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【眠れない悩みを解消!】コーヒー、エアコン、スマホ……私たちが眠れない10の理由 [VOCE]

2017年12月16日(土) 19時00分配信

今回は私たちがついついやりがちな眠れなくなる行動についてレクチャー!

今や日本人の成人の約2割が慢性的な不眠に陥っているという時代(日本生活習慣予防協会)。質の悪い睡眠が続くと、肌や体調だけでなく精神的にもダメージが出てきます。そこで心も体も健康になるための脱・不眠症計画を、医師の裴英洙先生に教えてもらいました。
1:「眠らなきゃ」が“眠れない”を呼ぶ

一度ベッドから離れてみるのも手です。

1:「眠らなきゃ」が“眠れない”を呼ぶ

不規則な毎日を送っていると眠れなくなるからと、寝る時間と起きる時間をきっちり決めて守ろうとする人は多いもの。でもそこに落とし穴が……。「決めた時間に寝なくては」と思うほど、人は頭が冴えてきます。その結果、頭の中には仕事のことや様々な悩みが浮かんできてグルグル……、気づけば1時間も経っていた!なんてことになりがちです。寝ることへの義務感は、快眠の大敵。眠くなってから寝る、という自然の流れも大切にしましょう。

2:普通に生活していれば誰でも夜型人間になる

1日が24時間周期であるのに対して、人間の体内時計の周期は約25時間だと言われています。つまり普通に生活していれば、私たちは毎日1時間ずつ生活リズムが後ろにズレていくということ。それを24時間周期に戻してくれるのが「光」です。午前中にしっかり日光を浴びなければいけないのはもちろん、本来は暗いはずの夜に強い光を浴びると、ズレが修復できなくなってしまいます。夜、寝付けないと悩んでいる人は、遅い時間に明るいコンビニに寄らないなど、夜の強い光は避けるようにしてください。

3:夕食は寝る3時間前まで&腹八分に

眠る直前に夕食をドカ食いしてしまうと、睡眠中も胃腸に負担がかかって眠りの質が落ちます。また、消化がされていない状態で横になると、胃から食道へ胃酸が逆流し、逆流性食道炎という病気を引き起こしやすくもなります。さらに逆流性食道炎を患うと、慢性的に胃の働きが低下し睡眠の質が落ちる、という悪循環に。そうならないためにも夕食は寝る3時間前までに、かつ脂肪分の少ないものを腹八分目に、というのが快眠のためには理想的です。

4:30分以上の昼寝は睡眠リズムを崩す

私たちは生体リズム上、1日に2回、眠気のピークを迎えます。最大のピークは午前2〜4時ですが、もう1つのピークは昼の2〜4時です。さらにこの時間帯は昼食後でもあります。食事をとると、目を覚ます働きのあるホルモン、オレキシンが抑えられることもあって、生体リズムとホルモンリズムの二重の眠気に襲われるのです。このとき短時間の仮眠をとると、体は大きく回復します。しかし30分以上寝ると深い睡眠に陥ってしまい、昼寝後も眠気が残るだけでなく、深い睡眠を得られる量は1日の中である程度決まっているため、夜の深い睡眠が減少する可能性もあるのです。

5:カフェインの過剰摂取を続けていると、不眠体質に

コーヒーなどに含まれるカフェインが眠気さましに効くことは知られています。これは、カフェインがアデノシンという脳内物質の働きをブロックするから。アデノシンには睡眠誘発作用がありますから、それがブロックされるということは眠気もブロックされる、というわけです。しかし言い換えれば、自然に訪れる眠気を無理矢理ブロックしている、ということでもあります。ですからカフェインの過剰摂取を続けていると、脳の覚醒・睡眠のリズム自体が崩れてきてしまいます。結果、自然な眠気が訪れなくなり、不眠症に陥ることも。睡眠リズムを守りたい人は、カフェインを含むドリンクの過剰な摂取は控えましょう。
6:夜のスマートフォンは快眠の大敵

ブルーライトは肌にも悪影響!

