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専門医が回答!どうして認知症になるの? [おとなスタイル]
2017年10月24日(火) 10時00分配信
超高齢社会を迎え、「認知症」への関心はこれまで以上に高まっています。
8年後の2025年には高齢者の約5人に1人が認知症になるという予測もあり、実はとても身近な病気。それなのに、 “認知症になると何もわからなくなる” “何もできなくなる” といった偏見も根強くあります。誤報や誤解も多いからこそ、認知症の治療に長年携わってきた医師たちが語る真実に、ぜひ目を向けてほしいのです。
自分や大切な人をどうしたら守れるか。そして、認知症になっても生きやすい世の中とは?
本当の意味の予防と治療、さらにお金のことまで、50代の今だからこそ、一緒に考えてみませんか。
8年後の2025年には高齢者の約5人に1人が認知症になるという予測もあり、実はとても身近な病気。それなのに、 “認知症になると何もわからなくなる” “何もできなくなる” といった偏見も根強くあります。誤報や誤解も多いからこそ、認知症の治療に長年携わってきた医師たちが語る真実に、ぜひ目を向けてほしいのです。
自分や大切な人をどうしたら守れるか。そして、認知症になっても生きやすい世の中とは?
本当の意味の予防と治療、さらにお金のことまで、50代の今だからこそ、一緒に考えてみませんか。
Q.どうして認知症になるの?
A.第一の原因は加齢、脳の血管障害から起こる認知症もある
認知症とは、認知機能の低下により、一人暮らしが困難なくらいまで生活管理能力が低下する状態のこと。具体的には、脳の神経のネットワークが壊れ、情報を分析・判断・実行したり、記憶したりという情報のやりとりがスムーズにできなくなります。また、原因となる病理により、いくつかの種類に分かれます(左表)。
認知症とは、認知機能の低下により、一人暮らしが困難なくらいまで生活管理能力が低下する状態のこと。具体的には、脳の神経のネットワークが壊れ、情報を分析・判断・実行したり、記憶したりという情報のやりとりがスムーズにできなくなります。また、原因となる病理により、いくつかの種類に分かれます(左表)。
【加齢とアミロイドβの関係】脳にタンパク質のゴミがたくさん溜まるのが「アルツハイマー病」。 早い人では40代からアミロイドβの異常蓄積が始まる。 出典:山口晴保編著『認知症の正しい理解と包括的医療・ケアのポイント 第3版』(協同医書出版社)より一部改変
「例えば、患者数が最も多いアルツハイマー型認知症は、発症の20年以上も前から、脳に『アミロイドβ』や『タウ』と呼ばれるタンパク質のゴミが溜まっていき、脳の神経細胞を破壊していくことが原因とされています。まず無症状の時期があり、発症の5年前になると物忘れが出てきます(軽度認知障害)。
そして、蓄積から20年余経つと認知症へと進行していくのです」と山口さん。
また、脳梗塞や脳出血が原因で起こる認知症もあり、それは、「脳血管性認知症」と言います。
「いずれのタイプの認知症も、最大のリスク要因は加齢。ほかに運動不足や肥満、糖尿病などもリスク要因となると言われています」(山口さん)
そして、蓄積から20年余経つと認知症へと進行していくのです」と山口さん。
また、脳梗塞や脳出血が原因で起こる認知症もあり、それは、「脳血管性認知症」と言います。
「いずれのタイプの認知症も、最大のリスク要因は加齢。ほかに運動不足や肥満、糖尿病などもリスク要因となると言われています」(山口さん)
■Profile
認知症の専門医 山口晴保さん
認知症介護研究・研修東京センター センター長、日本認知症学会専門医。認知症の病理研究を30年続けた後、臨床研究に転向、認知症の実践医療や予防などにも取り組んでいる。近著に『楽になる認知症ケアのコツ』(技術評論社)、『認知症にならない、負けない生き方』(サンマーク出版)。
『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より
認知症の専門医 山口晴保さん
認知症介護研究・研修東京センター センター長、日本認知症学会専門医。認知症の病理研究を30年続けた後、臨床研究に転向、認知症の実践医療や予防などにも取り組んでいる。近著に『楽になる認知症ケアのコツ』(技術評論社)、『認知症にならない、負けない生き方』(サンマーク出版)。
『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より