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ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ報道で男を下げた&上げたセレブ [mi-mollet]

2017年11月21日(火) 18時00分配信

このコラムではずっと静観していた、ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ事件。ニュースなどで目にしてご存知の方も多いと思いますが、ざっくりと概要をご説明すると……。
→『愛を読む人』、『パルプ・フィクション』など数々の名作映画を製作・配給してきたハーヴェイが過去30年にわたって駆け出しの女優たちにセクハラやレイプを常習的に行なっていたことが『New York Times』にすっぱ抜かれたことから、悪事が発覚。これがきっかけでSNSで「#Me Too(私も)」というハッシュタグをつけ、過去にセクハラ被害に遭ったことのある人々が声を上げ始めたのです。ハーヴェイのセクハラ被害に遭った中にはグウィネス・パルトロウやアンジェリーナ・ジョリーなど、現在ではスターになった女優も多く、今までハリウッドでいかに権力者によるセクハラ行為がまかり通っていたかが浮き彫りになる事件となりました。

写真:Shutterstock/アフロ

身長184センチで体重100キロ以上もある巨漢だというハーヴェイ。 しかもこの、いかにもな悪人ヅラ。女優たちがどんなに怖い思いをしたか想像すると、 本当に許せないですよね……!
今回の報道の余波で、業界全体の今までのセクハラ事件があぶり出されることに。今まで悪行が暴かれた人々の名前を挙げるだけでも、ベン・アフレックにダスティン・ホフマン、ゴシップガール俳優のエド・ウエストウィックに映画監督のブレッド・ラトナーなどなど。「お前もか……!」と叫びたくなるくらい、大勢の有名人がセクハラ行為を行なっていたことが連日次々に報じられ、情報をキャッチアップするのが難しいほど。

中でも世間に衝撃を与えたのが、俳優のケヴィン・スペイシーのセクハラ報道。当時14歳だったアンソニー・ラップにセクハラ行為を行なっていたことを暴露され、それに伴って、Netflixはケヴィンが主演の人気ドラマ、『ハウス・オブ・カード』のシーズン6の制作を中止することを発表したのです。のちの報道で、ケヴィンはなんとこのドラマの製作スタッフにまで日常的にセクハラしていたことが判明していました。

写真:Visual Press Agency/アフロ

ワルいのはTVの中だけじゃなかったのね、なケヴィン・スペイシー。今回の事件ではどさくさに紛れて(?)ゲイだということもカミングアウト。世間の目をセクハラから逸らそうとしたのかもしれないけれど、そうは行きません。未成年の少年にセクハラした人格が残念。名優だったのにね……。何よりも『ハウス・オブ・カード』ファンとして、ドラマが制作中止になってしまったことにも怒りが沸いて来ます(これが言いたかった)。
さて、前置きが長くなりましたが、今回のテーマは、この一連の報道の中でも「男を下げたセレブ、男を上げたセレブ」について。

超個人的な見解で言わせていただければ、いちばんかっこわるかったのはベン・アフレック。親友のマッド・デイモンと脚本を書いた映画『グッド・ウィル・ハンティング』でハーヴェイに出資してもらった過去もあり、ベンにとってハーヴェイは大恩人。そのハーヴェイのセクハラ事件が報じられたあと、ベンはTwitterで彼を非難。……したにも関わらず、その直後に、マット・デイモンが、「ハーヴェイのセクハラについてはベンから聞いて知ってた」とコメントしてしまったのです。

写真:Backgrid/アフロ

もうダメンズにしか見えないベン。いくら映画作りの才能があっても、ギャンブルとセックスとアルコールにだらしない男、おまけに嘘つき、のイメージがつき過ぎて、俳優としてのキャリアは今後厳しいかも。
ベンは当時交際中だったグウィネスがハーヴェイにホテルの部屋に呼ばれて誘われて悩んでいたことを打ち明けられていたそう。さらに、ローズ・マッゴーワンからもTwitterで「私がレイプに遭ったことを直接あなたに話したのに、知らないだなんて言って、嘘つき野郎!」と暴露されるサイテーっぷり。そしてTwitterユーザーから「彼はヒラリー・バートンの胸を掴んだ。みんな忘れている」と、過去にバラエティ番組で女優のおっぱいを触ったことを指摘されると、今度はヒラリー自身が「私は忘れていない」とツィート。ハーヴェイを非難していたはずが、ベン自らがセクハラ犯人だったことまで明るみに出てしまいました。

仲良しプロデューサーが事件を起こして「ボクちゃんは知らなかったもんね」とアピールした上に、悩みを相談した女優たちの何の力にもなってない上、身近な仕事相手の卑劣な犯罪行為を黙認していた、という……。こんな男の風上にも置けないクズ男、ベンとの離婚を決断したジェニファー・ガーナーには、ホント、「英断だったね! お疲れ!!!!」と声をかけてあげたい(涙)。

ひとり男を上げたブラピ。写真:Evan Agostini/Invision/AP/アフロ

こんな、男たちのダメさ加減ばかりが目立つ報道の中で、たったひとりだけ株を上げたセレブが居るのです。それは……。なんと、ブラピ!!

ブラピは、グウィネスがハーヴェイのセクハラ被害を初めて受けたときに付き合っていた彼氏だったそう。メディアの報道によれば、ブラピはグウィネスの告白に激怒して、ハーヴェイに「二度と俺の彼女に手を出すな」と忠告したんだとか。当時まだ映画『セブン』に出演したばかりで売れない俳優だったブラピが、業界の大物プロデューサーに楯突くのは勇気がいることだったはず。マット・デイモンやその他のセレブたちがみんな見て見ぬ振りをする中、男らしく彼女を守ろうとしたブラピがかっこよすぎます。って、本当はこっちが普通なのに、そんな普通のことすら誰もしようとしないハリウッドって、よっぽど特殊で、権力を握った者には誰も逆らおうとしないおかしな世界なんだなあ、と改めて感じました。
今回の報道で、ケヴィン・スペイシーはエージェントとの契約も切られ、国際テレビアカデミーから贈られる功労賞の話もお蔵入りに。ハーヴェイも映画アカデミーやプロデューサー組合から追放されるという厳しい処置を下されています。これを機に、ハリウッドの長年の膿みがすべて出されて安全で健全な業界となって行きますように……!
文/さかいもゆる

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