6:夜のスマートフォンは快眠の大敵

夜にブルーライトを浴びすぎると、眠気を誘発するホルモン、メラトニンの分泌のバランスが崩れてしまいます。また体温の降下も妨げられてしまい、やはり眠気が訪れにくくなります。そのブルーライトは、パソコンやスマートフォンの画面などから発せられています。とくにスマートフォンは、ブルーライトだけでなく、届いたメッセージやニュースの内容によっては脳に刺激を与えるなど、眠気を妨げる要因がいっぱい。難しいかもしれませんが、快眠のためには、寝る2時間前からはスマートフォンを見ないことが理想的です。

7:めんどくさいからとシャワーですませない!

私たちの体は、体温が下がっていくとともに自然な眠気が訪れます。寝る2、3時間前にお風呂に入るとよく眠れる、と言われるのはこのためです。しかし疲れているからなどと言って、湯船に浸からずシャワーですませている人も少なくないはず。でも睡眠と体温の関係を考えたなら、湯船に浸かるべきなのです。ただし温度の高いお湯に浸かると、交感神経が刺激されて反対に眠気が吹き飛んでしまいます。快眠のためには、39度くらいのお湯に10分以上浸かるのがオススメです。

8:エアコンの付けっ放しは睡眠リズムを崩す

暑くて寝苦しい夜は、エアコンを付けっ放しにして寝ている人も多いでしょう。これも、睡眠の質を妨げている可能性があります。睡眠中、私たちの体は代謝量を抑えようと温度を下げていき、目覚めが近づくと、活動の準備のために少しずつ体温を上げていく、という傾向があります。ところがエアコンによって部屋が冷えすぎていると、その体温の上昇が妨げられてしまう可能性があるのです。そもそも夏に寝苦しくなるのは、暑いからではなく蒸れることのほうが影響大です。吸湿性の優れたパジャマを着用したり、扇風機を間接的に使って汗の蒸発を促したり、といった蒸れ対策をとったほうが良いでしょう。

9:アルコールは、寝付きは良くしても熟睡は妨げる

アルコールはリラックス効果がありますから、寝る前のお酒は寝付きを良くすると言われています。ですがアルコールは、体内に摂取された後、アセトアルデヒドという物質に変化します。このアセトアルデヒドは交感神経を刺激する作用があるため、本来なら深い睡眠に陥る時間帯に交感神経が活性化され、睡眠の質を大きく下げてしまうのです。またアルコールには利尿作用もあるため、夜中にトイレに行くことにも。さらに頻繁にお酒を飲んでいるとアルコール耐性ができてしまい、少量では簡単に寝付くことができなくなってきます。そういったことからも、眠るためにアルコールの力を借りるのは止めたほうが賢明です。

10:週末の寝過ぎは“月曜不眠”のもと

平日は忙しく、ついつい睡眠不足になりがちです。その不足分を週末にたっぷり眠ることで取り返そう、と思うのは当然の心理。でも週末の寝過ぎは、睡眠リズムを崩す大きな要因になってしまいます。というのも眠気を誘発するホルモン・メラトニンは、一般的に起きてから15時間後くらいに分泌されると言われています。土日に遅くまで寝てしまうと、日曜の夜に急に早く寝ようと思ってもメラトニンが分泌されにくくなり、寝付けません。そうして月曜の朝を睡眠不足のまま迎えることになってしまうのです。平日の睡眠不足を取り戻したくても、週末の睡眠時間は平日より2時間以上多くは取らないようにしましょう。

教えてくれたのは

裴英洙(はい えいしゅ)

医師。医学博士。MBA。ハイズ株式会社代表取締役社長。金沢大学第一外科を経て大学院に進学。医学博士を取得し、病理医として年間1万件以上の診断をこなす。その後、慶応ビジネス・スクールに進学し、在学中にコンサルティング会社を設立。医療機関への経営支援、企業への医学アドバイザー業務などもおこなっている。著書に『一流の睡眠 「MBA×コンサルタント」の医師が教える快眠戦略』(ダイヤモンド社)など。

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