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【たるみ、乾燥、くすみ】肌悩み別・美に効く「味覚」があるんです! [VOCE]

2017年11月25日(土) 13時00分配信

「味覚」と「美」の関係について、見ていきましょう。

中国在住の美容健康研究家、東優妃さんが中国の伝統美容から最新情報までギュッとお届け。今回お伝えするのは、古代中国の自然哲学、五行説(ごぎょうせつ)から、味覚と肌の関係について。肌悩み別に、どんな味のものを食べれば良いかをご紹介します。
毎日の食生活が健康や美容に大きな影響を与える、というのは日本でも良く言われることですよね。中国でも「薬食同源」という考えかたが古く昔から存在します。食べることは、ただお腹をいっぱいにするためだけではなく、健やかな体と美しさを保つためのもの。例えば、皇帝の健康維持や病気の予防などを担っていた医師は「食医」と呼ばれていて、医師の最高位に位置づけられていたのだそうです。
そこで今回は、食をとても重要視する中国ならではの考え方をご紹介します。
味覚を利用した美肌づくりって?

味覚で美肌に!?

味覚を利用した美肌づくりって?

まず、あなたにとって「美しい肌」とは、具体的にどんな状態でしょう?
肌が潤っていて、なめらかで、ハリや弾力があり、血色がよく、くすみのない透明感……。いろいろな表現があると思うのですが、

「潤いのある肌」
お肌を触った時にしっとり。肌表面の角層が水分をしっかり含んでいるみずみずしい状態の肌
「なめらかな肌」
肌のキメが細かく、規則正しく整っている状態の肌
「ハリのある肌」
シワやたるみがなく肌にツヤがある状態の肌
「弾力のある肌」
表皮の下にある真皮のクッションの働きが良く、肌を軽く指で押した時に跳ね返る感覚がある状態の肌
「血色がよく透明感がある肌」
真皮と皮下組織にはりめぐらされている毛細血管内の血液循環がよく、巡りが良い状態で顔色が明るくくすみがない状態の肌


「美しい肌」というのは、それぞれの状態をこんな風に具体的に見ることができるかと思います。これらの肌の状態を、食べ物を食べた時に感じる「味覚」を利用して、手に入れる方法をご紹介します。

食べ物を食べた時の味覚を5つの味覚に分け、それを合わせて「五味」と言います。
「酸」すっぱい
「苦」にがい
「甘」あまい
「辛」からい
「鹹」しおからい

実はこの五味はすべて五臓六腑の働きととても密接な関係をもっているのです。

五行説からみる「味覚」と「肌」の関係

味覚と臓器も対応しているっていう考えが面白い。

五行説からみる「味覚」と「肌」の関係

古代中国の自然哲学の中に五行説(ごぎょうせつ)というものがあります。
万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなっていて、この5種類の元素は「お互いに影響を与え合い、支え合ったり相殺しあったりしてバランスをとりながら変化し、循環する」という考えが根底にあるのですが、この五行の中に臓器や色や味覚や季節・色々な物が当てはまっていきます。
今回はその五行説の中の「五味(味覚)」と対応する「臓器」について取り上げてご紹介していきますね。

酸 <酸っぱい>食べ物

五行説の中の「木」に当てはまるには「体を引き締める働き」があります。
酸は肝を補います。血液を貯蔵したり、自律神経をコントロールする働きや肝機能を活発化させます。肌においては、引き締めや収れん作用、また潤いを保つ作用があり弾力と関係しているので、酸っぱい食べ物は「肌弾力アップ」に効果的と言えます。
【酸に属する食べ物】お酢・梅干し・ゆず・かぼす・リンゴ・梨・葡萄・キウイ など

苦 <にがい>食べ物

五行説の中の「火」に当てはまるには「熱を取り除く働き」があります。
苦は心を補います。心が弱ると睡眠障害や肩こりなどが起こると考えられています。全身に血液を送り、体の余分な熱や湿気、余分な水分などを外に出す働きがあるので、むくみが解消され体内循環が良くなることで顔色が良くなり「透明感のある肌」になりますね。また便秘などによる吹き出物やニキビの解消にも効果的です。
【苦に属する食べ物】お茶・牛蒡・タケノコ・ニガウリ・赤豆・ミョウガ など

甘 <甘い>食べ物

五行説の中の「土」に当てはまるには「胃腸を助ける働き」があります。
甘は脾を補います。栄養を吸収し、血・気を生み胃腸の働きを整えます。滋養強壮・疲労回復によいとされます。調和・緩和作用があるので皮膚に栄養を送り、シワやたるみの解消に効果的と言えるので「ハリのある肌」になります。
【甘に属する食べ物】かぼちゃ・栗・キャベツ・ニンジン・サツマイモ・エビ・豆腐・バナナ・大豆・トウモロコシ・しいたけ・ブロッコリー・タマネギ・ピーマン など

辛 <辛い>食べ物

五行説の中の「金」に当てはまるには「発汗・血行を促す働き」があります。
肺を補います。肺は皮膚に関係していて皮膚のバリア機能を整えたり、全身に血液を巡らせる働きがあるので「肌の潤い」やむくみ解消に効果的と言えます。血液循環が良くなることで「透明感のある肌」にもなります。血行を促進することから女性にとってつらい肩こりや頭痛などの緩和にも効果的ですね。
【辛に属する食べ物】にんにく・ワサビ・生姜・唐辛子・シナモン・白きくらげ・シソ・ゴマ・ネギ・大根 など

鹹 <塩辛い>食べ物

五行説の中の「水」に当てはまるには「しこりを和らげる働き」があります。
腎を補います。腎のパワーが弱ると新陳代謝がダウンすると言います。柔らかくして潤す作用があるので「潤いのあるなめらかな肌」になりますね。水分代謝を高め、リンパ・血液の流れを整え排泄を促します。便秘の改善やイボなどにも効果があります。
【鹹に属する食べ物】イカ・シジミ・あさり・ハマグリ・昆布・牡蠣 など


このように食材の持つ「酸・苦・甘・辛・鹹」の五味は
酸味→肝
苦味→心
甘味→脾
辛味→肺
鹹味→腎

に働きかけ、それぞれのバランスを整えます。内臓の働きが良くなることで、結果的に肌が美しくなると考えることができるのです。
これから秋がやってきて、ますます食べ物が美味しい季節ですね。秋の味覚を楽しむときにも、それぞれの味覚が美しさにつながるのを意識してみてはいかがでしょうか?

教えてくれたのは

東 優妃
中国を拠点として活動する国際的美容研究家。10年以上日本女性に内側から輝く美を提案、中国大連の巨大総合美容クリニックの院長/ビューティードクターとして招集され中国に移住。レポートブログが好評。

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