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【家族関係Q&A】娘へのしつけがエスカレートし自己嫌悪を感じています [mi-mollet]

2017年11月27日(月) 14時00分配信

くままさんからの質問
Q. 虐待された経験があるわけでもないのに娘へのしつけがエスカレートしてしまいます。

親子問題です。10歳の娘に対してしつけのつもりが、エスカレートしてしまい、手を出したり、言ってはいけないような罵声を浴びせてしまいます……。その場ではカーッとなり、つい言ってしまい、自己嫌悪にかられ、また繰り返す毎日にうんざりしています。負のループから抜け出したいです!! 私の我慢が足りないのでしょうか。よく、自分が親にされたことを子どもにしてしまうと聞いたことがありますが、私は両親にそんな風にされたことはありませんでした。(34歳)

特別ゲスト 信田さよ子先生の回答
A. 子供が言うことを聞かなかったときの対応を、平静なときにいくつか考えておきましょう。

まず整理させていただきたいのですが、くままさんのお悩みには、2つの“解決したい思い”が潜んでいらっしゃると思いました。1つは「自分の我慢が足りないから娘を叱ってしまうのか」と原因を確認したい思い。もう1つは「叱っては自己嫌悪に陥る負のループから抜け出したい」という思い、です。たしかに、原因が分かったから負のループから抜け出せるということは稀にあるのですが、それは稀なのですね。ですからあまり原因を追求されすぎないほうが良いかと思います。それよりも「カーッとなってエスカレートする」というところを解決すれば、必然的に負のループからも抜け出せると思いますので、まずはここを一番に考えていきましょう。

しつけをするということは誰もがおこなっていることです。が、ここで「どうしても自分の言うことを聞かせなきゃいけない、それ以外ないんだ」と思い込んでしまうと、エスカレートのきっかけになるのですね。しつけることはもちろん必要ですが、子供が自分の言うとおりにしてくれないことは多々あるものです。そういうときは、しばらくそのままにしておきましょう。少し経ってから、また別の言い方ややり方で伝えればいい。そんなふうに、いくつかしつけの選択肢を持っていると余裕が出て、エスカレートすることは少なくなると思います。ですから、平静なときに、「これしかないということはないんだ」と、いつも自分に言い聞かせる、ことを試みてほしいと思います。「頭にきたときにどうするか」ということを考えられるのは、平静なときしかありませんから。

大事なことは、「こんなふうに怒ってしまう私は我慢が足りないんだ」とか「自分は虐待されていなかったのに……、ひょっとして虐待されていたのかな?」とか、原因論を探らないことです。それで変わることも稀にあるんですけど、多くはあまり意味がないのですよ。むしろくままさんの場合は、「私の言うことを聞かせないといけない!」と生真面目に思い詰めてしまう、そこだけが問題なのかなと思いましたので、あまり自分を責めすぎないでください。
いかがですか?
信田先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

信田 さよ子(のぶた さよこ)
1946年岐阜県生まれ。臨床心理士。お茶の水女子大学大学院修士課程修了後、病院や相談室勤務を経て、1995年に原宿カウンセリングセンターを設立。アダルトチルドレン、DV、虐待、アルコール依存症など豊富なカウンセリング経験から、家族の問題に対して提言をおこなっている著書に『母が重くてたまらないー墓守娘の嘆き』(春秋社)、『母からの解放 娘たちの声は届くか』(集英社)、『家族のゆくえは金しだい』(春秋社)など。

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