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『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』より“心の風景”を体で表現する振付家の現場 [おとなスタイル]

2017年08月09日(水) 10時00分配信

初めての振付補は自分が進化するチャンス

振付家の前田清実さんを紹介します。

初めての振付補は自分が進化するチャンス

振付家になって28年目。
手がけた作品数は300本を超えました。大学で演劇を学び、根っこが芝居好き。20代から自主公演を開催し、それを観に来た演出家の小池修一郎さんや栗山民也さんが声をかけてくださり、32歳で振付家デビューをしました。

振り付けの仕事は幅広いものです。楽曲に合わせて踊りを考えるだけでなく、音のないシーンに動作をつけたりも。作品をよくするために音楽の長さを提案するなど、時には演出に近いところまで関わります。心がけているのは、台本ありきであること。物語を語り、人物を伝え、俳優が輝く振り付けを考えます。己を出して振り付けを見て! というのは嫌なんです。

ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』では、初めて振付“補”を担当します。振付補とは振付家を補助する存在。正直、年齢的に私にはどうかな……と。でもオーディションに参加したら、海外からのクリエイター陣が素晴らしい。受けた人全員と愛情込めて向き合い、「来てくれて本当に嬉しかった。君たちの人生は素晴らしいものになる!」と伝えてくれる。その気持ちに感動し、これは今年還暦を迎える自分がレベルアップできるチャンスだと引き受けました。
「振付補 前田清実」と呼ばれると新鮮でドキドキ(笑)。同時に大らかで自由で、感じたことをそのまま表現できるビリーをサポートしようと思います。

写真大判サイズのノートを持ち歩き、ひらめくと即座に書く。

「衝撃を受けた本の一節、身体や筋肉について、稽古場でのダメ出し、自主公演作品のアイディアなど。書き溜めたメモが作品に生きるんです」

「尊敬する作家は同郷の伊集院静で、小説もエッセイも好き。いつか会うのが夢!」

自分の時間は、ダンスや音楽などのエンターテイメントから遠ざかり、本にどっぷり浸って他人の人生を旅するという前田さん。
ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』
エルトン・ジョン音楽。不況の炭鉱町で、少年はバレエと出会い、運命を変える……。出演は吉田鋼太郎、益岡徹、柚希礼音、島田歌穂ほか。
7月19日(水)~10月1日(日) TBS赤坂ACTシアター 大阪公演あり
■Profile
前田清実さん[振付家]
まえだ・きよみ/山口県生まれ。日本大学藝術学部演劇学科卒業後、ダンサーとして活躍する傍ら、振付家としてミュージカルやストレートプレイ、宝塚歌劇団の作品を手がける。ドラスティックダンス“O”では、オリジナル作品を発信する。

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