ、220℃に温めたオーブンで15~20分焼く。
■高城順子
料理研究家。大阪生まれの名古屋育ち。和・洋・中の料理に精通し、本格的な味を家庭で手軽に作れるレシピを提案。
おいしいものを求めて、国内から海外までひんぱんに旅する好奇心と元気の源は、旬の食材を使った食生活にあり。明るい人柄と臨機応変な料理の腕前は、2014~15年に出演したフジテレビ系『バイキング』のコーナー「生中継!サンドウィッチマンの日本全国地引網クッキング」でも発揮された。NHK「きょうの料理」「あさイチ」などのテレビや雑誌、講演など幅広く活躍している。著書多数。

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